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我が帝国は、成れり。  作者: 尚文産商堂
第4章「祭りの中で」
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第13話

 ルイスは訓示を受け、それから第9区へと向かうことになった。

「本日は、よろしく願います」

「こちらこそ、どうぞよろしく」

 二人一組が大原則であり、ルイスもその原則に従って相棒がいる。挨拶をしている相手は、その相棒であるエンディケール・ブニークトだ。

 エンディケール男爵の長男であり、唯一の息子であるブニークトは、ルイスの先輩に当たる。すでに勇士となって2年が過ぎ、仮にルイスが勇士となった時、そのパートナーとして行動をすることになる予定である。もっとも、パートナーと言っても、名ばかりのもので、訓練の時や、パーティーといった行事の時に共に居るだけだ。平時は、互いに与えられた領地に居ることが多い。

「第9区だったな」

「そうです」

 ルイスは、ブニークトのすぐ横を、緊張しながら歩いている。真新しい甲冑や帯剣は、誰であろうと緊張することであろう。

 そして、町の人の目は、新人を見守る暖かい視線になっている。ルイスは、そんな状況でブニークトに尋ねる。

「第9区は、もうちょっとだな」

「はい、先輩」

 ルイスたちは、ちょうど第5区を通っているところだ。ここは抜け道になってて、勇士訓練場運動場から第9区へのほぼ一直線の道になる。

「第9区は、最近強盗が出没しているという話をよく聞く。心していないとな」

「分かっています、先輩」

 そう言いながらルイスは剣の柄に手をかけながらも、周囲の警戒を怠らずに、どっしりとした足取りで歩いていた。

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