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~序章~

張りつめた空気。

ここには古来から伝わる気高き歴史が今も脈々と受け次がれている。世の中がどんなに変わろうとも、この家の威厳ある格式が変わることは永久に無いだろう。


ここ、「小野家(おのけ)」はいわゆる「名家」である。この家の歴史は古く、遥か平安時代にまでさかのぼると言われている…………。


私、(あずま) 千弦(ちづる)は小野家に仕えている使用人である。正確には小野家のお嬢様に私は仕えている。


お嬢様の名前は小野 夏々(おの ななか)様という。ここ小野家の次期令嬢にあたる。


私は十歳の頃からこの家に入った。お嬢様とは同じ年である。側近として食べる時、寝る時、学校へ登校する時もいつもお嬢様と同じ時間を過ごした。茶道や華道の稽古も、旅行の時も一緒だった。もちろんクラス替えの時でも、お嬢様と違うクラスになることは一度も無かった。

お嬢様と一緒にいる事は、私の常なのである。



今私たちの通う学校は春休み中である。

卒業式も終わり、修了式も終わって新年度への充電期間となる。


来年度から高校二年生となる。人生で一番の華の年に入るのである。私もお嬢様も期待に胸踊らされていた…………。



今日は始業式まであと二日というところである。私とお嬢様は一緒に春休みの課題に取り組んでいた。三教科の二教科までは仕上げ終わっていた。今は残りの一教科に取りかかっている。


しかし、お嬢様はひどく顔を困らせていた。


どうやら問が答えれないようなのである。


お嬢様は博学秀才である。国語、 英語、歴史、音楽、芸術は非の付け所が無い。


しかし、お嬢様は一つだけ苦手としていた教科があった。算術である。どうしてもお嬢様は算術は手付かずなようであった。


ペンを動かさずにもう15分も動かないでいる。その上顔を真っ赤にして今にも泣きそうである。


耐えきれず私が声をかける


「お嬢様…………如何致しましたか?」

「分からない…………分からないのぉ…………。グズッ………………うぅ………………。」

「手伝いましょうか?」

「グズッ…………あ、ありがとうぅ…………グズッ。」


いつもこうして、数学は私が手伝っている。

しかし、私はいつまでもこのままがよいとは思っていない。その場しのぎでお嬢様に解答を教えるのではなく、いつかお嬢様自身の力で問を答える事が出来ないと意味がないのだ。


「千弦ぅ…………これはぁ?…………グズッ。」


私はお嬢様自身が完全に理解出来るように教えられる自信がない。私も数学の全てが分かるわけではないのでもっとお嬢様の為にも力を付ける必要がある。


これから二年生になって、数学はもっと難しくなる。私も頑張らないといけない。

お疲れ様でした。作者です。

ラノベ路線という事なので、他の作品よりも早いペースで更新出来るように頑張りたいです。


それでは、次回。

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