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第1章その一:プロローグ

定食屋

「アリメ」

に着いた二人。

「おーいバース!」


「金は持ってきたぜ。」


イクスは店主にきっちり金を払った。

バースは店の奥で皿洗いをしていた。

もちろん自動食器洗い器はあるのだが。

まぁバースに出来る事なんてそれしかないのからしかたがない。

「じゃ戻ろうぜ。」


「買い出ししないとな。」


「ハッハッハ!肉をいっぱい買おうぜ、肉を!!!!」


三人が宇宙船に戻ろうとした時、

「ちょっと待って。」


まだ声変わりもしてないだろうという子供の声が三人を止めた。

三人が振り返るとそこにはリオンがいた。

「何のようだよ、チビ助。金は払っただろ?」


リオンをチビと呼べるほど背が高くない迅が言った。

「私に……私に武器を売って。」


『は?』

そのすぐ後迅とバースは大笑いをしたが、イクスはあえて笑わずリオンの目線にまで膝をおり、なるべく優しく話しかけた。

「いいか嬢ちゃん。武器ってのはおもちゃじゃねぇ。殺すためのものなんだ。」


「分かってる。」


リオンはためらわずにきっぱりと言った。

迅とバースは笑う事を止め、厳しい目をリオンに向けた。

「じゃあなんで欲しがるんだ?」


バースが珍しく険しい顔でリオンを見る。

リオンはそれに全然怯まずにきっぱりとしゃべる。

「両親の仇を討つためよ。」


「親の仇だと?」


その言葉を言ったのはイクスだが、迅が一番最初に反応した。

リオンはコクリとうなずき、話し始めた。

「領主には、人の苦しむ様を見て楽しむという趣味があるの。城のどこかにある部屋で人を意味の無い重労働でこき使ったりしてね。私の母さんと父さんは領主に訴えた。でも領主はそれに怒り、普通の人よりキツク重労働をさせたの。そして両親は死んだ。」


「だから武器を使って領主を殺すんか。親の仇を討つために。」


バースは確認するように聞く。

リオンはまた無言でうなずいた。

そんなリオンにイクスはため息混じりで言う。

「あのな嬢ちゃ――」


「憎しみから生まれた戦いなんてしない方がいいぜ。後できっと悔やむ。」


真面目な顔で迅がイクスの言葉を遮った。

「後悔などしない。」


あくまでも強くリオンは言う。

そんなリオンに迅はだんだん語調を荒くする。

「いいかチビ助。お前はガキだから分からないだろうが、そんな争いなんて無意味だ。止めとけ。」


「争いなんかじゃないわ。報復よ!」


「変わらねーよ!戦えばそれは争いだ!」


迅は普段見せないようなほどの恐ろしい目をリオンに向ける。

さすがのリオンも少し後ずさってしまった。

沈黙が続いた後にイクスが口を開く。

「それにだ。武器だってタダじゃない。金がいる。」


「か、金ならあるわ。」


リオンは服からカードを出して、イクスに渡した。

リオンぐらいの年齢の子にしてみれば、ずいぶんと入っていた。

それを見て、イクスはきっぱりと言う。

「無理だな。」


「えっ?」


「お前は俺たちを恨むかもしれないが、領主にはすでに武器をずいぶんと売った。確かに金はあるがこれじゃあ領主を殺す所まではいけない。」


少し間をとった後にリオンにとっては致命的な事を言った。

「戦力が違いすぎるんだ。」


そしてリオンにカードを返した。

「………」


リオンは下を向き、カードを見つめた。

「…迅、バース、行こうぜ。」


三人は宇宙船の中に入った。

「ちょっと待ってくれ。」


迅は宇宙船の中の武器部屋に入り、ガサゴソと何かを探し出した。

そしてまだボーッと立っているリオンの目の前にそれを落とした。

「えっ?」


リオンは前に落とされたものを拾った。

それはレーザー銃だった。

リオンは訳が分からずそれをほうりなげた迅を見た。

「それは特別出血大サービスでくれてやる。どうするかは自分で決めろ。」


何も言わないリオンを置いて宇宙船は発進した。

「なぁ迅よぉなんであれあげたんだ?金にもなんねぇのに。」


「別に……」


迅は窓の外を見ている。

「でもこれであいつ、絶対行くぜ。お前でも勝ち目ないのは分かるだろ?」


「まぁな……それよりイクス。」


「ん?」


迅は視線を変えないで話している。

しかしイクスも操縦しているのでそんな事は関係ない。

「領主の事……深く調べてくれるか?」


「……分かった。」


イクスはそんな迅の言葉に何か深みを感じた。

その四にも後書きを書いたのにまた書いちゃってる闇太郎です。この前やっと気づいた事があります。それは……これってSFよりファンタジーじゃねぇの?って事です。確かによ〜くよく考えるとそうなんですねぇ。うんうん。ま、もうどうしようもないんですけどね。だから、これからはこの話をSFだと思わずにファンタジーだと思って下さい。ではでは、この辺でさらばです!!

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