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イレギュラーは私

 数日経って、私は娘からパワハラと一緒に大好きな野球も奪う決断をした。娘には、ちゃんと事実を伝えた。私のエゴで娘から嫌なものも大好きなものも奪うと、謝りながら説明した。


 娘には生きていく上でいっぱい苦労はしてほしい。相性の悪い友達との付き合いでの悩みもいっぱいしてほしい。でも、ハラスメントなどの社会から排除しなければならないものとムダに闘う人にはなってほしくない。ハラスメントなどを我慢することをしてはいけない。それはハラスメントを助長することになる。それを理解して、うまく対処できる人になってほしい。


 だから、私は娘からパワハラと一緒に大好きな野球も奪う決断をした。娘には自分の力不足を謝った。ほんとはパワハラだけを取り除きたいけど、それができないことも一生懸命説明した。ハラスメントは絶対やってはいけないし、我慢してもいけないことも教えた。


 自分の生活から野球が無くなる。私がいくら熱弁しても、その事実は変わらない。娘は「分かった」と言ってくれたが、寂しい目をしていた。そして、その目を今もしている。そんな目を見るたび私の心は痛くなる。本当に自分の決断は正しかったのかと何度も疑った。野球好きの親なら、パワハラぐらいと思うひとが大半だと思う。だから、少年野球の世界では今もパワハラが普通にある。少年野球の世界ではパワハラは普通なのだ。私のほうがイレギュラーなのだ。


 長い物には巻かれろ。住めば都。それが文化であれば、私も受け入れる。でも、ハラスメントは悪だ。文化にしてはいけない。なのに少年野球では文化にしてしまっている。それは本当にダメなことだと私は思う。

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