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第5話  混沌だったお茶会

うぅ・・・・・更新が遅れてしまってすみません・・・・

「え?お茶会?」

白兎君に言われたのは、今日の朝方だった。



   *・・。・・*・・。・・*・・。・・*



今日は、すごーく暇。

だって、昨日女王様にも会っちゃったし、白兎君も遊びに来てくれないし・・・それに、城の中の散歩だって、絶対迷子になるからできない。あたしは、ベッドの上でぼんやりと天井を見上げていた。


「・・・セクシーなネグリジェで寝てますね」

「わっ!?」

突然、部屋の隅から声がした。な、何?!


「・・・・・白兎君・・・」

そこに立っていたのは白兎君で、白兎君はスッとこっちに歩いてくるとベッドの上に座った。白兎君の銀髪が揺れて、すごく神秘的な感じがした。


「・・・・って。セクシーなネグリジェで寝てますねって、このネグリジェクローゼットに入れたのキミでしょ」

「違いますよ。まさか僕も女のアリスが来るなんて予想はしてなかったので昨日の謁見の間にメイドに入れ替えてもらってたので」

「え〜・・・・じゃあ、これのサイズいくつなの?」

「たぶん・・・・170」

「嘘?!いつもあたしが着てるのよりも20センチもおっきいのにそれは無くない?!」

だってね、太もも前半まででずっとフリル使ってんのに、普通に170の人が着たらもう丸見えだからね?


「そんなに暇なら、お姉さん。お茶会にでも行きませんか?」



   *・・。・・*・・。・・*・・。・・*


で、今に至る。



「はい。ちょっと遠いですが僕を追ってこれたお姉さんなら平気ですよ」

「え・・・いろいろとツッコみたいところはあるけど、まず先にそれはどこでやってんの?」

「はい、海辺で。潮の香がとても素敵なところです」


・・・・・知らねーよ。



一時間後。

あたしは今、川沿いの草の上を歩いてる。

「・・・って、ちょっと待て!!!!なんで一時間もかけてまだ川の横歩いてんだあたしは―――!!!」

いや、いくらなんでもこれは遠すぎだろ。なーにが『お城を出てすぐの川をずっとたどれば海に出るはずです。そしたら右の方にずっと歩いていってください。で、柊と蔦に覆われたレンガ造りの家が見えたらその家の向こう側にお茶会会場はありますよ』だ!!白兎君ったら可愛いな!!!(ぇ)

いや、一応ここまで走ってきたんだ。4分の1くらいは。そりゃ、足は遅い方じゃない。でもそれは短距離走のことで、こんな何キロも歩くみたいなのには向いてねーんだよ、あたしの足は!


「つ・・・・つかれたな・・・・・」 

呟いてみる。うん、でも、ちょっとだけ潮の香もしてるし、もうそんなに遠くは無いはずだ。


ほら。もう、丘の向こうにコバルトブルーの海が見えた。どんな人たちがお茶会に参加してるんだろう?



そこから先は、思ったほど遠くなかった。300メートルも歩くと海岸に出た。

「え・・・・っと、右、だったよね?」

どっちを向いても海が広がってる。おんなじ景色が続いてる。どうせね、また長い道のりなんだから間違うことは避けたい。

あたしは、その海岸を右に歩くことを決めた。


3分後。

「もうヤダー!!!なんでこうもサンダルの中に砂が入りまくるんだ?!」

ここの砂は、星の砂。星の砂は、星の形だから星の砂なわけで、靴に入るとそれなりに痛い。しかも今日はオシャレのためにミスティーブルーのミニワンピースにナチュラルグレイの七分でフリルたっぷりの上着を羽織って、靴はシルバーホワイトでリボンやレースがたっぷり飾られたサンダルなんだ。甘ロリじゃないのは癪だけど、大人っぽくて綺麗なこの格好の中に砂がなだれこんで、あたしはどしたら良いの?


「・・・・?あれは・・・」

視界に、緑に包まれたブラウンピンクの建物が入った。まさか、こんなに都合のいい話ってないよね?あれは、もしかして、白兎君の言っていた『蔦と柊に覆われたレンガ造りの建物』なのでは?


「・・・上出来じゃん」

近づいてみれば、そのとおり。明るいシナバーグリーンの蔦とパーマネントグリーンの柊に包まれた赤っぽいレンガ造りの家だった。

「・・・・つ・・・・ついたぁ〜・・・・・」

所要時間1時間と23分ほど。うぅ・・・・・足が痛い・・・


さあ、もう一息。この家をこせば、お茶会場が・・・!




