プロローグ
私は此処で死ぬ
けれどこれは終わりではない
いつかこの分かたれた道が繋がる場所でもう一度やり直すための物語なのだから
プロローグ
魔法、それは不可能を可能にする力
例えば死んだ生命を生き返らせたり、一度起きてしまった現象を書き換えたり
それはまるで奇跡のようでありそれと同時に安易に人間が踏み込んではならない領域だ
まず始めに断言しようこの世界に魔法は存在する
これは紛れもない事実である
しかしこの魔法は科学の進歩と神への信仰心の薄れから衰退の一途を辿った
それまでは当然のように使役されていた魔法は神秘に変わりやがて禁忌となった
魔法の行使による世界の魔力の乱れを恐れた協会はこれを禁じた
そもそも魔法とは大いなる神が我々、人間を生み出した御業である
魔法は神とその使者にのみ許された神秘である
ただし六色の魔力に選ばれた人間のみがその力の一端を行使できる
これを魔術と呼び、此処に定義する
これが協会の定めた魔術の定義だ、そして最後にもう一文
「魔法を行使した人間は例外なく死刑に処す」
そう付け加えられているのである
前置きはこれぐらいにして本題を話そうか
1995年 10月13日 金曜日
この日、ある魔女が死んだ
彼女は『魔術協会』の定める最高組織の一つ『ワルプルギス』に所属する魔女だ
十二の星座にあてはめられる最高位の称号『ホロスコープ』の一人
そんな彼女は魔法を行使した罪に問われた
『魔女裁判』での判決は有罪
その名の偉大さと影響力から秘匿下での死刑執行である
彼女は死の間際に遺言を遺した
「これから先、百年いや数年のうちに私と同じ術式を持った子供が生まれる… その子供は私の生まれ変わりだ そしていずれお前たちの罪を暴きこの世界に魔法の真実を伝える…」
そう言い残して現代最強と唄われた魔女は命を落としたのだった




