災害は会社にまでやってくる
翌日の職場は災害の事で持ちきりだった
昨日、散歩の後に少し調べたら、俺達が行った公園周辺だけじゃなくて、日本全国で同じようなことが起こっていたらしい
恐ろしい▪︎▪︎▪︎▪︎▪︎
「係長、奥野主任と山上係長がお休みです。親族に不幸があったそうです」
朝礼後の現場の見回りを終えてオフィスに戻ると、丁度電話を終えた受付から連絡が入った
話を聞くと、災害に巻き込まれて亡くなったらしい
詳しくは分かっていないが、日本全体で、相当数の死傷者がいるとの事だった
政府の正式な発表はまだない
「分かった、今回の災害による慶弔への対応は擦り合わせておかないといけないな、総務部長に掛け合って全体連絡してもらうようにするよ、報告ありがとうございます」
俺はそのまま総務部へ向かったのだが▪︎▪︎▪︎▪︎▪︎
「おいおい、マジかよ▪︎▪︎▪︎▪︎」
俺は思わず額に手を当ててしまった
部長と課長を含め6人いるはずの総務部が一人しかいなかった
「すみません、他の方は?」
事務員の女性に声をかけると
「課長は怪我で入院されたそうです、他は連絡がつかなくて困っているんです」
「連絡がつかない?」
「はい」
俺は試しに総務部長の私用と社用両方の番号に電話してみた
「コール音すら鳴らないな▪︎▪︎▪︎▪︎▪︎」
嫌な予感がした
「社長には報告したかい?」
「まだです、どうしたらいいのか分からなくて」
事務員さんは今にも泣き出しそうだった
「分かった、俺が社長と話してくるよ」
「よろしくお願いします」
俺は総務部をでて、社長室へ向かった
コンコンコン
扉をノックした
「空いているよ、どうぞ」
「失礼します」
社長からの応答があったので入室した
「社長、少しご相談があるのですが、よろしいでしょうか」
「ああ、かけてくれ」
「失礼します」
応接のソファーを指差されたのでそこに着席した
社長も向かいのソファーに腰をおろした
「相談とは?」
「はい、先ほど総務部を訪ねたのですが▪︎▪︎▪︎▪︎☆」
俺は、総務部の現状、総務部に足を運んだ理由を説明した
「なるほど▪︎▪︎▪︎被災の可能性があるな」
「はい、なので、会社としてどう対応すべきか検討すべきではないかと思い、相談に参りました」
「ふむ▪︎▪︎▪︎▪︎▪︎」
社長は腕を組んで目をつぶり考え込んでしまった
沈黙が広がる
しばらくして社長が口を開いた
「君は、モンスターっていると思うかい?」
「はぁ?」
真面目な顔で思ってもいない言葉がでたので、思わず間抜けな返事をしてしまった
あわてて自分の口を押さえると
「そうだね、さすがにこの状況でそんな話をされるとそんな反応になってしまうか」
「も、申し訳ありません」
「構わないよ、それよりも、今から話すことは他言無用で」
嫌な予感がした
あー
家に帰ってライムの頭を撫で回して添い寝したくなってきた




