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我が帝国は、成れり。  作者: 尚文産商堂
第4章「祭りの中で」
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第16話

「すごいよね、叙勲だって」

 ランゲルスが羨ましそうに見ている。その横で、ルイスが言った。

「叙勲なぁ。俺はいずれは受けるんだろうなぁ。今のままだと」

 ルイスが言うと、ランゲルスが振り向く。

「そっか、勇士にも叙勲ってあるものね」

 正確には叙勲ではない。メダルを与えられるということになっている。騎士団勲章の下部組織として騎士団メダルというのがある。敢闘団員に対して与えられる敢闘メダル、そして予定であれば将来ルイスに渡されることになる勇士メダルだ。また、敢闘メダルを与えられた場合、自動で気に爵位が与えられる。もっとも下の爵位である準爵が与えられる。この準爵の叙爵と同時に爵位章として小綬が与えられることになる。

 爵位は下から準爵、男爵、子爵、伯爵、公爵となっている。それぞれ爵位に応じて小綬、中綬、大綬または頸飾の爵位章、男爵以上には制服が、子爵、伯爵には刀、公爵が剣がさらに与えられる。男爵以上では爵位領が認められ、騎士団は独自に騎士団領が存在する。仮にルイスが勇士団に入団が認められるとなると、勇士団の騎士団領の一部分が貸与されると言うことになる。その騎士団領は、原則として終身その人の者だ。但し、他の上級騎士団に入ることとなると、その上級騎士団領へと移動することになる。例外は、国王によって領主として認められた時だけだ。ちなみに、爵位を有する人を爵位貴族と言い、さらに勇士と敢闘を除く騎士団員のうち爵位を持っている人のことを騎士団貴族という。二つ合わせて貴族ということの方が多い。

 それぞれの爵位、騎士団員は、入団または叙爵の時点で国王へ忠誠を誓うと言うことになる。そして、軍の指揮官として、戦地に赴く事が多い。指揮官となるためには騎士団団員または貴族であることが必須だ。ルイスが前の戦争において、班長という指揮官となったのは特別も特別な話だ。


 どうやら今日は記念日叙勲の日になっているらしく、さらに何名かが名前を読みあげられては勲章が与えられている。そのたびに、大きな拍手が巻き起こり、彼らを祝福していた。それを横目に見つつも、さらに食べ歩きをしているルイスたち。

「ねえ、こっちも行ってみようよ」

 エルラがルイスたちを引っ張って、バザールのようになっている路地裏へとどんどん進んでいった。

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