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最強家族のまったりライフ  作者: もちろう
16/58

16話 今の強さ

翌朝目を覚ますと俺は昨日のように、白い空間にいた。

何故ここにいるのか頭を捻っていると目の前の空間が揺らぎ、銀髪紫瞳の美少女が現れた。


「イリス様!」


「あ、おはよ………」


「おはようございます………じゃないですよ!俺昨日帰りましたよね?なんでまたここにいるんですか?」


「それは私が呼んだからに決まってるでしょ?」


「その理由を聞いてるんです!」


「いやあ、昨日帰った後ちょっとあなたのことを見てたらそこの精霊のノイントちゃん、だっけ?がゲームをやりたいとか言ってたじゃない。だからその願いを叶えてあげようと思ったのよ」


「お、おお。イリス様にしてはまともなことを仰る「私がいつも変ってこと!?」良かったね、ノイント」


「スルー!?」


駄女神シャラップ。


《ほ、本当ですか!やった………あ、でもボク実体化できないから無理だった………》


「あ………」


「それなら大丈夫よ。━━ほいっと。これでもう実体化できるはずよ」


ノイントはそれを聞いてしばし瞑目する雰囲気があった後、虚空から透き通るような白髪にルビーのように美しい赤瞳をした14歳くらいの小柄な美少女が姿を現した。

身体はこの間精霊眼で見た時のように全裸ではなく、漆黒のゴスロリ衣装に身を包んでいるので、前回のように目のやり場に困ることもない。


「…………できました!できましたよ!ご主人様~!」


声もどこかから響いてくるような感じではなく、しっかりノイントから聞こえる。鈴の鳴るようないつまでも聞いていたくなるその声は健在だ。

ノイントはそう言って、嬉しそうに俺に飛びついてきた。

ノイントにそういう気がなかったのだとしても、顔は超絶美少女だ。いくら姉さん達に毎日抱きつかれているからといっても、耐性ができているのかと言われればそんなことはない。俺は瞬時に顔が赤くなり、しばらく口をパクパクさせることしかできなかった。

しばらくするとノイントは俺を離して俺の顔を覗きこんだ。


「?どうしましたご主人様~?顔が赤いですよ~?」


「にゃっ、にゃんでもない!そっ、それよりイリス様!ノイントの実体化は帰ってからもつかえるのでしょうか!?」


駄女神はノイントのことを少し羨ましそうに見つめ、それから答えてくれた。


「………むむう。早まったかしら。ええ。使えるわよ。それともう契約もできるんじゃないかしら」


「そうなんですか。ありがとうございます。帰ったらやってみます」


「神様!ありがとうございます!」


「大丈夫よ。気にしないで。それにしても不思議ね。魔力から精霊が生まれるなんて聞いたことがないわ。それにしっかりと意識もあるようだし」


「意識ってどういうことですか?」


「一般的な精霊は意識があまり定まってないから会話をしても話が支離滅裂で会話が成り立たないのよ。要するにバカね」


ひどい言い草だ。


「それに意識が不安定で感情も曖昧だから普通は悲しんだり他人を思いやったりすることがないの。自分が楽しければそれでいい。そんな奴らなのよ。過激な奴だと楽しむだけのために人を襲ったりもしてるわね」


完全に悪役じゃないか………。それに自覚がない分質が悪いな。

湖を楽しそうに飛び回る妖精のようなものを想像していた俺は、そのファンシーなイメージがガラガラと崩れていく音を確かに聞いた。


「だからとても不思議なのよ。こんなに感情豊かなのは。精霊王か大精霊くらいよ」


大精霊?


