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空を舞う吸血鬼

紅蓮に燃える神に対抗する為に白黒の魔女が考えた秘策とは…。


「魔理沙。あなたの言う秘策とやら、教えて貰えないかしら?」

レミリアはカグヅチから距離をとった位置から魔理沙に尋ねた。

「まず、初めに言う事がある。これは、私一人の力では成功しない。二つ目に、今から私の準備ができるまで、あんた一人にあのカグヅチを相手して貰わないといけない。」

魔理沙は少しばかり申し訳なさそうな顔をした。

「ふっ。そんな顔しなくても大丈夫よ。私を誰だと思ってるのかしら?さぁ、あなたはあなたのするべき事をしなさい。」

レミリアはカグヅチに向けて無数の弾幕を放った。その後、苦笑いでこう付け加えた。

「でも、早めに準備してくれると嬉しいわ。」

「少しの間頼む!」

魔理沙は箒にまたがり、最大速度で飛んで行った。

カグヅチは飛んで行く魔理沙よりも、弾幕を放ったレミリアの方を向いていた。

「さぁ、来なさい私が血の色に染めてあげる。」

レミリアに応えるかの様にカグヅチの咆哮が鳴り響いた。その時、地上ではキリコとハクが切り結ぶ金属音が鳴り響いていた。

「フランも頑張っているみたいだし、姉として頑張らなきゃね。手始めに!《天罰 スターオブダビデ》!」

三角形と逆三角形が合わさった形で弾幕がカグヅチの周りを囲んだ。その後、弾幕が一斉にカグヅチを襲った。

「あら、案外簡単に当たるものなのね。」

レミリアは楽勝の微笑みを見せた。

その時、爆炎の中から現れた業火の球がレミリアを襲ったがレミリアは簡単にかわした。

「そうよね、そんなに簡単にくたばったりはしないわよね。」

レミリアは小さな弾幕をカグヅチに向けて飛ばした。しかし、カグヅチの纏う火炎が弾幕を打ち消していた。カグヅチはその場で勢いよく廻った。すると、纏っていた火炎が弾幕と同じ様にレミリアに向かって飛んで来た。しかも、その弾幕はカグヅチを中心に全方位に放たれた。

「博麗神社に飛んで行ったらどうする気よ!」

レミリアはそう怒りながら、できる限りの弾幕を撃ち落とした。

カグヅチは、レミリアに向かい牙を向けてきた。

「私に追いつけるとでも?」

レミリアは距離を取る為に後退した。後退するレミリアに向けてカグヅチは魔理沙のマスタースパークを撃ち落とした時と同じ大きさの火炎の球を放った。

「くっ。でかすぎるわね。」

レミリアは後退するのをやめ、火炎の球に向き直った。

「止めてやるわよ!《紅魔 スカーレットデビル》!!」

レミリアの不夜城レッドの強化版の様なものだ。紅い十字架の形をした霧状のオーラが火炎の球とぶつかり合った。

火炎の球は消滅したが、爆風がレミリアとカグヅチを襲った。

「あれで、やっと止められるなんて、さすがに強いわね。魔理沙はまだかしら。」

レミリアは苦笑いで呟いた。


博麗神社で…

カグヅチの咆哮はここまで届いていた。

「今さっきから、何なのよ。」

霊夢は自分が異変解決に参加できない事が少し不満のようだ。

「こら、霊夢。あなたが私に言ったでしょ。今は幻想郷を守ることに集中しなさい。」

紫に叱られ霊夢は機嫌を悪くしたのか、外の様子をよそ見した。その時、霊夢の目には火炎の弾幕が神社に向かって飛んで来ているのが見えた。

「ゆ、紫!!」

慌てる霊夢に対して紫は慌てる事なく、幻想郷の大結果が崩れないように集中していた。霊夢は手を離す事が出来ず目をつむった。

「大丈夫よ。」

火炎の弾幕は神社に当たる前に何者かの弾幕で打ち落とされていた。

「神社の周りは藍に護って貰ってるから、心配ないわ。」

「そう言う事は早く言いなさいよね!」

霊夢は少し怒りながら紫を睨んだ。

「藍〜。ご苦労様ね〜、神社の護りは任せたわよ〜。」

「はい、紫様。」

霊夢は藍の忠誠心に感心していた。


空を舞う吸血鬼 完








読んでくださった方ありがとうございます。

よければ、コメントや感想が貰えると嬉しいです。要望なども受けます。


次回もどうぞよろしくお願いします。

では、また会える縁を信じて。



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