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我が帝国は、成れり。  作者: 尚文産商堂
第4章「祭りの中で」
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第21話

 集合場所には、さほど人がいない。未だに、遠くで爆発音が聞こえてきているので、それでも多く集まった方なのだろう。そうルイスは結論付けた。

「集まったか」

 その声の主は、誰なのか名乗る必要はなかった。砂煙がうすいところなので、近づいてくるのがはっきりと分かる。国王自身が、敵兵掃討のために出陣してきたのだ。

「陛下、わざわざこのような場所に……」

 誰かが声をかける。だが、手をあげ、その声の続きを遮った。

「よい。我が居城が侵されているのだ。黙っているわけにはいくまい。なあ、マウンダイス公」

「御意に……」

 半歩下がったところで、マウンダイス公爵が、こうべを垂れつつ国王に返事をした。さて、と手を打ち国王は全員に声をかける。

「あらかじめ教わったところによれば、今回の賊の拠点が分かったそうであろう。そして、これは未確認の情報ではあるが、人質が2人かそれ以上いるようだ。皆、心してかかるように」

 おうっ、と普通の声量で返事を一同する。それを受け止めて、近くに居たブニークトを呼び、尋ねる。

「場所を案内せよ。この少ないが、精鋭たちの手によって、賊の息の根を止めようぞ」

「はっ」

 立膝を付き敬礼をしてから、ブニークトは情報に基づいて国王以下、マウンダイス公爵、敢闘団員2名、勇士団員4名、それに勇士団見習いであるルイスと他3名の軍勢で、できるだけ静かに行動をはじめた。

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