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女達の夜

私がセルツさんの造った即席テントの蔦の垂れ幕を潜った時にその声は聞こえてきた。


「で、彼女は一体何がしたいの?無理に僕たちに同行する必要は無かったんじゃないの?勝手に機嫌を悪くして迷惑だよ」


クレちゃんの批判に対して弁明してくれるリセ君の声も聞こえる。でも、それは私には何の慰めにもならないんだ。


私は何かの役に立つつもりで来た。足を引っ張る気は無かったよ。でも、役に立たなかった。それどころかイルちゃんを傷付けてしまった。今となっては、この旅の私の目的は只の我儘でしかない。


私は何で、何で此処に居るんだろう。


「ルクちゃん。えっと…、寝るの?」


「あっ、うん」


その彼女の眠そうな小声に合わせてしまう。

イルちゃんは私の期待を裏切って、蒲団を被っている癖に、寝てはいなかった。君は何で起きてるのかな?私を待っていたとか言わないでよ。


私はイルちゃんの隣に落ちる毛布を被り寝る体制になる。

地面は固いよ。それよりも私の背中にイルちゃんが居ることが寝辛いけど。今の私には彼女の存在は大き過ぎる。クレサイダやリセ君の信頼を集める彼女が。聖女と呼ばれ、皆に慕われたお母様のように…。


私はニーセ・P・レッドラートのようには成れない。そんなことは分かり切ったことだよ。うん、諦めた事だよ。聖女にも成れないし、お父様みたいに少し過保護だけど素敵な男性は私の前には現れないんだ。どんなに頑張っても。


だから、イルちゃんが羨ましい。何でだろう。私が欲しいものを持ってると思っちゃうのは。



「ルクちゃん、ごめんね」


背中から聞こえたそのイルちゃんの声。何で謝るのかな~?と、思う隙も無かった。

彼女の身体の温もりが私の身体を覆う。私の全身の体温、主に首より上が、急上昇中だぁー!


「ルクちゃん、暖かい」


ナ、何を言ってるのかなぁ?今は夏だよぉ~。そう声に出そうとしても、私の心臓のバクバクが喉の調子を悪くしちゃってるよ~。逆にイルちゃんの緊迫状況にある心臓の声が私の身体にとても良く伝わって来てるよぉ~。

チッ、私よりも胸があることも強調しやがって!


アラ、いけない悪魔さん。私の思考に割って入ったらいけませんことよ。


「ルクちゃん?」


「ナッ、何かなぁ~?」


耳元で囁かれる艶やかな声。何でこういう時にそういう色っぽさを出すのかなぁ~、この子は。そういうのはリセ君相手に出してあげなよ。

とにかく堅物リセ君は落とせても、このルクちゃんは魔王の誘惑に易々と負けることは許され無いのだ~。


「付いて来てくれてありがとう」


うん、落とされちゃいました。


何で私にそんな事を言っちゃうの?私は君を傷付けたんだよ。皆に付いて来て貰える君に嫉妬しただけなんだよ。


「本当にルクちゃんが一緒に来てくれて良かった…」


そんな事言わないでよ。私は同情なんていらないんだから!そういう台詞は素直に信じるリセ君に吐けば良いじゃない!


私がそうやって反発する機会は無くなってしまいましたぁ。

イルちゃんは、私の髪に顔を埋めて可愛らしい寝息を立て始めたのです。私の身体をイルちゃんの片腕が拘束したままだぁ。

チッ、言いたい放題言いやがって。人の身体を弄びやがって。図々しいんだよ!


でも、何でだろ~?凄く落ち着いちゃうだよね~。

そして、こんなイルちゃんだから守ってあげたくなっちゃうんだよね。

とても気持ちの良い夢見心地の最中に考えちゃいました。


私と違って、言いたい事を素直に言えちゃう。

これが魔王イルサテカの真の力なのかなぁ?

天見酒は泥酔状態です。酷い文章かもしれない。明日見直そう。皆様、誤字脱字が有りましたら、通報を宜しくお願いします。


明日は休みだぁー!ヒャッホイ~!


サンタが居ない現実を受け止めて、人は大人になるんだ。


最近になってようやく、入社時に保障されていた筈の週二日間定休日なる空想自由時間が、現実に存在しない事を知り、少し大人になった天見酒です。これから就活の人は気を付けろよ!


これは後書きに書く事じゃ無いですよね。ご免なさい。凄いテンションが高いんです。

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