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狂気の瞳

月明かりの博麗神社…


キリコは、自分と一緒にきた黒い大蛇の口に右腕を突っ込んだ。それは肩まで呑み込まれているようだ。その腕を引き抜くと、手には刀が握られていた。

「これはね、《黒蛇の太刀》って言うの。兄弟刀でね、《白蛇の太刀》ってのがあるんだけどね〜。あの刀はキライなのよね〜」

魔理沙と霊夢はその異様な光景に一瞬ためらいをみせたが、すぐにためらいはきえた。

キリコが弾幕を打ち出したからだ。その弾幕は彌生と似ているが、一つ一つが黒い。まるで、渦を巻く禍々しい人の憎しみのようだ。

「うわっ!この弾幕にはあまり当たりたくね〜な!」

「私も!なんかこの弾幕!嫌な予感がする!」

霊夢と魔理沙は直感的に弾幕をよけていた。

「あなた達は楽しそうに戦うのね。」


幻想郷ではスペルカードを用いて勝敗を決するが、外の世界からきたキリコはそんなルールを知らない。勝敗を決するには、死ぬか生きるかの二つに一つだと、キリコの中では、そう答えが出ていた。


「あなた達!死ぬか生きるかの戦いで!そんなに笑っていていいのかしら?!《悪苻 大蛇逆鱗》!!」

キリコは《黒蛇の太刀》で黒い大蛇の脳天を刺した。黒い大蛇はその場に倒れた。その瞬間、黒蛇から業火の炎が、噴き出した。

「これがこの子の本当の姿よ。邪炎のカグヅチ。さぁ!あの方達を燃やしつくしてしまいなさい!!」

それは蛇というより、火炎を纏う黒龍のようだ。

「ちっ!なんだよあれ!カッコよすぎるぜ!

そんじゃ!私からも!一発!!《恋苻 ファイナルマスタースパーク》!!!!」

魔理沙のおはこマスタースパークの倍以上の火力を持つスペルカード。その閃光は《カグヅチ》に向かい真っ直ぐに飛び出す。

カグヅチは大きく口を開き、最大級の火炎の弾丸を吐き出す。

火炎の弾丸と閃光の弾丸がぶつかり合い、凄まじい衝撃波が魔理沙と《カグヅチ》を襲う。一人の魔法使いと火炎の神は、激しく地面に叩きつけられた。魔理沙は気絶し倒れたまま動かない。しかし、火炎の神はなおも凄まじい業火を纏い勝利の咆哮をあげた。

「魔理沙!!」

霊夢の瞳には怒りと恨みの炎が燃えている。

「私をここまで怒らせるとはね。」

それはまさしく、狂気の瞳。



紅魔館…

「ハク。早く行くぞ。」

「でも、フランさんが一緒に来るって聞かないんですよ〜!」

「ね、ね、私も行く!!」

「ダメだフラン。君はこの紅魔館の家族だろ。僕達とは違う道があるんだ。レミリアと一緒に行動するといい。」

「お姉様と?」

「そうだ。そしたら、また後で必ず会えるから。」

「うん。必ずだね!分かった!それじゃ、いってらっしゃい!!」

彼女の笑顔はとても綺麗な穢れのない笑顔だった。

彌生とハクはそれぞれの思いを固め幻想郷を守るため、大切なものを守るため、走り出した。



狂気の瞳 完

読んでくれてる方!本当にありがとうございます!どうか次回もよろしくお願いします!


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