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食いしんぼうエルフ姫と巡る、日本一周ほのぼの旅!  作者: タジリユウ@6作品書籍化


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第51話 宮崎県① 高千穂峡、チキン南蛮


 ドドドドドドッ


「これはとても幻想的な光景ですね」


「うむ! とても迫力があるし、なにより美しいのじゃ!」


「小さいとはいえ、ボートに乗って滝をこれだけ間近で見られるのも高千穂峡の醍醐味だね」


 宮崎県に入ってまずやってきたのは高千穂峡だ。この場所は国の天然記念物にも指定されている峡谷となっている。


 阿蘇のカルデラをつくった火山活動によって流れた軽石が固まってこの柱状の壁が出来上がったらしい。


 この高千穂峡では下に流れている川をボートに乗りながら観光することができる。ボートの店員は3名で、前に喜屋武さん、後ろにミルネさん、そして間に俺という配置だ。両手に花ならぬ、前後に花な状態だが、それにはちゃんとした理由があった。


「タケミツ、もっと滝に近付くのじゃ!」


「佐藤さん、もう少し速く進めないのですか?」


「……はあ、はあ。ボートを漕ぐのって、意外と体力がいるんだからな」


 そう、単純にボートを漕ぐオールがあるのは真ん中の席なだけである。とはいえさすがに男としてこれを拒否するつもりもなかったけどな。


 いくらミルネさんが軽いとはいえ、3人が乗ったボートを漕ぐのってかなり体力が必要なんだよ。それにまっすぐ進むのも結構難しかったりもする。


「水がとっても冷たいのじゃ」


「夏場だったら涼しいんだけど、今はさすがに冷たいね。でもこうやってのんびりボートで川を下るのも楽しいでしょ」


 暑い夏場だと滝の水しぶきがとても気持ちいのだが、さすがに今はちょっと寒かったりもする。ここも季節によって紅葉が美しかったり、夏場は谷の上にある木々が一面に生い茂って美しい景色が見える。


「おお、こやつらもとても元気じゃな!」


「そいつらは見かけによらず凶暴だから、あんまりエサをやり過ぎないようにね」


 川の流れは穏やかなので、たくさんのカモが生息している。カモのエサも販売しているので、ボートに乗りながらエサをあげられたりもする。ただし、こいつらは見かけによらず凶暴なので、エサを求めてボートにまで乗り込んでこようとするからな……


 野生のカモにエサをあげるときは注意が必要なのである。


「この木漏れ日の光もとても綺麗ですね」


「午前中だとこの景色が見られるからいいんだよね」


 午前中だとちょうど上からの日差しがいい感じで見えるんだよね。高千穂峡にはこの真名井の滝の他にもいろいろな見どころがある。このままのんびりとボートで回っていくとしよう。


 ボートで高千穂峡を下から楽しんだあとは遊歩道を歩いて上からの景色を楽しんだり、高千穂神社を回ったりして刊行を楽しんだ。






「宮崎では鶏の消費量が日本一なんだよ。それに新鮮な鶏肉が手に入るから鳥刺しなんかも食べられるんだよ」


 高千穂峡の観光を終えた後は宮崎駅周辺にある料理店へとやってきた。九州では鶏料理が有名だが、その中でも宮崎は特に鶏が人気である。


 そしてその筆頭となるのがこのチキン南蛮である。


「おお! これはうまいのじゃ! 特にこのソースがうますぎるぞ!」


「ええ。東京で食べたチキン南蛮とは一味違いますね。これはとてもおいしいです!」


 当然ながら2人に続けて俺も大絶賛である。


 チキン南蛮とは小麦粉と溶き卵を絡めた鶏肉を油で揚げた後に甘酢へ浸した料理である。店にもよるが、多くの店がこの店の用にたっぷりのタルタルソースをかけている。甘酢に浸しているため、から揚げとは異なって衣がしっとりとしている。


 脂がたっぷりと乗った宮崎の鶏肉からジューシーな肉汁が溢れ、甘酸っぱい甘酢と甘みのあるタルタルソースがたまらなくおいしい。そしてこの味の濃いチキン南蛮とご飯があうことといったらこの上ない。


「ううむ、この2種類のソースがお互いと揚げられた鶏肉のうまさを引き立てておるのう」


「チキン南蛮はソースが命だからね。お店によって独自の甘酢ダレとタルタルソースがあるんだよ。甘酢だけのチキン南蛮もおいしいけれど、俺はやっぱりこのタルタルソースがあったほうがいいかな」


「私もタルタルソースがあるほうが好きですね。これは病みつきになってしまいそうです」


 チキン南蛮って、なんか中毒性があるよね。俺も数か月に1度くらい自然と食べたくなってしまうんだよな。


 他にもいろんな鶏料理はあるが、残りは夜ご飯に取っておくとしよう。


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