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背負うべき運命

僕とハクはレミリアと一緒に咲夜のいれてくれた紅茶を飲んでいた。初めは馴れ合いを拒んだのだが、レミリアの言葉が僕に彼女の話を聞く決心をさせた。

《あなたはもう死ぬことを許されない体になっているわ。それに私は、あなた達が博麗の巫女と会う前から、ここに来る事になる事を知っていたわ。》

この言葉が僕に話を聞かせる決心をさせた。最初はハクも反対していたのだが、なぜか不意に諦めて話を聞く事に賛成してくれた。


「幾つか聞きたい事があるんだが、大丈夫か?」

「私は構わないわよ。」

レミリアは笑いを含みながら返事をした。

「なら、最初に。死ぬことを許されない体についてだ。」

「ふふっ。簡単な事よ。あなたは死ねない。と言った方が早いかしら。ね、ハクさん?」

「何でハクに話をふるんだ。ハクには関係ないだろ!」

僕はレミリアを怒鳴ってしまった。なぜか。それは、簡単な事だハクは関係がないものだと自分の中で思っていたからだ。しかし、それよりも驚く事が起きてしまった。

「う〜。うぅ~。」

えっ?まさか、泣いてる?えぇっ!

あの強気な態度とは全く合わない顏だぞ。おいおい。俺は弱い者イジメをしたわけでも、子供をイジメたわけでもないぞ!

「お嬢様?」

おいメイド!何でお前はかすかに口元が緩んでいるんだ?おい!

何となくだが、レミリアと咲夜の事は少し分かった気がする。

その時、ハクが話はじめた。僕の考えは否定される事になった。

「彌生さん。私が話します。だから、信じて下さい。」

何をいってるんだ。嘘だろ?本当にハクは隠し事をしていたのか?

だとしたら、だったら僕は、誰を信じればいいんだ。

「この事を話せば、もう私と彌生さんの間に、隠し事はなくなります。でも。今から話す事を受け止められますか?」

この際、迷う意味なんてない。自分の事くらい、しっかり受け止めてやる。

「いいよ。話してくれ。お前が隠していた事を全て。」

「ではまず。彌生さんが死ねないのは確かです。その理由は彌生さんが一度死んでいるからです。」

何言ってるんだよ。僕は死んでいる?そんなはずはない。今、僕はここにいる。いるじゃないか!生きてるじゃないか!

「彌生さん、続けますよ。」

「あぁ。続けてくれ。」

「死んでいると言っても、今の彌生さんは生きています。いつ死んだか。それは、私と彌生さんが会ったあの神社です。あの神社で彌生さんは賽銭をいれた後になんてお願いをしましたか?

僕はこの世界から違う世界に行きたい。神様なら連れて行ってくれ。

じゃ、なかったですか?ですが、そう簡単に神様でも、人を殺す事は出来ないんです。だから、あなたは縁切りの力と共に…。神様の力を貰い受けたんですよ?今までこんなに長い間。隠していてごめんなさい。いつかは、いつかは話さないといけないって思っていたんです。」

そんな。自分のせいなのかよ。あんなに前から、あの時から、僕は僕じゃなかったのか。

ハクは泣いていた。泣きながら最後まで話しをしてくれた。

「ここからは私が。」

レミリアが話しはじめた。

「あなたはこの事を受け止めざるえないわ。大丈夫よ、私だってもう500年以上は生きているのよ。その混乱は時間が解決してくれるわ。それより今は。あなたが来た事によって、始まる運命の話よ。」

そうだ。大丈夫だ。今は迷う時じゃない。時間がこの気持ちも解決してくれるはずだ。僕はもう死なないのだから。

「分かった。話してくれ。レミリアに見えている運命というものを。」

「一つ。あなたはあなたの力の大元と戦う事になるわ。この幻想郷の全てを巻き込んで。そこで、私達が負ければ幻想郷は消えてしまうわ。スペルカード戦ではなく、本当の殺し合いよ。あなたに力を与えた縁切りの神とのね。」

その時、いきなり扉が開いた。かなりの勢いでだ。


「お姉様!!お客様はどこ!?」

その時。僕は自分の目を疑った。僕は夢を見ているのか?いや、違うこれは確かな現実だ。じゃあこの子は!?

「キミは!」

「あ!この人知ってる!夢の人だ!いつも遊んでくれる人だ!でも、なんで?なんで?夢の中の人じゃないの?」

やはりそうだ。この子は夢の中のあの少女だ。ハクは涙目のままだが、何が起きているのか分からないようだ。

「フラン。この人とは知り合いなの?あと、自己紹介をしなさい。」

「この人の事は夢の中で知ってるよ。遊んでくれるんだ!

それと、私はフランドール•スカーレット。フランでいいよ。」

ずっと笑っている彼女のおかげでこの重い空気がやわらいでいた。

でも、なんで夢の中で彼女と会っていたのか。その疑問は解決していない。

「なんでだ?キミと僕は夢の中で会っていた。それに二人共二人の事がわかっているなんて?」


「多分。この二人の夢はつながっていたんじゃないですか?」

いきなりハクが話しはじめた。それにしても。ハクとフランは本当に似ている。まるで双子だ。

「どうゆう事だ。夢が、繋がる?」

「はい。そうです。それ以外に考えられる事はありますか?」

「そうね。そう考えておいたほうがいいわね。その方が話も早く進められるわ。」

「ねぇ、お姉様〜。遊びに来たのに誰も遊んでくれないの?」

フランは夢の事についてはそんなに興味がないらしい。

「大丈夫よ。咲夜とハクさんが遊んでくれるそうよ。彌生さんは少し難しい話があるの。」

その後。フランとハクは咲夜に連れていかれ別の部屋に行ってしまった。

「ふぅ〜。彌生?あなたはもう、自分の運命を受け止められたかしら?」

「いや、完全には受け止めきれてない。けれども、少しずつ理解していくよ。」

この話の後、僕とハクは紅魔館の一室を借りて寝泊まりをする事にした。あの話が本当なら出来るだけ連絡の取りやすい所にいる方がいいとの判断からだ。

ハクとフランはとても気が合うらしく。二人でフランの部屋に行ってしまった。僕はこの世界の消える原因であるが、この世界を消させないために戦う事ができる。ならば、やる事は一つしかない。もう1人の縁切りの神を僕は倒すしかない。この世界を守る為にそして、自分の大切なものを守る為に。


博麗神社の本殿。博麗の巫女《博麗 霊夢》と黒い魔女《霧雨 魔理沙》は見ていた。黒い裂け目から出てこようと顔をだした黒い大蛇とその後ろにいる髪の長い女の姿を。幻想郷を賭けた戦いが始まろうとしていた。


背負うべき運命 完





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