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初めてがいっぱい

熱い…痛い…

そんな言葉が僕の頭の中を循環する


「オラッ!お前のせいでこの村の人間は短命なんだ

よ!!」


男が束になって僕を殴る…何回も何回も…


「あ?なんだその目は!!」


一人の男が感情のまま僕を殴ろうとすると

僕を縛っていた腕の鎖が外れた


「おい!どこ行くんだ!お前がどこへ行こうと味方

する奴なんて居ないんだよ!!」


男達は僕を追いかけるため周囲の仲間を集めるべく笛を鳴らす


「なに!?忌み子が逃げ出した!?見つけ次第

その場で殺せ…いいな?」


僕は村人達が怖がって入らない魔女が居るという森に僕は逃げ込んだ…


「ハアハア…」


僕は大きな切り株の中に入って身を隠す

そんな僕のそばに小さい犬が僕を見ると大きく吠える


「バ、バカ!そんなに大きく吠えたら…」


「吠えたらどうなっちゃうの?」


その声は近いはずなのに声の主が見当たらない


「ふふっ…可愛い!」


僕の体はいとも簡単に持ち上げられ

大きなものに挟まれ意識を失ってしまった…

気がつくと僕は見たこともない柔らかい机のようなものの上に寝かされていた


「お目覚めかい?」


「あ、あなたは誰ですか…?も、もしかして村の…」


「そんな傷だらけの子供を私は村に売ったりしないよ

まあ、誰もこの森には入ってこないだろうけどね」


「あ、あなたは魔女様ですか?」


「そうとも!!私は君のことを見つけた犬を探してて

ね…で、犬が吠えているところに向かうと君が傷だ

らけで隠れてたのを見つけて、いてもたってもいら

れなくてね…お持ち帰りしてしまった…」


「僕に関わると変な事がおきます!だから近づか

ないで…傷つけたくない…」


「お姉さんが癒してあげよう〜!」


僕はまたしても大きいふたつのものに挟まれた


「この、可愛さ…やっぱり小さい男の子はいいなぁ」


「い…息…が…」


「大丈夫かい!?お姉さんが今すぐ助けてあげるから

ね!?」



僕はまた気絶してしまった

次起きると僕はさっきの柔らかい机のようなものではなくもっと暖かくて少し恐怖を思い出すようなものの上に寝ていた


「お目覚めかい?本当に君は可愛いな〜私の胸に挟ま

れて気を二回も失うなんて…加減しないとな…」


「さ、さっき寝てた机のようなものよりも暖かい…」


「机のようなもの?あー、あれはベッドって言って

木製だからベッドと机が同じと思うのも仕方が無い

けどそんな所も可愛…いけないいけない」


「ま、魔女様…僕を魔女様の弟子にしてください!」


「OK〜!君のような可愛い男の子は弟子どころか弟

いや、家族にもしてあげるよ〜」


また、僕は魔女様の魔法で意識を失うのを覚悟していると魔女様が探していた犬が魔女様の胸に入り

舐めまわしていた


「わんわんわん!」


「コラ、私の胸を使っていいのは可愛い男の子だけ

なんだよ!!」


犬が窓の方へと変な風に連れていかれていった…


「あれが魔法だよ、どう?すごい!?」


「凄い…あれが魔法…村人達が噂していた…強い力」


「私は君に魔法を教えるだから君は私に名前を教える

どうだい?」


「僕の名前はユキです…だから魔法を教えてください

お願いします…」


僕は深々と魔法使いのお姉さんに頭を下げる


「も〜可愛いなぁユキくんか…もうダメだ…堪えれな

い…ユキくーんわたしの胸に飛び込んでおいで!」


僕はまた、魔法の胸にやられてしまった…

でも、もう逃げなくていいと思った

この人なら…僕を守ってくれる…そんな気がしていた


「もう、君は寝すぎだよ…」


僕の顔の近くに魔女様の顔があった


「あ、あの魔女様…どうして僕は何も着てないのです

か?」


「まさか、お風呂も知らないのかい?お風呂はね誰か

と一緒に入ると心から温まるんだよだから私はユキ

くんと入ってるんだよ?」


「わかりました…でも僕こんなに水があるのを見たこ

とがなくて…こんなにも温かい…これがお風呂なん

ですね…」


「か、か、可愛すぎるぅぅぅぅ!!」


「ま、魔女様!?」


僕は抱きしめ上げられると耳元で何かを僕に言うと

急に離れたので僕はお風呂の中に落ちた


「痛っ…魔女様?どうしたんですか

急に僕を離し────えっ?」


僕が驚いたのは魔女様が僕の顔を覆ったからだ…


「コラ!アイリス!君には私の胸は触らせん!」


「わんわんわん!」


「アイリスおいで〜」


「わーん!!」


「ユ、ユキクン…ドウシテワタシヨリアイリスヲ?」


「親近感があったから…かな」


魔女様はすぐにお風呂から上がると部屋に篭って大きな声で泣いているのが聞こえた

それでもアイリスは僕の腕を舐める

すると…アイリスが人の姿になった…


「ユキー!」


「えっ!?」


「私が先にユキを見つけたんだから私がユキの初めて

のお風呂や初めての添い寝などは私がする!」


部屋がすごい風と共に開くと魔女様がアイリスだった人に見事な飛び蹴りを喰らわせる


「このサキュバスがーーーー!!」


「この巨乳オバケーーーー!!」


二人が僕をはさんで戦いを始めた…

長い戦いの末、魔女様が勝った


「この、オトコ食いが!ユキくんは私のモノだ!

