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我が帝国は、成れり。  作者: 尚文産商堂
第6章「温泉と警備」
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第62話

 戴冠式は、それは豪華なものであった。ここでは書き記すことができないほどである。

 さて、ルイスは戴冠式の翌々日、マウンダイス公爵の邸宅を辞去することとした。すでに国葬と即位、その両方をその職務として参加していた。そして、勇士団員から敢闘団員へと昇格することができた。

「今まで、お世話になりました。この御恩は生涯忘れません」

「そうだな。いろいろと勉強になったことだろう」

 公爵と握手を交わすと、次は、敢闘団員では同輩であり、勇士団員としては先輩であったエンディケールだ。

「先輩も、お世話になりました」

「今後も精進するんだぞ。たまには遊びに行くこともできるだろうからな」

「はい、その際にはお待ちしております」

 そして、最後に、マウンダイス公爵私設騎士団団長であるケルトンへとあいさつを交わす。

「また、剣術の稽古をつけていただけませんでしょうか」

「ああ、いつでもいいぞ」

 短いが、それでもガシッとした握手を交わす。そしてルイスは、共に来たフルリオと一緒に、新たに敢闘団領となった土地へと戻った。


 温泉街へは約半月でついた。なにせ、馬に乗ってゆっくりと歩いていたからだ。人が歩くよりは早いが、それでものんびりした旅となった。

「ただいまっと」

「お帰りなさい」

 役場へと戻ると、ランゲルスが出迎えてくれる。すでに、敢闘団へと入団したこと、そしてそれに伴う準爵の授爵についての通知は来ているはずだ。ルイスの服装も、それに準じるものとなっているが、左胸に佩している敢闘メダルは略綬となっており、正装ではないことを示している。それも、馬に乗り、動きやすくするためだ。フルリオは無爵のため、平民として扱われている。そのため、そのようなメダルや飾りはつけていない。

「何か変わったことはあったか」

 ルイスが馬を馬丁に預けると、迎えているランゲルスに話す。

「ええ、いくつか」

 ランゲルスがいうと、ルイスとともに、その後ろにフルリオがついて、執務室へと入った。

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