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食いしんぼうエルフ姫と巡る、日本一周ほのぼの旅!  作者: タジリユウ@6作品書籍化


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第12話 愛知県① 名古屋名物


「危ないところでしたね。誰かさんのせいで一番良い時間を逃すところでした」


「いや、どちらかと言うと、あまりにうなぎが美味しくて追加で注文を入れた喜屋武さんのせいだからね! うなぎは捌くのに時間が掛かるから、追加注文をするなら早くしないと駄目なんだよ」


「まあまあ、ギリギリ間に合ったのだから良いではないか。それにしても美しい景色じゃな。この世界の夕暮れ時はとても美しいのう」


 静岡県の浜名湖に沈んでいく夕陽。それを浜名湖の南に位置する弁天島にある赤い鳥居の先に見ている。


 浜名湖で早めの晩ごはんとしてうなぎを食べていたのだが、俺がいろいろと多く注文したり、喜屋武さんが追加で注文を入れたため、予定よりも時間が掛かってしまった。ギリギリだが間に合ってよかったよ。


 浜名湖の湖面には赤くて大きな鳥居が浮かんでおり、冬の一時期だけだが、ちょうど鳥居の中に沈んでいく夕陽を見ることができる。残念ながら今日は少しずれてしまっているが、それでも鳥居の横に沈んでいく夕陽が美しいことには変わらない。


「……そうですね、ミルネ様の言う通り、間に合ったので良しとしましょう」


「……そうだね、次からは俺も気を付けるよ」


 まったくミルネさんのほうが大人な対応だな。旅の出会いや景色とは一期一会だ。夕日や朝日をみるときは時間に気をつけないといけない。……まあ今回はミルネさんの転移魔法があるから、ぶっちゃけ明日にでもまた来れたりするんだけど。


「少し斜めから見ると、鳥居の中に夕陽が沈んでいくように見えるな」


「なかなか幻想的な光景ですね。ゆっくりと夕陽が沈んでいきます」


「夕陽が沈んだあとも美しい空の色じゃな」


「やっぱり朝焼けと夕焼けは特別綺麗だよね。いろんな場所を旅してきたけれど、やっぱりこの時間帯が一番綺麗だよ」


 旅をしている時はいろんな場所へ行っていろんな景色を見たが、この朝焼けと夕焼けの時間帯は本当に綺麗だ。その朝焼けと夕焼けの時にこういう鳥居や城、古い建物などの人工物を合わせると本当に美しい景色に見える。






◆  ◇  ◆  ◇  ◆

 

「さて、今日は愛知県の名古屋にやってきたわけだ」


「おお〜ここは最初にいた東京とやらのように栄えておるのう!」


 昨日は浜名湖で夕陽が沈むのを眺めたあと、いつも通り宿に泊まって、喜屋武さんと今日の予定を話し合って就寝した。


 前に旅をしていた時には浜名湖にある渚園キャンプ場というキャンプ場に泊まったが、広くて管理棟もあって、しかも安く泊まれる最高のキャンプ場であった。


 とはいえさすがにミルネさんをキャンプ場に泊めるというというのは難しいから普通の宿に泊まったのだ。キャンプの楽しさも教えたいところだが、それはまた別の機会だな。


 というわけで今日は愛知県の名古屋へとやってきた。


「……愛知県は観光する場所がないので、いきなり名古屋まで飛ばしてきたわけですね」


「こらそこっ! 今回はたまたまなかっただけだからね! 愛知県民を敵に回すようなことは言わないで!」


 喜屋武さんの言うように地図で見るとわかるが、静岡県の浜名湖から愛知県の名古屋まで、一気に長距離を転移魔法で移動してきた。


 ただし、愛知県に観光する場所がないわけではないぞ。愛知県には世界に羽ばたく自動車メーカーのトヨタの工場があり、そこにはトヨタ博物館がある。そして岡崎には岡崎城があるし、なんといっても長久手市には最近ジブリパークができた。


 とはいえ異世界からやってきたミルネさんには車の博物館や、個人的に行きたかったジブリパークは分からないだろうし、愛知県で一番有名な名古屋城には行く予定だから岡崎城はまたの機会でとなってしまったわけだ。


 ……決して愛知県に名古屋しかないわけじゃないからな!


「それにしてもどこを見ても高いビルという建物ばかりじゃな。頭を上げるのも大変じゃ」


「名古屋駅周辺は本当に大きいビルばかりなんだよね。確かに東京駅よりも大きなビルがあるかもしれないな」


 名古屋駅周辺やすぐ隣にある栄駅は高層ビルばかりで、名古屋駅を利用する人も大勢いる。ちなみにこの辺りに住んでいる人達は名古屋駅のことを名駅(めいえき)と略しているらしい。集合場所には金時計と銀時計があるとか。


 それと名古屋の人にエビフライのことを実際にえびふりゃあと言うのかと聞くと、そんな呼び方はしないと言うらしい。あれは某タレントさんが広めただけのようだ。




「と言うわけで今日は名古屋の名物を食べることが多くなりそうだから、どれも少しずつ頼んでおいたよ」


 ここは名古屋の名物をいろいろと出してくれるお店だ。名古屋はいろいろと名物料理が多い。ひとつずつ食べているとすぐにお腹いっぱいになってしまう。


 一国の姫様と料理をシェアするというのは少し恐れ多い気もするが、本人はそのあたりを気にしていなかったし、俺もそのあたりは旅の中で人といろいろシェアをすることが多くて慣れているからな。喜屋武さんだけは少し難色を示していたが、まあすぐに慣れるだろう。


 そしてしばらく待つと注文が届いた。味噌煮込みうどん、きしめん、手羽先、ひつまぶし、天むすなどなど。ひとつの地域でこれだけの名物がある場所というのも、たぶん名古屋くらいじゃないかな。


最後まで読んで頂きまして誠にありがとうございます!

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誤字脱字、日本語のおかしいところがありましたら教えて頂けますと非常に嬉しいです( ^ω^ )

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