他の誰にも渡さない!!次狙ったら犬じゃなくて

蜘蛛に変えてやる!!」


「蜘蛛はヤダーー!!せめて、せめて愛くるしい猫…

いや…何でもないです…」


結局、アイリスは犬の姿に変えられてしまった…


その後

僕は魔女様に連れられこの大きな家の部屋を案内してもらった

部屋が数十個あってそのうちの五個の部屋が絶対に近づいちゃダメな部屋で…それ以外なら好きに使っていいと言われたので、僕は二階の奥の部屋を使わせてもらえることになった魔女様は『一緒に寝ようよ〜』と言ってくれたけどあの大きなものに挟まれると考えると…ほかの部屋を選ぶ以外選択肢がなかった


「ここが僕の部屋…」


「寝る時だけ私の部屋に来ない?」


「嬉しいんですけど…その…遠慮します…」


「そうか…残念だな…」


魔女様はひどく肩を落として階段を降りていった


「言いすぎたのかな…」


「わんわんわん!」


「アイリスー!大丈夫だった?」


「わおーん♪」


僕はアイリスを抱きしめて眠った


そんな生活が二年経ったある日…

朝になるとアイリスは僕のお腹の上を跳び跳ねていた


「おはよう、アイリス…」


正直、跳ねられたせいでお腹が少し痛い


「魔女様?どこですかー?」


家中探しても見つからないので僕は家の外に出ると魔女様が薄い黒色の布を身につけて寝ているのを見つけた


「魔女様!そんな格好で寝たら風邪ひきますよ!」


「なんだろうこの可愛いものは…この可愛さ

この肌の弾力…ユキくんだ!」


「早く起きてくださいよー」


「私にキスをしてくれたら起きてあげる」


「キスってなんですか?」


「そっかあ…ユキくんはキスを知らないのか…

今度しよっか〜」


「嫌です…」


「そうだねやっぱり恥ずかしいもんね……え?

嫌?ハハハ…ユキくんは冗談厳しいな…

今日はユキくんに私を好きになってもらう為にがん

ばるぞ〜!!」


そういうと魔女様は起き上がって僕を抱えるや否や

家の中に入ると魔女様は僕が初めて魔女様とあった時の服を着るのを見ているとなぜか僕の胸が熱くなっていた…


その日の夜

「私はお風呂に入るけどユキくんはどうする?」


「僕も入ります!」


「じゃあ、一緒に入ろう」


「いやあ…ユキくんの裸姿は実に美しい…

その辺に居る男共には無い初々しさがあって…

可愛い…可愛すぎる〜!!」


「魔女様も綺麗ですよ!!」


「ありがとうぉぉぉ!!」


僕と魔女様がお風呂から上がると

アイリスが着替えを持ってきてくれていた


「ふむ、アイリス…ユキくんに似合う服をよく分かっ

ているじゃないか〜!」


アイリスの頭を撫でている魔女様を見ると

毎日争っているなんて嘘みたいだった


僕は自分の部屋に入ると今朝の胸の熱さがなんだったのか…それがわからなくてなかなか寝つけなかった

目を閉じると僕の中の黒い獣のようなものが僕に話しかけている

『お前は人じゃない…お前は獣なんだよわかってんだ

ろ?獣のお前がこんな所にいちゃダメだろ?』


その言葉を聞いて僕は目を開け自分の為に買ってくれた服をカゴに詰め家の裏口から出るとそこにアイリスが居た


「アイリス…僕は…」


「わんわんわん!」


アイリスが吠えると僕の背中にいつもの暖かい声が僕の足を止める


「どこへ行くんだい?」


「魔女様…僕は獣なんです…夢の中で黒い獣を見たん

です…ここにいちゃダメだって…」


「だからここを…私のところから出ていくというのか

い!?」


僕は殴られたり魔法を撃たれるのは覚悟していた…

でも魔女様は僕を抱きしめてくれた…


「君が獣でも構わない!私は君が好きだ…

だから私のそばから離れないでくれ…

もう、私は君なしでは生きていけない…」


魔女様の涙が僕の頬に落ちていく

その涙が心地よくて…誰かに抱きしめられるのがとても心地よくて…初めてのキスはとても…暖かいものだった…






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