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第弐拾玖話! 決戦! 三度見えし、騎士王!

「全く…予備パーツがあったからいいものの…私のノア(息子)を…」

「すまなかった…博士」

「まぁよい…面白いログも見させてもらったからな…」


アークイドに乗船している3人の博士のうち顔は怖いが最も落ち着いたジュウゾウ博士はジークと話す


「にしてもまさかああやって耐えるとは…ジーク…お主もどうなってるか分かってないじゃろ?」

「あぁ」

ジークは相槌をうち頷く


「まずはこれを見ろジーク…」


モニターに機体が表示される


「マキアはお主が動けない間に咄嗟に駆動用の防壁を瞬時に機体の目の前に展開させたのじゃ」


機体の目の前にはクリスタルのようなものが現れる


「この円錐状の凝縮された防壁は減衰したレーザーを1点で散らさせ、周りの直進するレーザーごと弾いたのじゃ」


迫ってきた光の柱はクリスタルに触れ、ちってゆく


「…そうだったのか…ありがとなマキア」

聞いているであろう彼女へと話しかけるジーク


「そうじゃ、ジーク…せっかく修理したからにはちょいと弄らせて貰ったぞ。詳しくは乗ってみればわかるぞ」

「感謝する博士」

「礼はいい、面白いデータを待っているぞ」



「では、これより仮称クベンカ基地の攻略作戦の詳細を説明する」

強行偵察から2日、最低限の整備を終わらせた第一独立艦隊の主力部隊は最大限の整備が終わる明日に作戦を即時開始すべくミーティングが行われる


「まず今回の作戦の目標は敵基地の破壊である」


「基地の外観は偵察時に把握したと思うがもう一度確認するように…今回攻撃するクベンカ基地は敵の神機チェロヴェークの生産工場である可能性が高い」


「奴らは個体ごとの性能は非常に低いが厄介であり、戦闘挺にとっては非常に不利であったりと言うのが総評である。」


「よって今回は基地の破壊を副目標とし、チェロヴェークの生産工場と思われる区画の破壊を最優先の目標とする」


「次は基地の情報を確認だが、基地の地上部分には大型対艦砲が存在しており、威力としてはノアはもとより、アークイドであっても耐えることは不可能であると想定されている。」


「そこで今作戦では半数のノアを基地内に侵入させ内部の発電機を破壊させ、その後もう半数により地上を制圧。」


「突入部隊のノアは発電機と製造工場を破壊目標として侵入させる。突入方法としては上空からの投下。しかし前回も行った手法であるため警戒が強まっている可能性が高い。そこで前作戦にて多大な成果を出した設置型多機能兵装を投下させ妨害工作を行いその後降下させる。」


「基地到達後は前述の通り内部に侵入。破壊工作を行ってくれ。」


「破壊を確認し効果を認めた後…」



「ではジークは問題ないで間違いないですね?」

「そう言っとるじゃろマキア…にしても彼にはホント驚きじゃ…まさかリミッター解除しても身体に負荷がかかってはいたものの直ぐに戻るとは……」

「さすがに何かしらおかしいですよね……?ラペイシャス程の人が未だ復帰出来ないほどの負荷なのに…」

「まぁお主もおおよそ予想は着いとるじゃろ?」

「……その言い方はそちらも気づいてるってことでいいですか?博士」


比較的フランクに話していたマキアは少し態度を変える


「もちろんじゃよマキア…まぁここで話すことでは無いのは分かっとるし…言う気もないわい」

「そうですか…まぁ彼ならばまだ戦える、生き残れる…」

「その通りじゃ…なんせあれじゃからのう……」



「……作戦開始時刻を経過…第1陣作戦開始…!」


2機の戦闘挺が超上空から(いかずち)の如く降下する


目標地点に到達すると対空砲火を避け、ミサイルを発射!

それに合わせ、煙幕を発生させる装置も投下する


煙幕と爆撃が起きたのを確認し、撤退しようとするが……!


蒼き光が一閃!二閃!


2機の戦闘挺を撃ち貫く!


「2機……ロストしました…」

「……作戦は続行する!第2陣!行動開始!」


更に3機の戦闘艇は上空に到達次第コンテナを解放し箱を落としてゆく!


