↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ウィー・アー・プレイヤーズ! ~現代社会に突然レベル・スキル制なら、ダンジョンもどっかにあるんじゃないですか? ……だめ? ない? ……ある? ある感じ? ……魔石は?~  作者: 阿野二万休
プロローグ 2023年12月1日

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1/60

レベルアップの日

 全人類に突然付加されたレベル・スキル制。一瞬にして世界は、他人が経験値にしか見えなくなる修羅の国に。しかし現代日本に暮らす高1主人公は仲間と共に、1人1ユニークスキルを持ったゲーミング異能バトル世界を生き抜いていき、やがてダンジョンに到達する……。


 現代にレベルスキル制が導入された瞬間からじっくりやっていきますので、ダンジョンに到達するのは三章からという、かなりのスローペース展開です。気長にお付き合いいただければ幸い……とはいえかったるい方は、各節の最後にまとめと、章の頭にあらすじを加えておきますので、飛ばし飛ばしで大丈夫です。ダンジョン攻略は三章からなので、そちらからでもどうぞ。


第一章:PvP ユニークスキルを持った人間同士の戦い(まとめて投稿)

第二章:PvE モンスターとの戦い(更新中)

第三章:PvE PvP ダンジョンクロウル ハック&スラッシュ(予定)

 ちょうど、5限の最中だった。


 先生が授業に興味を持ってもらおうとして、脱線した話をしている時のこと。

 まあでも、数学には関係した話だったので誰も聞いていなかった。僕、八神竜胆(やがみりんどう)はといえば、話の元ネタ本をちょうど昨日読んだところで、先生がいかにもそれを自分で発見した態で話すから居心地が悪くて、ノートに今やってるゲームの攻略法を、自分だけがわかる略語で書いていた。


「あー、そうするとだな、この数直線上のXの半分半分……と打っていってできた無限個の点と、この10倍、10xの半分半分……と打った無限個の点、その数、どちらが大きいか、と比べた場合、だ……どうだ、わかるやついるか?」




〈おめでとう、人類!〉




「……ん?」


 どこかで聞いたことのある声がして、僕は顔を上げた。周囲にも聞こえていたのか、みんな顔を上げて辺りを見回している。

 甲高くて女の子っぽい、いわゆるアニメ声らしいアニメ声。数学の授業中に聞こえてくるにしてはとびきり場違いな声だ。誰かが音を切らずにゲームを立ち上げてしまったのかな、と思っていると……。




「誰かなん

〈よかったですね、地球にレベル・スキル制が導入されました〉




 先生が不審な顔をして教室を見回す。

 けれど声はかまわずに続けた。




〈しっかり成長させ、やっていきましょう!〉

「……おい誰だ? 授業中だぞ、スマホ切っとけ、没収するぞ」




 先生の声の調子に、オレは温厚だけど怒るときは怒るからな、みたいなトーンが混ざり始めて、それまで寝ていた数人もはじかれたように顔を上げた。けど……誰もなにも言わなかった。




〈なお詳細についてはステータスのヘルプをご覧ください〉




 この、妙な声以外は。


「……え、なに?」

「あ、聞こえてる?」

「え、この声……?」


 クラスメイトたちがざわつき始める。

 その声、どこかで聞いたことがある気がするその声は、どう考えてもクラスのどこからも聞こえていなかったからだ。強いて言うなら僕たちの耳元、いやむしろ、なんだか、頭の中で響いたような……?


「おい、静かにしろー」


 パンパン、と先生が教卓を叩くけれど、教室は静まらない。


「……竜胆(りんどう)、あんたじゃないよね?」


 隣の席の幼なじみ、一丸色葉(いちまるいろは)が怪訝そうな目で見て言うから、慌てて首を振る。


「なんだって僕がこんなこと」

「だってこの声、かややん(・・・・)じゃない?」




〈ヘルプからは、様々な情報がご覧いただけます〉




 ……あ。


 そうか、どっかで聞いたことがあると思ったら、前期アニメの大ヒット作でメインヒロインに抜擢され一気に売れ出した、声優の珠洲縞(すずしま)かや、あの声だ。清純派メインヒロイン役を得意としながらも、いざとなると声にとんでもない迫力と殺意も込められる、通称「地獄から来た歌のお姉さん」な声。


「ってなんで珠洲縞さんの声だと僕の仕業になるんだよ」

「声優を名字さん付けで呼ぶような別方面の厄介オタクだから」

「なんだそりゃ、毎月声優雑誌を買ってる君の方が厄介」

「か、買ってません!」

「ぅひぅょゃぉゅぅっ!」


 と、僕と色葉がいつもの言い争いを始めると、奇妙な声がした。

 猫がひなたぼっこをしていたらアナルにモグラが突っ込んできた、とでも言うような、本当に奇妙な声だった。女子の何人かは真剣に怯えて声の主を見る。


「……川島(かわしま)、お前か?」

「ひょ、ひょひょ、うひょ」


 クラス一の陰キャ、キモオタ、ってことでいつも「イジられてる」川島くんが震えていた。先生の呼びかけにも答えず、眼鏡の奥の瞳をらんらんと輝かせている。


「おい、川島、どうした?」

「あひっ、あひゃっ……ひ、ひひ、いひひひひひひ」




 がたがたんっっ!




 川島くんが椅子を飛ばして立ち上がる。




 そうして、僕たちの日常は終わった。




〈それでは人類、楽しんでいきましょう!〉




 クラス全員の頭上に表示された、ゲーム風のウィンドウと共に。

書きためていた一章分パート約36,000文字投下。二章からは毎日お昼更新です。誤字脱字報告、感想、レビュー、短くてもいただければ幸いです。


声優さんの呼び方は……みんなどうしてんの……?



※まとめ

・2023年12月1日、全人類にレベルスキル制導入。

・授業中だった高1主人公、八神竜胆(やがみりんどう)とヒロイン、一丸色葉(いちまるいろは)は、クラスで「イジられて」いた川島くんが、狂ったように笑い出したのを目撃……

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。