決着
「「心装展開!ー」」
その言葉とともに、両者の手に心装が具現化するー
「ー来なさい!木暮太刀!」
遠藤の手には、木をモチーフにした、1本の小太刀。それに対し、晶は‥‥
「来い!星砕き《ほしくだき》!」
星を思い浮かばせる、純白の剣を出現させた。
「まずは小手調べです![光よ]!」
遠藤の魔法により、白い光線が、晶を襲う。
「まずは遠藤さん!レベル1の光魔法を使用!これを藤城はどう対処するのか!」
魔法にはレベルというものがあり、1から10までのレベルがある。数字が高くなるほどに、習得難易度や、威力が増す。
「そんなの当たるかよ![風よ、力を]!」
それに対して、晶は風の身体強化魔法で、避ける。
「晶がレベル1の身体強化魔法を使用!間一髪避けたァ!」
「今度はこっちだよな!行くぞ!」
晶が遠藤に向かって、一直線に突進していった。
「そんなもの効きません!」
渕東は、その突進を、刃の腹で流し、反撃を入れようとするが、
「ふっ!」
「なっ!?」
予め、晶には見えていたのか、すんなりとかわされてしまう。
(‥‥あの反撃を避けるなんて‥‥アイツ、ホントにFクラスなの?)
そう思わせるほどに、晶のさっきの行動は、規格外だったのだ。
(アイツ‥‥本当に学生かよ?普通だったら、今の一撃で決まってるぞ?)
晶の方も、遠藤の反射神経に対して、驚きの表情を浮かべていた。
「両者、にらみ合いが続きます!どうなるのでしょうか!?」
「‥‥流石に三割程度じゃきつかったか‥‥もうちょっと上げていこうかな。」
「何を言って‥‥」
晶のつぶやきに、遠藤が怪訝な表情を浮かべていると‥‥
「[ーーよ]」
「っ!?」
晶が遠藤には聞こえない声で魔法を使うのが分かり、警戒する。
(‥‥悪いな。一瞬で決めさせてもらうよ。)
そう遠藤に風に乗って、晶の呟きが聞こえた瞬間ーー
ボワッ!
「おおっとぉ!闘技場の真ん中に霧が発生!最早何も見えません!」
闘技場中心に霧が発生。その霧の中で、遠藤が見たものとはーー
晶のもう片方の手で何かが光り、その直後、晶の顔が目の前に来てーー
遠藤は意識を失った。
主人公チートです。はい。
祝日なので、書く時間が出来、投稿させていただきました。また、時間があれば、指定曜日以外にも、投稿させていただきます。