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最強家族のまったりライフ  作者: もちろう
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4話 チートスキルだー!

光が俺の胸に全部入ると、俺の身体が一瞬だけ白く光った。


「ふぅ、これでスキルは手に入ったはずよ。私から渡したスキルの名前は【神の導き手(ガイドマスター)】。このスキルは戦闘の補助や道の案内などあらゆる面であなたのサポートをしてくれるわ。私が作ったスキルだから世界に二つとない希少なスキルよ」


俺の身体が発光したのを確認すると、イリス様は少し得意げにスキルの説明をしてくれた。

え!?神の導き手(ガイドマスター)ってイリス様が作ったスキルなの!?主神が作ったスキルならかなりすごそう。


「それじゃあ次はあなたがスキルを作る番ね。ほとんど制限はないから、遠慮せずにすごいのを考えちゃっていいわよ。考えがまとまったら私に言ってね」


うーん……すごいのを作っていいって言われてもなあ……。確かに魔眼とか作って「くはははは!我の魔眼の前に跪くがいい!」とか「左目に宿りし悪魔よ、我に力を!」とかもやってみた──


「そんな茶番いいから早く考えなさい!」


あ、はい。

くそっ。イリス様め。せっかく俺の|魂が覚醒(厨二病の再発)しそうだったのに。


「うるさい!厨二病!」


うぐっ。人に言われるのは結構辛いな……。

ストレートに投げつけられた言葉は俺のガラスのハートに無視できないほどのダメージを与えた。

まあ冗談はこれくらいにして、真面目に考えよう。そういえばさっきもらった【神の導き手(ガイドマスター)】ってサポートをしてくれるとか言ってたけど、具体的にはどんな感じなんだろう?


『マスターの知りたい情報を教えたり、マスターに迫る危険にいち早く気付き、危険から遠ざけたりする役割を果たします』


うわっ!なんか聞こえた!声的に女性の声だったけどどこにいるの!?

俺はいきなり聞こえた声に驚き、慌てて周囲を見回したが、いたのはそんな俺を不思議そうに見つめるイリス様だけだった。


『落ち着いてくださいマスター。私はスキル【神の導き手(ガイドマスター)】です。

マスターが困っているようでしたのでサポートをと思いましたが……申し訳ございません、驚かせてしまったようですね』


ええ!?スキルって喋れるの!?


『いえ、普通はそのようなことはあり得ません。ですが、私は主神であるイリス様によって作られたスキルですので意識を持ったようです。まあ、意識を持ったといっても、マスターの前世でいうAIのようなものですけどね』


そんなことがあるんだ。ていうかイリス様すごい……さすがは主神。あ、そういえば俺のことサポートしてくれるんだよね。ええと……ガイドマスター?


『その呼び名でも結構ですが、できればマスターに名前をつけて欲しいです』


責任重大だな……名前を付けるなんて自信ないよ。…………うん、よし決めた。


────ティオなんてどう?


『ティオ……ティオですね!ありがとうございます!マスターから頂戴したこの名前、とても気に入りました』


何故ティオなのかは、あまり深い意味はない。確か導きをスペイン語でディオスって言うから、それを女性っぽく文字っただけだ。ティオの声や話し方から女性って判断したけど、ティオって性別はあるのかな?まあ、喜んでもらえてるようだし別にいいか。

それで、ティオ。俺のことをサポートしてくれるんだよね?


『はい。私はマスターにお仕えする身なので、誠心誠意サポートさせて頂きます!』


お、おお………。凄い気合いだ。でも、スキルを作るなんて普通じゃありえないことをするんだ。俺も便乗して気合を入れておこう。はああああ!


