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一生のお願い
いつもの朝、私は包丁を手に持って頸動脈に当てた。両手で柄を持って、思い切り引いた。血がとぽとぽと溢れ、体を濡らす。パニックになって、まだ持っていた包丁を腹に突き刺した。何度も、何度も。そのうち、視界がぼやけて何もわからなくなって、地面に突っ伏した。茫漠な意識の中、お願い、お願いと願った。死なせてくれと、もうそれだけでいいからと強く願って、涙に濡れた目をぎゅっと閉じた。暖かな血が身体を包む。ああ、まさに産まれた時の、あの喜ばしい瞬間。何だか、私は嬉しくなって微笑んだ。そしてそれきり、一筋の涙を遺して、私は動かなくなった。