『大精霊とは精霊の上位種です。下に中精霊、精霊、精霊種と続いています。通常の精霊からしたら最上位種にあたります。大精霊は確認されてるだけで各属性にだいたい三体ずついるようです』


ありがとう、ティオ。


『いえ。私、先ほどからずっと空気でしたので、何かアピールしておかないとこの前のノイントのようになってしまいますので』


「なんでボクを失敗例みたいに出すの!」


そういえば|父さんの部屋(魔王の間)に 初めて探険に行ったときノイントのことすっかり忘れてたな。


「ひどいっ!ボクだってあのとき実体化できてたらって何度思ったことか!」


「ねえ、仲が良いのはわかるけどその辺にしときなさい。私が空気になるから」


「「『あ………』」」


何だこの空気になる人が量産される空間………。となると次は俺!?悪寒が………。


「それじゃあまずはノイントちゃんにゲーム機の操作方法を覚えて貰わなきゃね」








それからノイントに操作の仕方を教えると最初はぎこちなかったものの、すぐに上達してきたので、一緒にモンスターを狩る(ハントする)ゲームを遊ぶことができた。


………

………

………



「真・オーバースティングパニッ!!!」


「ノイントちゃんっ!?そんな技ないから!えっ!?あるの!?なんで!?」


「精霊の力をもってすればこの程度の改造なんて赤子の手を捻るようなものです!」


「何勝手に改造してるのよ!駄目でしょ!」


「うわ!これすごい!魔法も使える!」


「えっ!嘘!?本当だわ!空も跳べるの!ノイントちゃんすごいっ!」


モンスターを狩る(ハントする)ゲームはノイントの改造によってさらに楽しさを増したのであった。


………

………

………









|真っ白な空間(神界)から帰って来た俺達はノイントと契約することにした。


「それじゃあご主人様、ボクと額をくっつけてください」


言われた通りに実体化しているノイントの額に自分の額をくっつける。

至近距離でノイントを見つめられてドキッとしたが心の内にしまっておく。


「ふふっ、それではっ!」


ノイントがそう言うと、ノイントと俺の足下に何重にも重なった複雑な魔方陣が展開される。それは青白く発光していて、部屋全体を照らし出す。

異変を感じ取ったのか部屋の中にシェーラと姉さん達が飛び込んできて、今起きてる光景が目に入り唖然としていた。だが、今さら止められるわけではないので、大人しく黙って見守っていた。


やがて魔方陣は二つに収束し、発光する小さな球体が二つできた。

そしてそれは俺とノイントの手の甲にそれぞれ一つずつ沈み込んでいき、俺は右手の甲に、ノイントは左手の甲に氷の結晶を象った水色の紋章が浮かび上がった。


「これで契約は完了です。これからよろしくお願いしますね、ご主人様」


ノイントはそう言うと俺に満面の笑みを向けてきた。


「よろしくね、ノイント」


俺もそれに応えるべくノイントに微笑みかけた。


それを見ていた3人は同時に目に涙を浮かべて同じ事を叫んだ。


「ク、クルス(坊っちゃま)が寝取られたーーーーー!!!」


え!!!




────────────────




「うぅ、坊っちゃまが汚されてしまいました~……」


ねえシェーラ。なんで俺は汚れたの?


「クルス………あの夜の出来事は全部嘘だったの…………?」


レレナ姉さん、誤解を招くような言い方をしないで…………。そんなの全く身に覚えがないから。


「ぐすっ、いいわ………男っていうのはそういうものだもの………」


ルーナ姉さん、なんでそんなドロドロな昼ドラのセリフみたいなことを言ってるの?


「みんな落ち着いて!誤解だから!

この子は精霊のノイント。俺はただノイントと契約しただけだから!」


「「「え…………ええ!!」」」


「せ、精霊と契約?それじゃあ、私達が勝手に勘違いしていただけなのですか………?」


自分達の早とちりだと気づかされると、姉さん達の顔がみるみるうちに青くなり、三人同時に頭を下げた。


「「「ご、ごめんなさいっ!!」」」



────────────────



俺が許しても罪悪感があるのか頭を下げ続けていたので俺はしばらく居たたまれない気分になった。

今は三人とも落ち着き、ノイントに興味が移っていて、俺は質問攻めにあっている。


「ねえねえクルス。ノイントとはどうやって出会ったの?」


「ええと………俺の魔力から生まれた?んだよ」


そう言うと三人とも目をまん丸にして驚いていた。


「ええ!せ、精霊が生まれた?」


「そんなこと前代未聞ですよっ。精霊は聖域の中で生まれるものです。確かに聖域じゃなくても魔力がある場所で精霊が生まれることはあるようですが、それも聖域の近くでしかありませんから」


