2話
春ちゃんはどうして、こんなところに。それより、どうして俺と同じように――
「春ちゃんは、その……どうして、こんなことを?」
「……彼氏に浮気されてた」
春ちゃんはさっきまでの恥ずかしそうな顔から、悲しそうに泣く顔に変わった。
「……そ、そうなんだ」
まさか、俺のリア充の呪いがさっそく効くとは。じゃなくて、
あれ、なんか泣いている春を見ていると、すごくドキドキするし。今日はクリスマス。そうだよ、きっと春の元彼は、このクリスマスに合わせて浮気をしたんだ。
可哀想に。
「ご、ごめんね。恥ずかしいところを見せて……忘れて」
春ちゃんは悲しそうに俺から去ろうとする。だが、
クリスマス効果という最大限の絶望が、俺に勇気を与えた。
「あ、あの!!春ちゃん」
思わず、春ちゃんの腕を掴んだ。
「春ちゃん、あの……俺なら、浮気しないから」
俺は春ちゃんの顔を見ないで、そして――
「だから、俺と付き合ってください!」
「……」
まだ、春ちゃんの顔を見られない。
「いいよ」
「ほ、本当に??やったーー!!」
ありがとう!!サンタさん!!ありがとう、クリスマス!!ありがとう!!俺を掻き立てたリア充ども!!見たか、これで俺もリア充だ!!
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