そう思って行った途端、目に入ったのはとんでもない光景だった。



「やーだ。良いじゃん、触らして〜〜」

「バカ!!!理性を取り戻せ、理性を!!!!子供の前で教育に悪いだろ!」

「理性なんてもの、あたしにはないの〜〜♪」


「・・・・・なんじゃこりゃ・・・・」



突然、視界に入ったのは、カオスな3人組だった。

いや、まず状況説明だ。えーっと。髪の毛が長くってうさ耳が生えてナイスバディなおねーさんが、メガネっ子でかっこいいお兄さんを襲って、もう少しでタキシードを脱がせそうになってる。その横の方では、ネズミの耳が生えた可愛すぎる男の子が眠たげな瞳で二人を眺めてる。


・・・どう考えても、これって子供に見せちゃいけない現場と思うんだあたし。って言うか、その前に、

「なにしてんの?」

っきゃ――――!!!訊いちゃった!!!!!良いのかあたしいいのか?!どうなっても知らないよあたし!


「・・・あぁ」

「お客様?」

すぐに兎のお姉さまは理性取りもどしたっぽい。イケメン君の上からどいて、服装を整えだした。

イケメン君はといえば今更のように赤面しながら洋服のボタンを閉め始めた。


   ☆★☆



「・・・・・びっくりしただろ?ゴメン」

砂を落とし終わった彼は、最後にでっかいシルクハットを被ってこういった。

「そうですね。びっくりするなんていう可愛い言葉じゃすまないくらいびっくりして心肺停止するかと」

「・・・・ゴメン」

「いえ・・・・」

「貴女、どうしたの?迷い子さん?」

「バカかお前は。とりあえず初めに謝れよ。あんな現場見してどうすんだよ。はー・・・本当に悪かったね。こいつは三月兎、こっちはヤマネ、俺は帽子屋って言うんだ。全員呼び捨てで結構だよ。君は・・・?」

「あ・・・あたし、莉出光珠って言います。こっちの世界じゃいつもみんなアリスって呼ぶけど・・・」

あたしがそういうと、彼らは驚いた顔をした。


「・・・・ニューハーフ?」

「何故そうなるっ!!!純粋なオンナだよあたし!?」

「だって、アリスは男じゃん」

「だからぁ・・・いいよ、説明するよ」

もう、誤解を解きたいがために細かく説明しましたとさ。


  *・*・*・*・*



「・・・ふうん・・・そっか。」

「大変ねぇ・・・」

「まったくですよ。っていうか、ヤマネ君はしゃべらないね・・・って、寝てるのかよ!!」

「ああ、ヤマネ?気にしなくっていいよ。コイツいつも寝てるからさー」

にしても、ヤマネ君可愛いなぁ。瞳の色はよくわかんないけど、髪はライラック色。黒鼠色のネズミ耳がすごく可愛いんだよなー。

三月兎も華麗で美麗。耳の先と瞳は桜色で、髪はクリーム色。この人16歳なんだって。体のラインとギャップな童顔がそそるんだよね。ってあたし誰だよ。

帽子屋は18歳で一番年上なんだって。髪の色はシルバーがわずかに混ざったオリエンタルブルー。瞳は水底のように蒼くて深い群青色。なんかこの世界の人って髪の毛の色とか瞳の色とかが特徴的だ。うらやましいなー。


「・・・・なに俺たちのことじろじろ見てんの?」

「あ!ごめん・・だってみんな顔立ちも整ってて美形でいいなーと思って」

「やだなー♪アリスだって肌は白いし髪の質だっていいじゃない」

「昔からニート並みに外に出なかったからね。髪の質がいいのはなんでか知らないって言うか、三月兎だって肌すごい綺麗じゃん」

「メルチェって呼んでよ。3月って意味なんだって」


と、ふいに声が(音が?)した。

「うぅ・・・・・ん」

ん?!も、もしやこの幼い声は・・・!



「ヤマネ、目覚めたか」

寝ていたヤマネ君が、眠たげに目をこすりながら頭を起こして、上目遣いでこっちを見た。

「お客様・・・・・?」


「・・・・・・・・・・かわいいっっ!!!!」

ハイ、もれなく抱きついちゃいましたとさー。




それから家に帰ったのは、とっぷりと日が暮れてからだった。

白兎君が心配して迎えに来てくれて、あたしはみんなと(主にヤマネ君と)の別れを惜しみながら帰っていったのでした。







「大げさですね。どうせあのお茶会は毎日やってるんですから行けばいいのに」

「だって、道のりが遠いじゃん・・・・・」

「え?何言ってるんですか?お城の裏口を出てまっすぐ行けばものの10分程度でつくのに」

「・・・・先言え少年―――――!!!」




ちょっと、遅れまくった割にはたいした内容じゃないですよね。次は紅姫をやりたいと思います。もう放りっぱなしなので・・・

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