そんな凄いことだったのか。


「クルス、ノイントの属性は何かしら………?」


ルーナ姉さんの質問に俺は答えが詰まった。


「んー、前に聞いた時には純粋な魔力から生まれたから属性が無い無の精霊って言ってたけど今はどうなんだろ?ノイント、どうなの?」


「ちょっと待ってくださいね。"ステータス開示"!っと」


そうノイントが言うとノイントの前に俺が見てるステータスと同じ表示が現れた。




────────────────

ノイント :女 3歳

種族:混沌の精霊(変化中)

状態:健康(契約済)


Lv . 1 (共有)


耐久力 ∞/∞

魔力 10200/10200(共有)

攻撃 980

防御 2200

俊敏 4903

器用 3054(共有)

運 85


《スキル》

【武術系】

【魔法系】

・深淵魔法Lv . 1

・神聖魔法Lv . 1

【技能系】

・気配察知Lv.10(共有)、超感覚Lv. 6(4up) (共有)

・気配遮断Lv . 10(共有)、隠密Lv . 6(共有)

・魔力操作Lv.10(共有)、神力操作Lv . 1 (共有)

・魔力探知Lv .10(共有)

・魔力吸収Lv . 1

・集中Lv . 1

【ユニーク】

・スキル改造Lv . ━

・精霊魔法Lv . 1

・合成魔法Lv .─

《加護》

主神イリスの加護、魔法神ラセアの加護


《称号》

神の加護を受けし者、新たなる芽吹き、改造者(エデイター)混沌の調停者(カオスミディエイター)



────────────────





ノイント以外の全員がポカンと口を開けて思考が停止してしまった。


混沌の精霊………厨二心が滾るっ!

って変化中?それにステータスもなんで俺と同じ数字が………ヤバい頭が混乱してきた。いろんな情報が混ざりあって混沌に………はっ!これが混沌の精霊ノイントの力っ!


『………はあ、マスターはともかく他の皆さんもどうやら混乱しているようなので私から推測も含めて説明させていただきますね』


………はい、お願いします。


「どこかから声が聞こえますっ!」


「なにこれっ!」


「っ!」


「あ、ごめん。俺のスキルが説明してくれてるだけだよ」


「スキルなのですか!?まあそれは後々聞くことにしましょう」


姉さん達も俺の言うことを聞いて安心しているようだ。


『では、説明させていただきます。まず精霊というのは一度住む場所を決めると、自身の存在が消滅するまで、またはその場所が消滅するまで住み続けます。そして精霊は自分が決めた場所の魔力に適応しようとその場所の魔力の属性に自身も変化することで、その場所と同じ属性の魔法が使えるようになります。例えば、湖など水がある場所では水の精霊に変化し水魔法が使え、火があるところでは火の精霊に変化し火魔法が使えるようになります。例外として、空を住む場所と決めた精霊は風の精霊となります。風の精霊は風の吹くままに移動するのでその場に留まるということはありません。ノイントの場合はマスターの傍を自分の場所だと決めました。そして自分の周囲にあるマスターの魔力(・・・・・・・)に適応しようとしたのです。ですがマスターの魔力は属性が二つもあったにでノイントはその二つの属性に適応することにしたにです。その結果使えるようになったのが神聖魔法と深淵魔法です。この二つの属性はいわば陰と陽。相反するもの同士です。それをどちらも受け入れたことで混沌の精霊という名になったのでしょう。

変化中となっているのはマスターがまた新しい属性の魔法を習得されることを予測していつでも対応できるようにしたのだと思います。ステータスとスキルに関しては契約したことによりマスターと一部共有状態にあるようですね。耐久力に関しては契約によってマスターが死なない限り絶対に死ぬことがないので∞と表示されています。レベルはマスターの成長速度が自身より早いため、共有したのだと思います』


ノイントがなんかすごいことになっちゃったよ。え?俺のせいなの?


