第拾陸話 激戦! 鬼神乱舞VS閃光剣技!
鋼鉄の破片が加速しながら迫る刹那!
中型の駆動装甲に身に纏った彼、グラハム・E・クーパーは絶体絶命とも言って差し支えのない状態に陥りながらも
なんと!
笑っていた!!!
「この程度!」
八本のフレームに繋がれた八個のブースターを盾にし!
破片を受け切る!!!
そして脚部のスラスターを吹かし機体を反転させベクトルを的に向ける!
急速に反転し加速した勢いを剣にこめ!
貫かんとする意思をこめ!
貫き通すべき信念をこめ!
光の矢となりて!
全てを!貫き!通す!
ビキィィン!
貫いた瞬間!
否!貫くことはなく金属が弾かれる音と電気が流れるような音を放ちながら弾く!
「なっ…やるな!」
彼の二、三倍の巨体を持つ巨人に向かい剣を向けると公共通信を開始し
「我!コスフォード基地防衛艦隊旗艦ドレッドノート艦長!グラハム・E・クーパーだ!貴公に決闘を申し込む!」
「決闘か…面白そうじゃないか?マキア」
「面白そうですね…マスターこういう時は名乗るんですよ」
「そうだな…グラハムだな?俺はジークだ…テツゾウ・K・ジークだ!」
「ジークか!いざ…勝負!」
巨神と向き合った巨兵は…構え…
バンバンバンッ!
3発の銃声が鳴り響く!
「面白そうなことしてるじゃないかぁ…じーくぅ…」
「ラペイシャス!」
「大尉!なんでこっちまで撃つんですか!?」
「代わりにやらせてくれよぉ…ジーク〜」
「面白い奴らだな…良いだろう!二人同時に来い!」
「舐めてるねぇ…どちらも蹴散らすてあげるよぉ!」
新たに現れた巨神は二対の戦斧を振るう!振るう!
圧倒的な武力で!鬼神の如き勢いで!敵を!蹴散らさんと!
振るう!
「やるな!まだ名前を聞いてなかったな!貴女!」
「すまないねぇ!貴様に教える名前は持ってないんだよねぇ!」
「そうか!なら教えてもらうまで切り伏せる!」
「…置いてけぼりにされたな…マキア…」
「さっさと基地落としちゃいましょう…」
「そうだな…」
乱舞を続ける巨神に対し半分も満たないサイズの小人は閃光の如き剣技で貫かんとし!弾き!隙を狙い構え!
振るう!
「面白いねぇ!教えてあげるねぇ!私の名はラペイシャス!ラペイシャス・A・クイーンだ!」
「強欲な女王か…面白い名だな!」