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古書は、いわば現実社会では、哲学や純文学的な扱いをされており異世界では、全く役に立たないと
思われていた。
「それが、不思議と古書は理解できるんだよな」
「嘘つけ! それよりお前計算魔術で赤点補習確定だぞ。廊下に補習教室の情報書かれていたから
遅れるなよ」
「ああ」
「補習ってなんですか?」
「俺、魔法学のできが悪いから勉強し直さないといけなんだよ」
「そうなんですね……私も助けられればいいのですが……この世界からでられないので」
「いや……いいよ」
「おい! お前さっきから何と話してるんだ?」シャドーハートは、文字通り本と話していた。
「いや、見えない?」
「は?」シャドーハートの話し相手は同級生には見えていなかった。
「そうか……アルトには見えていないんだ……」
「何いやってるんだ?」
「いや、ちょっとでも勉強しようかなって」
「変なことやらずにちゃんと勉強しろ」同級生は、さっていく。
「私とまともに会話できる人を見つけたのは1000年ぶりですがらね無理もないです」
「1000年もさびしくなかったのか?」
「いいいえ、私には妹がいるので退屈はしませよ」シャドーハートは、魔術書を読むことはできなったが
古書とよばれる古典とは対話することができた。これは、シャドーハートが生まれ持った能力だった。
古書に住み着く精霊は、膨大な魔術の知識を保有していていた。
実技試験が、始まる。
「シャドーハート、補習大丈夫だった?」アルトが話しかけてくる。
「いや、寝ちゃった」
「おいおい、まじかよ……お前まじでなにかの病気じゃないのか?」
「やっぱりそうかな……」シャドーハート自身も思い悩むぐらいに魔術書が読めない、文字を
読むとすぐに眠くなるし一行も内容が頭に入ってこない。
「で、お前何しに来たんだ?」
「何って試験だよ」
「いや、お前補習受かってない時点でどうやっても卒業なんてできないだろ。諦めろよ」
「まあそうなんだけどせっかくだから実技試験もやってみたいなって思って」
実技試験は、シンプルで攻撃と防御の二項目。敵から攻撃を回避しそして攻撃を行い教官の
召喚したモンスターを撃破するれば終了となる。生徒たちが、課題を次々とクリアしていく。
召喚されたモンスターは、超強力なモンスターというわけではなかったのでみな対して苦戦しなかった。
「次、シャドーハート」
「はい」
「……」
「どうした?」教官が、モンスターの召喚を担当していた教官に尋ねる。少し召喚に手こずっていた。
「あれ? おっかしいな……」教官は、必死に召喚用の魔法陣を組んでいたが、いつまでたっても
モンスターが、召喚されない。
「おい、一体なにしたんだよ」シャドーハートが、古書の精霊に尋ねる。
「ようは、モンスターがいなければ課題クリアでしょ」
「は? どういうことだ?」
「召喚させなければ防御も攻撃も必要なよね」
「召喚封じたのか?」
「そうよ」
「シャドーハートすまんな後日に延期だ」古書の精霊は、教官たちにも見てていないようだった。




