出会い
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2530年ー世界は激変した。ある化学者が、人間には魔法が使える素質があることを公表、それを証明しせた。それが公開されてから、世界は大きく変わった。戦争は、さらに悲惨なことになり、反対に、経済は大幅に発展した。また、能力と魔法の優劣により格差社会が生まれ、スラム街に住んでいた者も、大富豪まで上り詰めることができるようになった。しかし、魔法が使えるからといって、完璧かと聞かれれば、それは別問題だ。あくまで、使えるだけであり、それを使いこなすかは本人の自由だ。そんな訳で、魔法を使える人を、使いこなせるようにするための学校が作られる事となった。
2036年、その学校が完成。それが、魔法研究学院〖フルーレ〗だ。この学校は、世界各国にあり、それぞれが国ごとに支部で分かれている。
2559年、春。
ここ、〖フルーレ〗日本支部でも、新たな新入生を歓迎する、入学式が行われようとしていた。ーーーー
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『新入生の入場です。』
そんなアナウンスと共に、俺達は、列に並んで、会場に入場する。全員が入場し終わり、決められた席に座ると、校長っぽい人が出て来た。
「えー。新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。これから、当学園、魔法研究学院〖フルーレ〗は、皆様を歓迎いたします。」
パチパチパチパチパチ
在校生徒から、拍手される。
「さて、当学院では、皆様が知っている通り、魔法や通称[マナ]と呼ばれるモノの授業、練習、教育を主にやっております。これをする事でー」
ボワッ!
突然校長っぽい人の手から火の玉が出される。
「こういう事等が出来るようになります。」
正直、ここで使ったら危ないんだと思うんだけど‥‥
「それではこの学校の歴史をー」
ここからの意識は俺には無かった。なぜなら、俺は完全に寝てしまったのだから。
「新入生代表、1年S組、遠藤遥香、代表して、壇上へ。」
「‥‥ハッ!?」
やばい!俺、どれくらい寝てた!?
周りを見てみると、ちょうど1人の女性が壇上に上がっていく所だった。
よかった。まだ、入学式は終わってなかったみたいだ。
壇上を見ると、彼女ー確か、遠藤遥香って言ったっけ?ーが校長っぽい人に校章を渡されている所だった。顔は、後ろを向いていて見えないが‥‥
綺麗な黒髪だなぁ。
一目で、手入れされているとわかる、腰まで届く長髪で、背丈は俺より少し下か‥‥
校章を授与された彼女は校長に礼をした後、こちらを向いて、もう一度、礼をした。その時に顔が見えた。
うわぁ‥‥
それしか思えなかった。顔は、精錬された人形のようで、黒髪ととてもマッチしており、大和撫子のような雰囲気を感じられる。
本当の美少女ってこういう人のことを言うんだろうな‥‥
そしてしばらくした後、入学式は終わり俺達は、自分の教室に向かうのだった。
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「藤城晶です。得意属性は風。よろしくお願いします。」
これが俺の自己紹介だ。普通の言い方で言ったから、何も違和感がないと思う。現に、先生も何も言わずに次を促している。
「えと‥‥私の名前は田荘由里です。得意属性は火で、読書が好きです。皆さん、よろしくお願いします。」
「俺の名前はーーー」
と言ったふうに自己紹介が続く。
魔法には属性というものがある。人には、それぞれ、得意な属性があり、その属性を得意属性、と呼んでいた。
そんなこんなで、自己紹介も終わり、今日は入学式だけなので、帰宅することとなった。
帰宅と言っても、この学校は寮性なので、あてがわれた寮に行く訳なのだが。
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「おお、ここが俺の部屋か。」
今まで俺は部屋を持っていなかったから、ガラにもなく興奮してしまった。
キッチンやお風呂、トイレはものすごく綺麗だ。テレビや、ソファーもそれとなく上品で、学生寮ではなく、ホテルの一室と間違われてもおかしくないほどのクオリティだ。
とりあえず、ホコリが溜まっているかもしれないから、掃除するか。
そう思い、俺は魔法を使う。
「[風よ]」
その言葉で、俺の前に小さな旋風が、生まれる。それを利用し、部屋のゴミがあるかなどをチェックしていった。
‥‥結果的にはゴミどころか、ホコリ一つもなく、とても綺麗な状態だった。
「‥‥さて、何をしようか‥‥」
荷物はとりあえず、リビングにおいてある。後で整理すればいいだろう。
「‥‥寝るか。」
先ほど、校長っぽい人の話の中で中途半端に寝てしまったから、なんだか眠い。俺は、ベットルームを見るには行かず、ソファーで寝ることを選択した。理由?今すぐ寝たいからだけど?
そうして、ソファーに寝転がった俺は、数分で眠りの世界へと、入っていくのだった。
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「う‥‥ううん‥‥」
我ながら熟睡してしまった。
そう思いながら、体を起こすと、シャワーを浴びに浴室へ向かった。このままじゃ汗臭いからな。
このとき、俺はまだ寝ぼけていて、違和感に気づけなかった。部屋に、もう一つ、荷物があったことをーー
俺は寝ぼけたまま、浴室へ向かった。そして、横開きのドアを開けると・・・
どこかで見た事のある、美少女が、シャワーを浴びていたところだったのか、髪が濡れた状態で、着替え中だった。
「「‥‥‥‥‥‥え?」」
俺はすぐに、扉を閉める。中で悲鳴を押し殺した声が、聞こえた。
え?どういうこと?ここ俺の部屋だったよな?あれ?間違えた?
テンパっていると、浴槽のドアが空いた。
「‥‥‥‥」
ギギギ‥‥と音が鳴る様なモーションで、俺は振り向いた。そこにはー
どこかで見たような美少女‥‥名前は確か‥‥
「遠藤遥香‥‥」
「‥‥‥‥‥‥(コクリ)」
無言の圧力が怖い。
「えと‥‥なんで俺の部屋に?」
とりあえず、問題を解決するために、疑問をぶつけてみる。
すると、彼女は1枚の紙を俺に突き出した。
‥‥なになに?遠藤遥香様、あなたの部屋は2日前、どこかのバカが破損してしまったので、空いているこの部屋にお移りくださいますようお願いします‥‥ふんふん‥‥‥‥つまりこれは‥‥‥‥
「‥‥あんたが俺のルームメイト?」
「‥‥(コクリ)」
それは、予想すらできない、最も最悪な、ルームメイトとの対面だったーーー
新しく連載してみたのですがどうでしょうか?おかしい所や、誤字脱字、質問などがあれば、コメントにてお願いします!ブックマークや評価つけてくれたらなお、嬉しいです!
この小説は、1週間に2、3話投稿できたらなと思っています。
それでは皆さん!良いお年を~