1話
クリスマス――それは人類の分別の日!!
クリスマス――それは悲しみの日!!
クリスマス――それは、リア充なんてただ人生を相手に哀れんで、哀れに過ごし、
時間とお金を無駄に浪費し、ただ……ただ。
「普通に羨ましい。」
俺は、クリスマスでイチャつく人たちが羨ましかった。
みんな死ねばいいのに。
消えろよ。クリスマスの絶望を知らないガキも含めてよ。
あーーー!!
女とキスしてぇよ!! サンタコスを俺にだけ見せてほしいよ!!
「いい子のあなたには、私のプレゼントよ」って言われてぇよ!!
もう俺、17歳なんだよね。あー、地獄。
俺はもう、全てどうでもよくなり――
「カップル消えろ!!!!!!!!」×2
奇跡的に、隣の女の子とハモった。
そして、目が合った。しかもなんと、クラスメイトの知り合いだった。
「……優君?」
「春ちゃん。」
俺たちはお互いに恥ずかしくなり、顔を隠した。
そして俺は思う。これは運命の出会いだと。
ずっと彼女がいなかった俺に、神様がくれたチャンスだと――そう思った。
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橋の上 春と優
「春さんはどうして、こんなところに……それより、どうして俺と同じように――」
「……彼氏に浮気されてた。」
春ちゃんは、さっきまでの恥ずかしそうな顔から、悲しく泣く顔に変わった。
「……そ、そうなんだ。」
まさか俺のリア充の呪いがさっそく効くとは……いや、じゃなくて。
あれ、なんか泣いてる春を見ていると、すごくドキドキする。
今日はクリスマス。そうだよ、きっと春さんの元彼ヤロウは、このクリスマスに合わせて浮気をしたんだ。
可哀想に。
「ご、ごめんね。恥ずかしいところを見せて。忘れて。」
春さんは悲しそうに俺から離れようとする。だが、
クリスマス効果という最大限の絶望が、俺に勇気を与えた。
「あ、あの!!春さん!」
思わず、春さんの腕を掴んだ。
「春さん、あの……俺なら、浮気しないから!」
俺は春さんの顔を見ないで――
「だから、俺と付き合ってください!」
「……」
まだ、春さんの顔を見れない。
「いいよ。」
「ほ、本当に!? や、やったーー!!」
ありがとう!! サンタさん!! ありがとうクリスマス!!
ありがとう!!俺を掻き立てたリア充ども!!見たか、これで俺もリア充だ!!
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優の気持ちと過去
「お前なんかが彼女できるわけがないだろう!」
父親はそう、俺によく言っていた。
最近では母親に逃げられて、俺は父親と二人で暮らしていた。
父親はいつも「社会の成功者は~」だとか、「女にモテるっていうのはなぁ!」とマウントを取ってきた。
だが、俺からするとどうでもいい。
そもそも父親は別に金持ちじゃないし、離婚してるから成功者でもなんでもない。
女にモテるとか言うけど、結婚の理由がほぼお見合い。
両親の都合だと母親が言っていた。だから父は、母自身も含めて、全くモテる要素がなくクズだった。
当然、そんな父親に生まれた俺がモテるわけもない。
モテる方法も分からないし、普通の友達とのコミュニケーションも取れない。
だって家で勝手に喋ると叩かれるんだ。
お金も全くない。バイトしても父親に取られる。
さらに、俺は強制的に男子校。
父に「お前は女子を襲ったり痴漢するから、男子校以外の入学は認めない」と言われた。
なんとか、その時までは母親がいて入学させてくれた。
「……」
こんな家で、母親がいた時もいつも喧嘩。
恋愛なんて諦めたくなる……わけがない!!
人間の、いや男の本能だ!!
そして俺は、こんな地獄のような家から抜け出して、リア充に俺はなれたんだ。
「これからよろしくね、優君。」
「うん、よろしく春ちゃん!!」
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