第19話 「火車」 ~宮部みゆき氏
約25年前に宮部みゆき氏の「火車」を初めて読み、以後、何度か読んでいた。
久しぶりに、最近読んだ。
借金、カード破産、自己破産の話しなど、昔、私が法律事務所で働いていた時に扱っていた話が出てくる。
主人公は婚約者の元から消えてしまう。
彼女を探そうとするが、様々な人物や事件が浮き上がってくる。
宮部みゆきさんも、昔、法律事務所で働いていたことがあると聞いたことがある。
映画化されてる作品もあるようだが、小説の構成も素晴らしく、ストリーテイラーという方だと尊敬する。
カード破産や、ローン地獄は、私が働いていた頃から大きな問題となった。
本当に、雪だるま式に1枚カードを作ると、そのローンを返済するためにカードが増えていく。
事務所で、自己破産・免責申し立ての依頼があると、すべてカードを預かり磁気部分にハサミを入れた。
債権者には「自己破産申し立てをするので、今後は本人でなく事務所あてに連絡を」と通知する。
借りたものは返すのが当然だが、人には借りる事情というものがある。
中には、ブランドものを購入してしまい、という割り切れない理由の人もいるにはいるが。
騙されてしまったり、連帯保証人になる。相続によるものなど・・・
若い頃に世の中の裏を少し知った私は、とても人の心の動きが勉強になったのである。
念の為ですが・・・作品の中からの引用は著作権に触れるというガイドラインがあります。
今回の話しについても今までの話しについても、本について歌手について書く時には、その作品中の文章や歌詞を引用してはおりません。
気をつけておりますので、ご安心くださいませ。




