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我が帝国は、成れり。  作者: 尚文産商堂
第3部「王国の凋落」:第1章「相談事」
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第70話

「見捨てられたと思う時が底ではない。やっと見つけてくれたと思う時が底なのだ」

 ――マウンダイス公爵

 警備隊は、何事もなく機能している。はじめのうちは、少しばかり慣れていなかったということもあって、盗賊を捕らえ損ねたということもあった。だが、1年も経てば、立派に全ての事柄を遂行できるようになっていた。ルイスは、徐々に自家製の鎧や剣を用意させ、公爵の承認の元、それらを装備させた。これによって、温泉街の治安は著しく向上し、国内で最も安全なところという話も聞かれるようになった。それらの視察も兼ねて、本日、1周年の記念式典が開かれ、マウンダイス公爵と、ケルトン騎士団団長が招待された。


 式典自身は簡素なものである。ルイスの挨拶、来賓である公爵の挨拶に続き、ケルトンによる訓示が行われた。その後、ケルトンによる巡閲があり、騎士団支部長のルイスはケルトンとともに巡閲を行った。最後に、公爵から結びの言葉を頂き、式典が終わった。全ては役所の前にある広場にて行われ、あらかじめ発売していた券によって、一般民もその様子を見ることができた。なお、この時の収入は、騎士団支部の運営費となる。

 式典が終わると、引き続いて立食パーティとなった。同じ庭に様々な食べ物がテーブルの上を飾る。

「それでは、ご歓談をお楽しみください」

 ルイスが言うと、がやがやと騒がしくなる。一般民にも立食パーティを開放したため、さまざまな人が、楽しんでいる。その中で、ルイスは公爵と騎士団団長とともに食べていた。

「このたびは、お越しくださいまして誠にありがとうございます」

「いやいや。1年も経ち、どうなっていたかを楽しみにさせてもらっていたよ」

 公爵が楽しそうに話している。略装ではあるが、遠目から見ても公爵であると分かる。

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