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わがはいは、たむである(不定期更新中)  作者: 紅葉月


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36話 冬物あれやこれや

 たむが部屋の中をずっとふよふよと飛んでいます。

 キョロキョロしている様子を見るに、なにか探しているようです。

 ま、聞かれるまで放っておきましょう。どうせ大したことではないのですから。


「ミサキちゃん」

「なに?」

「たむの服はどこでしゅか?」

「服……?」


 たむに服なんてありましたっけ?

 いつも毛布はかぶってますが、丸裸では?


 あっ!!

 あれですね!! 母が作ったフードみたいな服ですね!!


「あれも洗って片付けたよ」

「なんででしゅか!?」

「なんでって、毛布でできてる服なんてあつ……いやいや、もう寒くないから着ないでしょ?」


 危うく「暑い」と言ってしまうところでした。

 そんなこと言ったら、また「暑いってなんでしゅか?」の質問地獄に転がり落ちてしまいます。危ない危ない。


「たむは寒いので着ましゅ」

「寒くないって」

「寒いでしゅ。毛布がなくて寒いでしゅ。寒いでしゅ、ひもじいでしゅ。えーん」

「…………」


 ちゃんとあんこもあげてるんですから、ひもじくないでしょうに。

 そういう言葉をどこから覚えてくるのやら。


「ミサキちゃんが来ていた毛布みたいな服はどこでしゅか?」

「毛布みたいな服?」


 ああ、パジャマのことですかね。

 私は真冬はもこもこもふもふのパジャマを着ていました。ついでにフリースも着てましたから、その両方でしょうかね。


「あれも洗って片付けたよ」

「ミサキちゃんは着ないんでしゅか?」

「寒くなるまでは着ないね」

「じゃあたむにくだしゃい」

「なんで……」


 冬物をほぼ全部片付けてしまい、身の回りにあるものがもふもふからサラッとした肌触りのものに変わってしまったので、たむはずっと不機嫌です。

 私だってもふもふは大好きですからこの時期は物足りなく思いますが、でも暑いものは暑いのです。

 エアコンを真冬のように効かせて毛布をかぶるというのもねぇ……。電気代が勿体無いですし。


「ほら、タオルケットかけてあげる」

「そんながびがびを近づけないでくだしゃい! がびがびがうつりましゅ!」

「じゃあなんにもなしでいたらいいじゃない」

「毛布がいいんでしゅー。もふもふの毛布ー」


 じたばたと駄々をこねるたむのところに、きんとんちゃんがやってきて慰め始めました。

 今日はいつもより到着が遅いですね。


 やっといつも通りきんとんちゃんに埋まったたむは静かになりました。

 きんとんちゃん様様ですね。ずっといてください。

 ついでに私にももふらせてください。

 ああ、手を払わないでー!!

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