19話 恵方巻
皆様は節分に恵方巻を召し上がりますか?
私が子どもの頃にはそれほど見かけなかった気がしますが、今はどのお店でも販売していますね。
私の家では自分たちで作っています。
私が大のサラダ巻好きで、とにかくたくさん食べたがるから家で作るようになったと母が言っていました。
もちろん、サラダ巻きを全て作っているわけではありませんので、買う時もありますよ。というか、買う方が多いです。
それでも、ここ数年は恵方巻きだけはせっせと巻いています。
今年はぬいぐるみ達にも切り分けてあげないといけないので、1本多く作っています。
まあ、たむだけはいつも通りのあんこなのですが。今日はうぐいす餡です。
「ミサキちゃん、たむにもその巻き巻きを作ってくだしゃい」
「いやいや、これはあんこじゃないからたむは食べないでしょ……」
「あんこで巻き巻きを作ってくだしゃい!」
「ええ……」
確かにおはぎというものは、ご飯のようなものにあんこです。
餅だって、種類は違いますがお米から作られたもので、一緒にあんこを食べます。
それなら白ごはんにあんこを乗せるのも、巻き寿司の具をあんこにするのも似たようなものと言えるかもしれません。
いえ、理屈ではそうだとしても、気持ちがついてきませんね……。嫌です。
それに巻き寿司は酢飯だからあんこは合わないでしょう……。
というわけで却下です。
「嫌だよ。あんこを巻いたってどうせ周りのご飯とか海苔は食べないんでしょ」
「全部あんこで作ればいいんでしゅ」
「は?」
「黒あんこを敷いて、白あんこを敷いて、うぐいす餡とか芋餡とか栗餡を巻けばいいんでしゅ!」
海苔もご飯もあんこでやれと!?
聞いているだけで胃もたれがしてきます……。
「そんなにいろんな種類のあんこないし、無理だよ……」
「買ってきてくだしゃい! たむも巻き巻きが食べたいでしゅ!」
「いつもより多めにあげるから諦めてよ……」
「嫌でしゅ!」
たむが全然諦めないので、仕方なく黒あんと白あんを重ねて巻いたものを小さく作りました。
具がないとごねるかと思いましたが、巻いてあることで満足したようで嬉しそうに食べていました。
めでたしめでたし。
明日は食べられそうにないので、作者は今日食べました。




