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レクスの指導

カカはまず町に向かう前に、炭をレクスの元に届けようと思った。


「まずは師匠に会わせるよ。でも師匠はとてもすごい人だから、貴族が師匠を捕まえようとしてる。なので町には顔を出せないから、山の麓で待ってる。今から会わせるけど内緒にできる?」


「もちろん兄貴の師匠ならすごいんだろ!貴族は村から農作物も取り上げるし、村の大人を戦争に連れて行くから敵だ!兄貴の師匠のことは絶対黙ってるよ!!」

「黙ってるよ」

「だまる~」


カシムとロンとナタリーの返事を聞いて、まずレクスの元へと向かう。

カカとナミは身体強化を魔力でできるので簡単に山に向かえるが、カシムとロンはちょっと辛そうだ。

ナタリーには山の麓まで辛すぎるので、歩かずに荷台に乗っている。


「兄ちゃん達みたいにあるく~」


と、最初はカシムに言っていたが、カカが、


「ここに乗って見張り係だよ」


「わかった~みはり~みはり~」


ナタリーはかしこまって荷台に乗り、周りを見ている。

荷台は最初カシムが前でロンが後ろに立って押していたが、

街道を逸れて麓に向かうところで、カカが前で後ろをカシムとロンに代わった。


「兄貴はすごいな。剣ももちろんだけど力もあるんだな」


カシムがカカに憧憬のまなざしと共につぶやく。


「みんな師匠のおかげさ」


「兄貴の師匠に早く会いたいな」


「もうすぐ待ち合わせば場所だよ」


そしてレクスの場所に着く。


「カカ。何かあったのかい?時間が早いが」


「村から直接炭を購入することになりました。この3人は兄妹で2人は前に話した助けた村人です」


「そうか~お父さんは残念だったね」


「父さんは亡くなったけど、俺がこれからもっとがんばります」

「俺もがんばります」

「がんばる~」


3人の返事を聞いて、レクスは3人もカカやナミのようになるべく助けていこうと思った。


「私が力になれるならできるだけ協力するよ」


「なっ師匠はやさしいだろ。それに、おれの剣は師匠が作ったんだ。すごい切れ味だぞ」


カカはレクスを自慢する。


「この後はどうするんだ?」


「炭を置いてこれから町にむかいます。商人に用意してもらってる炭もありますから」


「そうだね。取引で用意してもらってるから、それを受け取って炭は次回からいらないと伝えて来るんだぞ」


「わかってるます。まかせてください師匠」


「信頼してるよカカ」


「じゃあ行ってきます。あっ3人はここに残って師匠に剣と身体の使い方の基本を教えてもらうかい?」


カカはカシム達に聞いた後、レクスに向かって


「師匠。カシム達にも剣を教えてやってもらえないですか?」


カカは自分がカシム達に剣を教えようと思ったが、自分と同じようにレクスが教えてくれるならそのほうが絶対良いと思いレクスに頼む。

3人は最初教えてもらいたいのとカカの手伝いもしたいので悩んでいたが、レクスからカシムとロンは交互に教えて、片方はカカについていく意見がでたので、そうすることになった。

ナタリーはレクスの元に残るのは確定だ。

今回はロンとナタリーが残った。

レクスは丁寧に身体の中の魔素を使って魔力の発動の仕方を教える。

そのために村では高価な魔晶をつかって、魔力の流れを教えてもらう。


「これが魔晶か~村長しか魔晶つかった事が無いって」

「魔晶きれい~」


その時、ロンとナタリーは魔晶を渡されて感動してる


「最初、身体の腕の力が強くなるように俺から2人に魔晶を使うから、魔晶の力を感じて自分で使うところまで、今日はやってみようか。後、最後に剣の型を教えるからそれは村に帰って復習だね」


「師匠ありがとう」

「ししょうありがとう~」


ロンとナタリーにお礼を言われてカカとナミの時と同じだな~って思い出している。

魔晶はダンションから国が買い取りその後市場にと流れるが、戦争には魔晶は必要物資であるので最初に国が確保してから、次に大きな都市に、そして町にはわずかに、ましてや村ではほぼ流れてこない。

魔晶は高価なので、村では薪が燃料であり、町では薪と炭が燃料になる。

たまに地上に存在している精霊からとれる魔晶は、取引材料であり自分達で使うことはない。


しばらく魔晶をつかって魔晶からの魔力の流れを覚えてもらって、それから自分の中の魔力を確認することを続けた。

魔力はまず認識しないと使えない。認識できたら自分の魔力の量の把握、そしてそれから修練で魔力の量を増やしつつ発動能力をあげていく。


「最初は少しの魔力しかないから熱中しないようにね。でも慣れてくると身体の力も増えるよ。剣は基本をいつも練習すること。身体の動きが良くなると剣の使い方が代わってくるから、毎日の練習が大事だよ」


「兄貴みたいになれるかな?」


「もちろんなれるよ。もともとカカもロンと同じだったから」


「すげーおれがんばるよ」

「がんばる~」


ロンもナタリーもカカ達と同じだな~とほほえましく思いながら、こんな子供が困る世界を自分は何かしていけないかとレクスは悩む。

精霊の加護のもとのダンションで危害が及ばない場所に居て、父や母を殺された地上の世界に無関心でいいのかと。

レクスの鍛治の技術は精霊のおかげで21にして父を越えている。

剣も実は王国の騎士にも勝てるが、それはレクスはわからない。

魔力による身体強化は世界に伝わってはいない。

とりあえず自分のできるところからがんばろうとレクスは思った。


そしてカカとカシムとナミが戻ってきた。

レクス達の買い物を置いて、ロンとナタリーを連れてミクリ村に3人を送って行く。

復習や魔力操作のために魔晶をわたされた3人は、レクスにさんざんお礼を言ったあと、

カカやナミに送られながら、教えてもらった事をうれしそうに話すロンやナタリーの後姿を見送りつつ

レクスは自分のかかわった人達が幸せになれるようにがんばろうと思った。



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