春は売り物
「「菖蒲、アタシを迎えに来て。」」
郊外の閑静な住宅。
菖蒲はセリカからの着信に応答する。
菖蒲「迎えに来てってどうしたのセリカさん。」
セリカ「「いやさぁ、客に置いてけぼりにされたのよねぇ。」」
菖蒲「もうその怪しい小遣い稼ぎ辞めたら?」
セリカ「「何言ってんの、好きな事で働く、よ。来てくれるわよね?」」
菖蒲「わかった、迎えに行く。」
セリカ「「待ってるわ。」」
菖蒲はガレージからバイクを出してセリカの元に向かう。
菖蒲は娼館街に来た、セリカか待ってましたと言わんばかりに手を振る。
セリカ「菖蒲~っ!!ここよ~っ!!」
菖蒲はセリカの近くにバイクを停車する。
菖蒲「バイクだけど大丈夫だった?」
セリカ「アンタ車で来なかったの?」
菖蒲「車で行くとマイラさんに怪しまれるでしょ。」
セリカ「まあいいわ、帰りましょ。」
セリカはバイクの後ろに乗る。
セリカ「それじゃしゅっぱ~つ。」
菖蒲「セリカさんが遅れを取るとは珍しい。」
セリカ「客が縛るのが好きって言うからさ~。見張りを付けておけばよかったわ。」
菖蒲「セリカさんのお仕事はよく知らないけど縛るならお客さんと一対一にならない様にするんじゃない?」
セリカ「うるさいわねぇ、ひょろいヤツだったからイケると思ったのよ。」
菖蒲「行けなかったんだ。」
セリカ「アイツ緊縛のテクは凄かったわ、でもそれだけ。ていうか代金踏み倒されたんだよな~、見つけたら八つ裂きにしてやる。」
菖蒲「わっ!」
菖蒲達のバイクの前に男が飛び出す。
菖蒲はすんでの所で停車する。
セリカ「アンタどこに目ん玉付けてんのよ!!」
男「うるせ・・・あっ!!」
セリカ「え?あっ!!」
男は一目散に逃げ出す。
菖蒲「知り合い?」
セリカ「菖蒲!追って!ヤツがアタシをこんな目に!」
菖蒲「う!うん!」
菖蒲達の前方で停車している車が男に奪われる。
セリカ「待て!待たないとタマもぐわよ!!」
セリカはヒップホルスターから銃を抜く。
菖蒲「セリカさん!ここで発砲はマズいよ!」
セリカ「チッ!」
男の乗った車が急発進する。
セリカ「追え!」
菖蒲「なんでボクまで・・・。」
バイクが車を追う。
セリカ「ルシアン?聞こえる?アタシよ。」
セリカは誰かに電話をしているようだ。
セリカ「そう、よろしく。あとまたダブルCって呼んだらケ○穴増やすわよ。」
菖蒲「セリカさんどうする?」
セリカ「ヤツの車の横に着けて。」
菖蒲「わかった。」
菖蒲はスロットルを開けて加速する。
セリカ「そんなオンボロで逃げ切れると思って?」
バイクが車の横に着いた。
セリカ「オラ!カネ払え!」
セリカが車の運転席のドアに蹴りを入れる。
菖蒲「まるで強盗みたい・・・。」
男「クソッ!!」
車はエンジンを唸らせて加速する。
セリカ「追い立てて菖蒲!!」
菖蒲「わかった!」
車が路地に突入する。
セリカ「ルシアン?そっちに行ったわ。そう、あとダブルCって呼ぶなって言ってるでしょ!菖蒲、ヤツと距離を取って。」
菖蒲「わかった。」
セリカが銃を抜く。
セリカ「一発カマすわよぉ・・・。」
バムッ!!
セリカの放った弾丸が男の車の右後輪に命中する。
男「うおっ!」
男の車がスピンして壁に激突する。
セリカ「大当たり~♪」
菖蒲「むちゃくちゃ・・・。」
セリカ「いつもやってるじゃない。」
菖蒲「非武装の人にはやらないよ・・・。」
男が血まみれで車から這い出る。
男「クソッ・・・なんてアマだ・・・。うっ!!」
男の頭をピンヒールが踏みつける。
セリカ「ルシアン!ナイスタイミング!」
ルシアン「ウチの嬢が世話になったなぁ、ええ?お客さん?」
男「う!クソッ!!」
ルシアン「ダブルC、お客さんから代金を受け取って。」
セリカは男の尻ポケットから財布を取り出して中身をいくらか抜く。
セリカ「毎度あり~♪」
セリカの二つ指に挟んだ紙幣をルシアンが奪う。
セリカ「ルシアン!何すんの!」
ルシアン「後処理代で半分貰うわ。いいわねダブルC?」
セリカ「ちぇ・・・ダブルCって呼ぶなって言ってるでしょ!」
セリカ「停めて、ここで降りましょう。」
繫華街に来た2人。
セリカ「え~っと・・・ひいふうみい・・・。菖蒲、メシ行きましょ。」
菖蒲「ご飯でも奢ってもらわないとやってられない。」
セリカ「美味いステーキ出す店連れてってあげるから。」
菖蒲「お肉・・・✨」
2人は夜の繫華街に消えて行った。




