わたしと。
ここはどこだろうとそれは目を開いた。窓はなく、白いの天井と裸電球が見えた。手を動かそうとするも、全身に巻きついた管が重石のようにそれを可能とさせない。その管は鼻に入り込んでいるようだった。
少し肌寒いと身震いした。
しばらくして看護婦らしき人間が何か声を上げて、次に白衣の男が現れた。直感的にそれは医者だろうと思った。
医者の後ろには迷彩服を着た男とライフルを担いだ男がいた。彼らは厳しい表情でベットの側に立ち言った。
「生還おめでとう」
「あ……」
何が起こったのか、と聞こうと口を開くが声が出ない。
「声が出ないのか。困ったな、何が起こったか聞こうと思ったんだが……。ガスの影響かな」
どういうことだろうとそれは思った。ガスとは何の話しだろうと。そもそも、自分は何故ここで寝ていて、全身にビニールの管を巻きつけているのか分からなかった。
迷彩服の男はカルテルを覗き、ほうっと感嘆した。
「おい、見ろよこれ。この子、出血多量な上に、頭がかち割れて、脳に怪我をしたのに生き返ってる。こりゃ凄いな」
「まだ起きたばかりです。あまり無理はさせないで下さい」
眼鏡の男は迷彩服の男の発言に眉を潜めた。無神経とでも言いたげに睨む。
迷彩服の男は笑って肩をすくめて笑った。
「しかしね、我々もこれが仕事でねえ」
「なに……が」
「おい、静かにしろ。今喋ったぞ!?」
それはゆっくりと語り、そしてゆっくりと言葉を貰った。
自分の住んでいる町が大規模なテロに遭い、多くの人が死亡してしまったこと。自分のいる場所は被災地の簡易病棟であること。自分は瓦礫の中から助けだされたこと。今も毒ガスは猛威を振るっていること。目を覚ましたのは自分がそこでは初めてなこと。男は自衛隊の情報部の人間で何が起こったのかを調べていること。
そして二人は助からなかったことを知らされた。
「ふ、た……り」
「そうです。お二人は残念なことに瓦礫の下敷きに」
誰と誰だろうとそれは思った。そして残りの一人は誰だろうと。
「何があったんですか?」
その問いかけにそれは答えない。
ただ遠くを見るような顔つきで、天井を眺め続けた。
オワリ。
とりあえず何も考えずに書きました。毎回、書かなきゃいけない時になってから「んー、何書こう」っていう感じに書いてます。
特に設定とかないです。まあ、ブログ発祥ネタなのでね。
なので誰が生き残ったのって言われても困ります。何も考えてないので。
じゃあ、アレは何だったのって言われたらフヒヒって感じに笑っておきますよ。
暇つぶしにお付き合い頂き有難う御座いました。
また暫く、引き篭もりになります。
お疲れ様でした。