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影駘蕩のガーディアン  作者: イーヴィル姫
1/3

プロローグ




空想の生き物とされてきた妖怪が


人間の目の前に現れはじめたのは、


今から約百五十年前のことである。




百五十年前、突然世界を怪しい影が覆った。


暗闇は一日にして晴れたが、その日から不可


思議な出来事が続々と起こるようになった。


人々は不思議に思ったが実はそれは妖怪の


仕業だったのだ。


その姿は世界中で確認され、混乱をも招いた。


妖怪には形がはっきりしていないものもいれ


ば、動物型のものもいたり、ヒト型のものも


いた。


人間は初めは妖怪に怯え警戒をしていたが、


だんだんと人間と妖怪は共存をするように


なっていった。


妖怪は人間に知恵を教え能力を使い


生活を助けた。


人間はそのお礼にと住処や食事を与えた。


しかし良い妖怪ばかりではなく勿論悪さをす


る妖怪もいた。


人間と良い妖怪は、良い妖怪と悪さをする妖


怪を区別するために


悪い妖怪のことを「妖童(シャガ)」と呼ぶことに


した。


妖童たちは街を荒らし人を襲い、人間の強敵


といえる存在になった。




 人間が妖童に怯えて暮らす生活から十年が


経った。


とある小さな町で一人の赤ん坊が生まれた。


赤ん坊の首筋には特徴的な形をした痣があった。


両親は不思議に思ったが、たいして気にはせ


ず、その赤ん坊を大事に育てた。


赤ん坊はスクスクと育ち十歳の少年に


なった。


妖童がこの地に現れてから二十年である。


少年の首にある痣は十年経ったにもかかわら


ずに消えることはなかった。


少年は動き回るのが大好きで、毎日外に出て


は遊んでいた。


夜になると妖童の力が倍増するため両親には


「日が沈むまでにはうちに帰ってくるよう


に」と言われていた。


ある日、少年は遊ぶのに夢中で日が沈んだの


に気が付かずにいた。


気が付いたときには既に遅く、少年の周りに


は沢山の妖童が現れた。


少年は妖童を見るのは初めてだったが、


とてつもなく恐ろしいものに思えて怯えた。


一匹の妖童が少年に向かって鋭い爪を振り下


した。


少年はもうダメだと思い目を瞑った。


だがいくら待っても痛みは襲ってこない。


恐る恐る目を開けると妖童は全て灰となって


消えていた。


そしてその代わりに少年の周りには沢山の


鉱石が浮かんでいた。


そう少年は大地の力の持ち主、アースキネシスだったのだ。


最初は不思議に思っていた少年もこの鉱石は


自らの意志で動かせることを理解し、


自分に特別な能力があることを認識した。


能力を使いこなすために少年は日々修行をした。



二十歳になった少年は、この特別な力は


きっと世界中の人間の為になると思い


旅に出かけた。


街に訪れる度に、青年はその街を困らす妖童


を退治していった。


旅の途中で、青年と同じような特別な力を


持った人間に何人もあった。


そして力を持っている人間には共通して身体


のどこかにあの特徴的な形をした痣が


あった。


青年達はチームを結成し「退魔師(たいまし)」と名乗った。



青年達は何年も旅を続けた。


しかし旅を続けて行く中で自らの力を


制御できずに暴走してしまった者や、


自らの力に溺れ悪の道へと進んでしまった者


に出会った。


男性達は力の使い方を間違ってはいけないと


思い。


政府に交渉をし、能力を持った子供たちを


育成する学校を作った。


これが退魔寺学院が創立した理由だ。


これはそんな学校創立から何百年後の物語である。





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