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我が帝国は、成れり。  作者: 尚文産商堂
第3章「攻勢」
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第154話

 1週間後、ルイスは三差路に差し掛かっていた。今まで来た道が1つ、これから通る道が2つ。ひとつは大通りで、まっすぐ進めばグランド王国の王都へ向かって進むことになる。一つ二つ伯爵領を通るが、そこまで大きな問題になることはないだろう。もう一つも立派に整備されているが、そちらを通るとホルリー伯爵を経由してグランド王都へ向かうことになる。あらかじめ決めていた事柄によって、ルイスはすでに道を決めていた。

「確か、敵兵は道路を左側に逃げ続けていたようだったな」

 副官であるエンディケールにルイスが尋ねる。馬上で並行するようにして揃う二人が止まると同時に、全体も止まった。

「そうです。ただし、途中から道に戻ったようで、そのつながりを確認することはできませんでした。また、グランド国王方の最高爵位者であるサザール公爵領も左側の、ホルリー伯爵領の近くにあります」

「どちらにせよ、公爵との戦闘が避けられないのであれば、こちらから向かうのも一つの手だろう。この度の戦争についての、ホルリー伯爵からの祝福も受けておきたいものだ」

 国王就任での必要な戴冠を、それぞれの国王に直接しなかったホルリー伯爵であるが、どちらからも、大規模なプレゼント攻勢を受けていることだろう。当然、場所の都合でグランド国王側が有利になる。本人も訪れることができるだろうからだ。だが、今のところそのような話は聞いていない。ここからルイスは、まだグランド国王本人がホルリー伯爵からの祝福を受け取っていないと判断していた。そこで、名代としてルイスがマウンダイス国王の祝福を受けることによって、正式な国王就任に一歩近づくと考えていた。それ以外にも、ルイス自身もホルリー伯爵から様々なことを教わりたいと考えていたことも、ここで左に道を切っていく判断となった。

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