「ええと、質問なんだけど魔力が共有ってことは俺かノイントのどっちかが魔力を使ったら二人とも魔力を消費するの?」


『魔力のステータスで共有されるのは上限だけですので、マスターとノイントで別々に消費されます。魔力の共有をコップで例えるなら容器の大きさだけがマスターと同じになります。そのため中に注がれる水……つまり魔力は別になるのです』


「それなら安心だね。ありがとう」


魔力がなくなったら二人とも魔法を使えなくなっちゃうのかと思ってたから一安心だ。

他にもスキルやら称号やら知りたいことはまだまだあったが、今はこれだけで十分だ。また機会があったら聞こう。


姉さん達はティオの話に途中からついていけなくなり、ポカーンとしている。シェーラは納得したように頷いていた。そしてノイントは何故か初めて知ったかのように驚いていた。


「え?ノイント知らなかったの?」


「はい~。この共有?とかは無意識的に行ってたみたいで知らなかったんです~。なるほど~そういうことだったのですね~。スッキリしました~」


「と、ということは精霊…ノイントが共有している魔力操作や超感覚などのスキルと魔力量は坊っちゃまのステータスということですか?」


先ほどまで得心がいったような仕草をしていたシェーラだったが、数秒ほど沈黙すると今度は驚いた表情でこちらに詰め寄ってきた。


「う、うん。そうだよ」


「なんとっ!ここ百年持つ者がいなかったという魔力操作を、しかもレベル10!?それに上位スキルまで!!すごすぎですよ坊っちゃま!!」


「そうかな?」


うーん………大陸を滅ぼす力がある人に言われても、全然嬉しくないなぁ。


「そうだ!ねえ、クルスとノイントがどれだけ強いか話だけじゃわからないから森に行ってて確かめてみない?」


難しい話で思考回路がショートしていたレレナ姉さんがいきなりそんな提案をしてきた。


「いいけど、どうやって確かめるの?」


「そんなの魔物と戦ってに決まってるでしょ!」


レレナ姉さんは胸を張って答えた。

これは俺にとって、とても魅力的な提案だった。俺のスキル"スキルクリエイト"は魔物を倒すとポイントが手に入り、そのポイントを使ってスキルを作るのだ。つまり、レレナ姉さんの提案に乗ればポイントが手に入り、なおかつレベルも上がるので一石二鳥というわけだ。だが心配はある。


「でもこの森の魔物って父さんが管理してるから手を出しちゃだめじゃないの?」


この疑問にはシェーラが答えてくれた。


「ご心配には及びません。この間、外から新しい魔物が入ってきてしまったことで、種の絶滅の危機を感じた魔物達が一斉に繁殖期に入って増殖してしまい、そろそろ間引く予定でしたので」


「ということだから早く行きましょ!」


我が意得たとばかりに胸を張るレレナ姉さんは俺を急かす。ルーナ姉さんもしゃべってはないが気持ちはレレナ姉さんと同じようだ。


俺も自分の力が魔物に対してどこまで通用するか試してみたいので早く行きたいという気持ちは同じだった。




────────────────




姉さん達とシェーラと実体化を解いたノイントと森に入ってしばらくすると、何者かが俺達の目の前に立ちはだかった。そいつは大柄の二足歩行の人型で頭には毛がなく、顔は見るのも躊躇うほど醜く歪んでいた。肌は緑色で出っ張っている腹のすぐ下には申し訳程度に腰布が巻かれており、時折風に吹かれてちらちらとその一物をのぞかせている。ゲームや漫画で見た特徴と一致する。その魔物の名は、


