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食いしんぼうエルフ姫と巡る、日本一周ほのぼの旅!  作者: タジリユウ@6作品書籍化


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第15話 三重県① 鈴鹿サーキット


「うむ、今日も楽しかったし、食事も美味しかったのじゃ! また明日も頼むぞ、タケミツ!」


「こちらこそ明日もよろしくね。あと今日の愛知県のお土産のういろうとゆかりだよ。いつも通り少ないけれど食べてみてね」


「おお、いつもすまぬのう! 昨日のうなぎパイとやらもうまかったのじゃ!」


「喜んでくれたならよかったよ。それじゃあまた明日ね」


「また明日なのじゃ!」


 味噌カツを食べ終わったあとは、今日泊まる宿にやってきた。そしていつも通り、その県の有名なお土産をミルネさんに渡した。


 ミルネさんは宿で俺と別れたあとは、自室でその出来事をまとめている。写真とかも撮っているから、そのデータをまとめたりしているようだ。その間に俺や喜屋武さんは明日の準備をしているというわけだ。


 そんな作業の合間のお供に、その日に買ってきたその都道府県の有名なお土産を少しだけ渡している。……量を少しにしているのは、食べすぎると太ってしまいそうだからである。ミルネさんが異世界に戻って太っていたからといって責任は取れないからな!


 ちなみに今日は愛知県のお土産のういろうとゆかりを選んだ。ようかんは小豆を使っているが、ういろうは米粉や小麦粉に砂糖と水を加えて練って蒸しあげた和菓子だ。弾力のあるこの食感がたまらないんだよな。


 ゆかりのほうは簡単に言うとえびせんなのだが、尾や殻は使用せずにエビの身だけを使用し、新鮮なエビの身を丹念に焼き上げており、濃厚で香ばしいエビの味がこれでもかとする至高のえびせんである。


 さあて、こちらも喜屋武さんとの打ち合わせを頑張るとしますかね。






◆  ◇  ◆  ◇  ◆

 

「今日は三重県に行くぞー!」


「おーなのじゃ!」


 今日は愛知県を出発して、三重県へと進む。そして意外とノリがいいな、ミルネさん。


「三重県ですか……観光地ですと伊勢神宮くらいしか思い浮かびません。そもそもどの地方に属しているのか分かりにくいんですよね」


「こらそこっ! 三重県民に怒られるぞ!」


 大丈夫、三重県にも観光地は名物料理はたくさんある。……まあどの地方に属しているかは俺も微妙にわからないんだよなあ。


 東海や中部に分類されていたり、関西や近畿にも扱われたりすることもある。三重県の公式ホームページにも『結論からいえば、三重県は中部地方にも近畿地方にも属していると考えています』と書かれているのを見た時は本気で驚いたぞ。せめて県としてはどっちかハッキリとしてほしいところである……




 というわけでやってきたのは三重県の鈴鹿市にある鈴鹿サーキットだ。ここはF1グランプリや8時間耐久ロードレースが開催されるモータースポーツファンの聖地でもある。


 レースの観戦もできるのだが、残念ながら今日レースはないようだ。しかし、ここ鈴鹿サーキットでは、レースがない日でも様々なアトラクションを楽しむことができる。


「おお、この車とやらを妾が動かせるのか!」


「ああ。スピードは普通の車よりも遅いけれど、ハンドル操作は一緒だよ」


「ミルネ様、くれぐれも安全運転でお願いしますね」


「それじゃあ、いってらっしゃい!」


 運転席に座っているミルネさんと、万が一のために助手席に乗り込む喜屋武さんを見送る。


 まあ安全運転もなにも、このアトラクションなら怪我をする危険性もない。もちろんここにはもっとスピードの出るカートやバイクや対戦型のアトラクションもあったのだが、異世界の要人ということで許可が降りなかった。


 代わりに危険のないもっと子供向けのアトラクションに乗ることになったのだが、ミルネさんがあそこまで楽しそうにしているのなら良かった。……周りが子供ばかりなのは気にしていないようでなによりだ。


 他にもいろんなアトラクションに乗ったり、シューティングゲームやシアターなどを楽しんだ。




「いやあ、本当に面白かったのう! こちらの世界ではこれほど面白い施設がいくつもあると言うのじゃから驚きじゃ!」


「喜んでいただけて何よりです。それにしてもここは本当に広いですね。レーシングコースだけでなくこんなにいろんな施設もあって、おまけに観覧車まであるとは……」


「ディズニーランドとディズニーシーの敷地を合わせたよりも広いですからね」


 ひと通りアトラクションを楽しんだあと、3人で観覧車に乗っている。報酬をもらっている仕事とはいえ、女性2人と一緒に観覧車に乗るのは少しドキドキしてしまう……


 鈴鹿サーキットの他にも三重県が誇るテーマパークにナガシマスパーランドがある。しかし、ここは絶叫系のアトラクションで有名なテーマパークなので、さすがに異世界にやってきたばかりのミルネさんを連れて行くのはやめておいた。


 同じ理由で山梨県にある富士急ハイランドもスルーした。さすがに異世界のお姫様に変なトラウマを植え付けるわけにはいかないからな。


最後まで読んで頂きまして誠にありがとうございます!

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誤字脱字、日本語のおかしいところがありましたら教えて頂けますと非常に嬉しいです( ^ω^ )

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