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我が帝国は、成れり。  作者: 尚文産商堂
第4章「国葬」
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第55話

 侍女、フルリオ、ルイスの順番でダイニングへと入ると、ほぼ同時に別の扉から公爵が入ってきた。

「おはよう」

「おはようございます」

 立ったまま、二人は公爵を迎えた。

「まあ、座ってくれ。立ったままだと侍女も給仕が難しいだろう」

「はい」

 ルイスがまず座る。それからフルリオだ。侍女が若干椅子を引いてくれ、そして押す。侍女は一礼してから部屋の隅に侍した。

「では、朝食を取りつつ、今日の議事進行について話しておこう」

 そばに立っていた別の侍女に目配せをして、公爵が朝食を持ってくるように言った。はい、ただいま。と侍女がいうと、すぐに朝食用のプレートを持ってくる。今日は昼食が食べられるかわからないため、朝食を多くとるようだ。

 炒り卵、ソーセージ、紅茶、あとは豆を煮たスープが出てくる。それらを適量取っていくと、侍女が公爵らの前に置く。それを見つめつつ、公爵が話していた。

「国王陛下の国葬の場合、全爵位持ちが集合する。それ以外にも、隣国のイザアワ王国から来られるはずだ。先王の従弟であられるからな」

「爵位って、どれだけの方がお持ちなのですか」

「公爵は4人だ、私を入れてな。そして、公爵相当伯爵位が1人。合計5人だ。それぞれ、紋章を持っているから、分かるようになればすぐに見当がつくことであろう」

「公爵閣下はよく分かるのですが、公爵相当伯爵位とは……」

 ルイスが尋ねる。

「ホルリー伯爵だ。国葬儀、即位儀のどちらにも登場するぞ。我々が信仰しているホルリー教の神都である都市を護っている。また、ホルリー教の教祖の末裔でもある」

 ちなみに、これらの爵位以外にも、公爵、伯爵、子爵、男爵、準爵が爵位としてある。準爵は敢闘団員となると同時に叙爵されることになっていて、ルイスはまだ授かっていない。また、これら以外にも、騎士団があり、公設の勲爵騎士団、私設の国王騎士団、公爵騎士団、そしてホルリー伯爵警備隊がある。勲爵といっても、実際には勲章を授かったものだけが入れる騎士団だ。また、これらの下に、敢闘団と勇士団がある。

「今回は、これら全員がやってくることになる。それは見ものだぞ。ただ国葬儀であるから、華美衣装ではないだろうがな」

 そう言って公爵はスープにスプーンを差し入れた。

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