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5 魔法少女

雷電の舞(ボルト・フラッター)‼」


 18個の火の玉を防いだ。剣があるおかげで魔法もしっかりと放つことが出来ている。

 この剣、柄が氷でできているせいで雷の魔法の威力が弱まってしまっているけれど、右手を火傷していたから冷たくてとても助かる。

 だがこうして敵の攻撃を防いでいるだけではこの場を切り抜けることは出来ないだろう、なんとか隙を見て攻撃をしないと…


稲妻(ライトニング)!」


 強い光でケルベロス達の目を奪う。師匠に教えてもらった魔法だ、こんなすぐに役に立つとは…

 ケルベロスはいま油断をしている、倒すなら今しかない。

 足に電気で刺激を与えて脚力を強化し、正面にいるケルベロスの懐に潜り込んだ。

 油断しているとはいえA級魔獣、並の魔法じゃ致命傷にもならないだろう。

 6匹全員にできるほど魔力は残っていないが今のうちに1匹でも始末しておきたい、


雷撃痕(フルミネンス・スカー)!」


 地面に剣を刺してそれを中心に魔方陣を展開し、魔方陣から巨大な雷を撃ち上げる。

 ケルベロスは雷を直に受けて消し炭になって私に降りかかってきた。


「おぉ!すごいぞイブ!こんなに大きな奴を一撃で倒すなんて、その調子ならあと5匹もいけるんじゃないか?」


 おだてたって魔力は回復しないですよ…

 他の5匹のケルベロスは1匹が倒れたことによって怒り始めた。頭部から尻尾までの毛が一直線に赤く逆立ち、爪と牙がさらに鋭く大きくなった。

 手加減して勝てる相手ではないと判断したのだろう、私もさらに気を引き締めなければ。

 5匹のケルベロス達が一斉に襲い掛かってくる、マテウスとルカを無視して全員私を狙っているようだ。

 最初から私を狙っているのか、私が1匹倒したことによる復讐のためか分からないが他を気にせず集中ができて都合がいい。

 3匹のケルベロスは青黒い炎を吐き出し、残り2匹のケルベロスは爪を黒く変色させながら私に切り裂いてきた。


帯電(エンチャント)


 剣に雷属性を付与させる、これで威力も耐久力もある程度上がるだろう。

 さっきの雷撃痕で正直魔力がだいぶ減ってしまった。魔法はサブとし、メインはこの剣でどうにかケルベロスを倒さなくては…

 左右同時に切り裂きに来ている、流石に同時に防御は出来ないので右からくるケルベロスにわざと近寄り切り裂き攻撃を剣で受け流す。そのままケルベロスの横についてケルベロス自身を盾にして遠くから来る青黒い炎を防ぐ。

 大きな体が(ゆえ)にケルベロスは小回りが利きづらい、それを利用すればなんとか5体同時も相手に出来るかもしれない。

 味方の青黒い炎を受けて怯んでいるケルベロスを胴から首にかけて剣で切り裂きつつ突進してくるもう1匹の攻撃を剣で受けた。



 パキッ―――



 柄が割れてしまった

 私が思っていた以上に炎の熱や衝撃で負荷をかけすぎたのかもしれない。

 咄嗟に両手で防御をしたがケルベロスの攻撃を直に受けてしまった、腕から大量に出血しながら吹き飛ばされる。

 もう無理だ……このまま木々に打ち付けられて動けなくなるだろう、もっとはやくマテウスに助けを求めていれば―――





「おいおい、危ないと感じたら助けを求めろっていっただろう?というか柄を氷にした俺が悪かったんだ、申し訳ない。」


「マ、マテウス…」


「兄さん…」


 遠くにいたと思っていたマテウスが飛ばされた私を受け止めている、うぅ、頭がくらくらする…

 何故か私は腕の傷だけですんだけど今の状況じゃ私は剣も持てないし魔力が少なくなって強力な魔法が使えない、もうケルベロス相手に勝てる未来が見えないんだ。


「マテウス、私の事はいい、残った魔力を使って相手をおびき寄せるのでそのうちに逃げてください!」


「さっき言っただろう、策があるって。それに、女性を残して逃げるなんて流石の俺も出来ないよ。」


 マテウスは私を木に寄りかからせ、私とルカを守るように立った。


「本当は戦いたくないんだ、これ以上自分を失いたくないし、何より目の前に弟がいるからね。だけどこんな状況じゃそんなこと言ってられない。これ以上君を危険な目にあわせたくない、ルカに嫌な思いをさせたくない。」


 何を・・・言っているのだろうか…自分を失いたくない?それはどういう意味なんですか…


「さぁケルベロス達、俺が相手してやる。ただ俺はかなり強いぞ、本気でかかってこい!」


 なに挑発してるんですか!どれだけ強いか私にはわかりませんが相手は私が斬り付けて負傷している1匹を除いて他4匹は傷一つ付いていないんですよ!

 武器を持っていないし魔法の存在も知らなかった貴方が勝てる相手ではないはずです!


「マテウス!駄目、やめて下さい!」


 私が叫んだと同じ時に森の奥が白く光った。

 光ったのに気付いてその方向に向いた時にはケルベロスの15の首は全て地面に落ちていた。


 「「「えっ…」」」


 3人が同時に驚いている、マテウスがやったわけでは無いようだ。


光速(エクストリーム)


 毎日のように聞いているのに懐かしく感じるこの声、魔力感知が今更反応するこの速さ、貴女が隣にいるだけで安心できるこの暖かさ。


「やぁ君たち、大丈夫かい?君もこの世界に飛ばされてたんだね、マルコ。アハハ!すごい恰好だね!」


「し、師匠・・・!」





技の名前が一番悩まされますね…

直訳だけだと味気ないのもあるので少し変えてたりしますが意味が変わってるのもあるかもしれません、その時は大目に見てください!

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