『な、なんと。これほどの気合い、いったいどこから湧いてくるのでしょう……。これは私も負けてられませんね!はああああ!!!』


「……ねえ……決まったの?」


ティオと気合を高め合っていると、後ろから底冷えするような低い声が聞こえてきた。恐る恐る声がした方を振り返ると、額に青筋を浮かべ、鬼も裸足で逃げ出すような威圧感を放つ|神(イリス様)がいた。


「…………すいません。調子乗ってました」


俺はこれ以上イリス様の機嫌を損ねないように素早く土下座の体勢に移り、精一杯の謝罪をした。そして、俺の脳内でもティオが土下座をしているような感覚があった………。





────────────





そんなことがあったので、俺とティオでしっかりと真面目に考えていると、俺にひとつの案が浮かんだ。

それをティオに伝えると『私は良いと思いますよ。ですがそんなスキルをイリス様は承諾するでしょうか?その案が通ったら、世界のバランスが……』と、心配そうにしていた。

まあ、ダメもとで聞いてみよう。


「イリス様、決まりました」


「そう。どんなスキルにするの?」


「スキルを作れるスキルにしようと思います」


こんなの「願いを一つ叶える」と言われて「願いを好きなだけ叶えるようにしてくれ」と言っているようなものだ。物は試しとばかりに言ってみたがどうだろう?


「……ふふっ。面白いことを考えるわね。いいわ」


意外にもあっさりと通ってしまった。


「いいんですか!?」


「ただし、そのままだと強すぎるからいくつか制約を設けることになるわよ」


「やっぱり制限付きなんですね。内容によっては変えますけど……」


「そうね……。魔物を倒すとポイントがもらえて、そのポイントを貯めてスキルを作るっていうのはどうかしら?そんなにポンポンと作ることはできないし、あなた自身の鍛錬にもなるからいいんじゃない?他にもいくつか制約を加えるつもりだけど一番影響が出るのはこの制約ね」


うーん、あんま作れなくなっちゃうのは残念だけど、魔物を倒せばいいわけだからそこまで重い制約ってわけでもないのか。じゃあこのスキルでいいか。


「わかりました。それでお願いします」


「わかったわ」


そう言うとイリス様はまた俺に手を翳し、何事か呟いた。 すると、先ほどと同じようにぼんやりとした光がイリス様の手から漏れ出した。しかし、先ほどの光は白色だったのに対し、今目の前で光っている光は瑠璃のような綺麗な青色だった。光は俺の胸に入ってくると、また一瞬だけ俺を光らせた。


「はい。これで完了よ。 ……うん。やることはすべて終わったし、早速転生しちゃいましょう」


ああ、いよいよか。ここまで長かったような短かったような……。でもそうなるとイリス様とはもうすぐお別れか。いい人、神だったなあ……駄女神だけど。もう会えないのか。寂しいな……駄女神だけど。


「あ、私の加護を忘れてたわね。ほいっ。これでよし。加護がついたから、転生した後もいつでも私と話せるようになったわよ」


良かった、もう会えなくなるわけじゃないんだ。


「ありがとうございます、イリス様」


「か、勘違いしないで!べ、別に会えなくなるのが寂しくて加護を渡したわけじゃないから!」


どうやらイリス様はツンデレだったようだ。


「あ、言い忘れてたけど転生しても、肉体がないから0歳からのスタートよ」


ええ!?0歳スタート!?まあ、若返るからいいことか……。いや、良くないよ!生まれるときも意識あるってことでしょ?それきつくない?


「ああ、そのことなら大丈夫よ。さすがに生まれるときも意識があると辛いだろうから、生まれてから1週間はあなたの意識が芽生えないようにしておくわ」


おお…良かった。それなら安心かな?あともうひとつ懸念があったような気がしたんだけど……大丈夫だろう。


「それじゃ、転生するわよ。あなたの人生に幸福があらん事を」


イリス様がそう言うと俺は眩い光に包まれた。


「イリス様、何から何までありがとうございました」


「え、ええ……そ、その……私も、寂しいから、いつでも連絡してきてもいいのよ?」


俺がお礼を口にすると、イリス様は小さな声でそんなことを言ってきた。

俺はその素直な言葉を聞いて、苦笑を浮かべてしまった。


―――そうして間もなく俺の意識は薄れていった――――。


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