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幕間・壱
「許してもらえたか…一生許してもらえないかと思っていたが…」
少し暗めな艦長室でキシベは一人呟く
ピピッ
連絡が来たことを伝える音がなる
「こちら回収班!ノアMk.4三号機の回収に失敗しました!」
「!?」
「破壊…もしくは鹵獲されたと思われます…」
「そうか…本部にはこちらから連絡しておく…」
ピッ
通信を切ったのちに端末を操作し総司令部へと接続する
「こちら第一独立艦隊総司令兼旗艦アークイド艦長キシベです」
司令部の超大型モニターに映し出された彼はこの戦いの詳細を語り最後に鹵獲されたことを伝える
「そうか…鹵獲された可能性が高いか…こちらでも対処するが鹵獲機が現れた場合即刻破壊するようにしてくれキシベ君」
「わかりましたトーゴー元帥…ではまた」
西暦2507年4月1日
この時、停滞していた時代の歯車はまた動き出したのであつた…