第拾漆話 決着! 小人対巨神!
触れようものなら抉られ肉体を肉片に変えるような勢いを放つ戦斧を器用に振り回し閃光の如き剣技をそらす女王に対し騎士は語りかける
「貴女…面白い戦い方をするな…」
「褒め言葉かぃ…?嬉しいねぇ」
「褒め言葉になるかはこれが決める!」
刹那!戦斧を避けた瞬間に小人は横に腕を伸ばす!
それに呼応し6機の戦闘艇が整列し!手を巨人に向け伸ばすと!
6本の光の線を放つ!
「これは避けられるか!?」
「面白いねぇ…でも…」
女王の目は見逃していなかった!
収集に応じながらも間に合わずにいた戦闘艇を足蹴にし!
飛び上がった!
否!
ただ蹴るだけでは回避するほどの高度が確保できないれ
直感的に理解していたラペイシャスは地面と言うより壁を蹴るようにし!
回避した!!!
「なら!これなら!」
もう一方の手も伸ばし再度収集した戦闘艇をまたも放つ!
「無駄だねぇ…」
またしても敵を蹴り回避し…
「同じ手を使わせるとでも!?」
回避した先に向かいもう一度光線を放つ!
「使えるとは思ってないねぇ」
巨神は宙に雷を走らせ!
雷を蹴り!
更に宙へと飛翔する!
「なっ!?」
飛び上がった巨神は小人に対し2対の戦斧をなげ!
戦斧に向け宙を蹴り突っ込む!
「チェックメイトだよぉ…騎士くん…」
突っ込みながら装備されてた二丁の拳銃を構え!
放つ!
「翼は落としたよぉ…」
ラペイシャスが翼と形容するほど整列されていた敵戦闘艇はグラハムの機体に直接接続されてたのも含め全て全て撃ち抜かれ文字通り丸裸となる!
「不味いッ!」
咄嗟にスラスターを吹かし突撃してくる巨神を回避す…
ピピピピッ
モニターが赤くなると同時に警告音が鳴り響く!
「活動限界か!?」
鳴り響いたと同時にスラスターの吹き出しが止まる!
活動限界を迎えたと同時に機体が限界を迎え始める!
このグラハムにとって想定外な出来事は敵のラペイシャスにとっても想定外だった!
突撃した軌道の先で当てんとしていた戦斧は空を切る!
爆煙の中へ小人は巨神の追撃を交わし撤退していった!
「不幸中の幸いか…」
「逃げられちまったねぇ…」