「投下確認…第3陣!出撃用意!投下まで10秒!9…8…7…」


3機も撤退しようとした瞬間に撃ち抜かれる!


「想定外の事態だ…全機最大級の警戒を行いながら降下…開始!」


9機のノアが降下用のポッドに守られながら射出される…射出された瞬間!ノアを格納していた母艦は蒼い光に撃ち抜かれ爆散する!


「マスター!煙幕の中から射撃してくるやつを仕留めましょう!」

「だそうだ、艦長。行っていいか?」

「…仕方ないな…任せるぞジーク!」


ポッドを展開させ、スラスターにより逆向きにさせ、蹴り!飛び出す!


視界に一瞬、蒼い光が煙幕の中から差し込む!

その瞬間!スラスターを噴射させ!放たれた光を回避する!


「射手の位置は特定しました!」

「艦長!支援頼む!」

「あいよ!」


またしても蒼い光が煙幕から出た瞬間!

キシベはその光を一瞬にして撃ち抜く!


煙幕の中からでも確認できるほどの爆煙が起きる

「着地しますよマスター!」

「姿勢制御は任せたマキア!」


煙幕の中へと巨神は突入し、各所に装備させられたスラスターを吹かし、綺麗に着地を行う


「着地完了…やっぱまだ生きてるみたいですね…」


煙幕の中に揺らめく蒼い刃が映る


三度(みたび)あったな…諸君…」


蒼い刃は、突如として斬りかかってくる!

斬撃を躱すと同時に煙幕は剥がれ、敵の姿を映し出す…!


その敵の姿はノア…そのものだった!


「…声帯データ照合…グラハム・E・クーパーと想定されます」


以前打ち倒したはずの男と、その男が駆る巨神…

2つの衝撃がジークを驚かせる


「貴女はおらんようだな…まぁよい…諸君らの悉くを討ち滅ぼすまで!」


グラハムはそう言い放った瞬間!またしても斬撃が襲いかかる!


軽快なステップで、躱し、潜り抜け…反撃の一撃!

右手を変形させたレーザーパイルと!振り抜かれた右ストレートの速さで穿つ!


が、しかし!

その程度で穿たれるグラハムではない!

回避し、そのまま低姿勢からの斬撃!


蒼い光刃を!

出力し続けたレーザーパイルのレーザーで受け止める!


「運動性能…出力共にチェロヴェークを上回っていますね…想定されるのは…今はやめておきますマスター…戦いに集中しますよ!」

「そうだな…弾き飛ばす!」


腕部の出力を上げ、踏み込み!振り払う!


「やるな…しかし、この程度でやられる訳にはいかんのだ!」


弾かれ、後ずさったグラハムだが、すぐさま地面を蹴り、またしても斬撃を放つ


回避されることを見越した斬撃は、回避したジークを追い詰めんと彼の上から更なる一撃を押し込む!


叩きつけるような一撃!

受止めるが…先程よりも重い一撃…少しずつ押し込まれていくことを感じる


「…マキア、肩のを使うぞ!」

「了解です!ディフュージョンクラスター発射用意…」


ジークはグラハムと初めて会敵した時に放った!

肩部搭載大型散弾砲、ディフュージョンクラスターを展開!


展開された装甲の中に装填された弾頭は


「発射!」


この掛け声と共に爆発を伴い散弾を撒き散らし、吹き飛ばす!


展開された瞬間に回避しようとしたグラハムの装甲を抉りとる!


直撃を免れたとはいえ、回避し、食らった瞬間!隙が生まれたことを見逃すことはなかった!


ジークは更に踏み込み、追撃のパイルを押し込む!


狙った胸部は()れ、左腕部を切り落とす!


「貴様…ァ!」

今までの紳士的な発言から怒りを顕にしたような声色に変わる


「我が艦の者の仇…ィッ!」

グラハムは左腕を穿たれてもなお、進み、執念のみで、剣を振るう


「うるせぇ!死ねぇ!」

グラハムの圧に押され、ジークは普段は言わない暴言と共に斬撃を受け止め、左手の黒筒を放つ


咄嗟に放たれた黒筒はグラハムの脚を穿つが、グラハムは止まらない


斬撃はジークを捉え振り下ろされた!!

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