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Anger紅魔館

少年は自分の可能性と努力を信じて前へ進む。もう、あの頃の様に進む事を拒む事は無い…。素敵な客人を交えて紅魔館は紅く染まる。


紅魔館…大広間にて…

レミリアの怒りようは相当なものだ。彌生の無理矢理な挑発にも全力で弾幕を放ってくる。理性と言うものが今のレミリアからは全く感じる事が出来ない。

そこへフランとハクが様子を覗きに来た。

「あ〜。ちょっとやりすぎたかもね〜」

「そうですね。あんなレミリアさんは初めて見ました。彌生さんは大丈夫でしょうか。」

二人は気づかれないようにそっとその場所で彌生とアテナを見守る事にした。

「彌生!避けてばかりだと死ぬわよ!」

「やばい…冗談に聞こえない。本気でやらないと…殺られる…。」

彌生は刀を握り直し本気でレミリアと闘う決意をした。

「いきなりだけど、《縁符 タイムエンド》!」

彌生はレミリアの放った弾幕の間を抜けて一気にレミリアに近づいた。鞘を抜き取り、鞘で打撃を喰らわせよとしたところで時間に引き戻された。そのままレミリアに向けて鞘を振り下ろす。

「彌生…優しいのね…。」

レミリアの呟いた言葉は聞き取る事ができた。しかし、彌生の鞘は空振りに終わった。瞬間、彌生は右腕の激痛に顔を歪めた。

「くそっ。俺が人間のままだったらこんなんじゃすまなかったな。」

「感覚で右腕を刀身で守るなんて、さすがね。」

レミリアは彌生の真後ろまで移動していた。

「さすが吸血鬼だな。全く見えなかったよ。」

彌生はレミリアの方を向き刀を鞘に収め、抜刀の構えをとった。

「早いけど、これで終わりにしようか、レミリア。」

「いいわ。そのかわり貴方が生きているかは保証できないけど…。」

レミリアの手には槍の様なものが型どられていった。

紅魔館…大広間玄関前にて…

そこではアテナと咲夜が睨み合っていた。

「あの薔薇の園、どれだけ手入れに時間がかかっていると思うんですか?」

咲夜の怒りは薔薇の方に向いている様だ。殺気を飛ばしながらアテナに話しかけた。

「すみません。でも、彌生さんの為なので。私は貴方がレミリアさんの加勢をしないように貴方とここで闘いたいと思います。」

アテナは剣を手に取った。

「私も、貴方が彌生さんの加勢をしないようにここで貴方と闘うつもりだったので。別に問題はありません。」

咲夜はナイフを手に取った。

二人の間に無音の時間が流れた。

レミリアの放った弾幕の流れ弾が二人の間に落ちた時、二人は一瞬で互いの間合いを詰めた。

アテナの剣舞はとても綺麗だ。それをナイフで上手く避ける咲夜。咲夜が一瞬、距離を取ろうとした時だった。

「イージス!」

アテナの掛け声と共に盾が現れた。

「ここで盾を…。何をする気なの。」

アテナは剣を真上に突き上げた。

「展開!!」

最強の盾は形を変え、まるでドームの様な半球になり広がった。真っ白な空間にアテナと咲夜は取り込まれた。

「これは…。出られそうに無いですね。でも、この何も無い空間に一対一。私には好都合ですかね。」

「そうですか。貴方にとっては好都合なのですね。私はとても緊張しています。理由は一つ、この中ではあらゆる能力を発動させる事ができません。もちろん飛ぶ事も…。自分の力のみが勝ち負けを左右するこの空間を、私は《アン•アリーナ•コロッセオ》と呼んでいます。」

咲夜はナイフを構え直した。

「能力を使わない闘いですか。私が能力だけとは思わないで下さいね。」

「分かっています。だから私も、本気で闘います!」

アテナは剣を構え直した。


Anger紅魔館 完





読んで下さった方本当にありがとうございました。

感想や一言、貰えたらとても嬉しいです。

よければ、《夢幻の幻想入り〜Old Tales〜》の方もよろしくお願いします。

では、また次回で会える縁を信じて…

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