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我が帝国は、成れり。  作者: 尚文産商堂
第3章「攻勢」

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第189話

「サザール公爵よっ」

 ルイス側からも同じようにルイス以外の人物が声をかけてきた。

「お前はマウンダイス国王陛下の恩寵を無視し、現状まったくもってその恩義に報いようとしない。そのことに陛下は極めて心痛めている。寛大にも、今ならばまだ陛下はお前を許すとおっしゃっておられる。矛を置き、剣を納めよ!」

「われらの返事はこうだっ」

 話が終わったようで、すぐに返事がやってきた。それは、ただ一本だけの弓矢。しかし、すべてはそれで片付いたといっても過言ではない。サザール公爵側から放たれたその一本の矢は、ルイス側の軍勢の足元へと刺さった。

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