「オーク……」


「いえ、あれはオークモドキです」


「えっ!?」


と思ったが現実は違ったようだ。


「オークモドキはオークのように豚鼻ではなく、鷲鼻です。そして、オークのように上位種などはいませんが、オークよりも数段手強い相手です。坊っちゃまの相手にはまだ早いと思いますので、ここは私が━━」


確かによく見てみるとそのオークモドキの鼻は鼻筋が大きく湾曲し、鼻先も尖っていた。

オークモドキはシェーラとの会話を理解しているかのように、俺をその鼻で「ふっ」と笑ったような気がした。俺は自分が先ほどあれだけ自信満々に言ったのを思い出して、恥ずかしさのあまり顔から火が出そうになった。


「こんちくしょおおおおおおおおお!!!」


俺は自分の中で渦巻く羞恥心を掻き消すように、身体強化と上位スキルの超越化と加速と瞬足を全力で自分にかけ、八つ当たり気味にオークモドキへと突っ込んだ。オークモドキが目前まで迫ると、俺は拳を握りしめ、その顔面に向かって突き出した。すると、オークモドキの頭部は俺の拳が触れた瞬間、血も中身も全て跡形もなく消し飛んだ。

そして頭部がなくなったオークモドキの身体は数秒遅れて仰向けに倒れ、少し経つと鮮血が溢れ出てきた。


油断しないようにスキルを掛けれるだけ掛けたけど、やり過ぎた……。魔力操作まで使ってたらもっとひどいことになってたかも。

ふと姉さん達の方を向いてみると姉さん達はこちらの視線に気がついて笑顔で手を振ってくれたが、シェーラだけは呆然としたままだった。何かあったのかな?


『オークモドキのランクはB。世間一般では強い部類に入る魔物です』


何でも冒険者ギルドでは魔物をランクで分けているらしく、F~SSSランクまであるらしい。冒険者のランクも同じように分けられている。魔物はその上にSSS+ランクやZランクなんてのもあるらしい。ちなみにこのランクの基準は人族、獣人、エルフの一般的な(人外の少ない)三種族の冒険者の混合パーティーを基準にしているらしい。SSSに近づくほど強い魔物で、Fは農民でも二、三人いれば勝てるくらいだ。

それぞれのランクの強さの目安はこんな感じだ。


────────────────


Fランク………戦闘系のスキルがなくても集団で武器を持ってかかれば倒せる程度。


Eランク………Eランク冒険者が一対一で戦って倒せる強さ。Fランク冒険者も、パーティー(2~6人)ならば倒すことができる。


Dランク………Dランク冒険者が一対一で戦って倒せる強さ。Eランク冒険者も、フルパーティ(6人)ならば倒すことができる。


Cランク………Cランク冒険者のパーティが戦って倒せる強さ。Bランク冒険者が一人で倒せる。Dランク冒険者は犠牲を覚悟で大規模パーティ(レイド)を組む必要がある。


Bランク………B ランク冒険者のパーティが戦って倒せる強さ。A ランク冒険者が一人で倒せる。Cランク冒険者ではかなわない。


Aランク………Aランク冒険者のフルパーティが戦って倒せる強さ。Sランク冒険者が一人で倒せる。


Sランク………Sランク冒険者のパーティが戦って倒せる強さ。国が相手にしなければ街が滅ぶ。


SSランク………SSランク冒険者のパーティとSSSランク冒険者のパーティが戦って倒せる強さ。一国だけでは太刀打ちできない。


SSSランク………全ランクの冒険者と5ヵ国が戦ってギリギリ倒せるかどうか。全ての国の危機。


SSS+ランク………大陸の危機。お前らー!生きたけりゃこの地を捨てろーー!


Zランク………世界の危機。やり残したことはないか?最後の晩餐は食べたか?


────────────────



最後諦めちゃってるよ!世界の危機って怖っ!倒せるの!?


『SSS+ランクはともかく、Zランクは当時のギルドの最高位の者がふざけてつけたそうです』


何やってんの上層部。


Cランクから、同じランクの冒険者がパーティを組まなければいけないほど強くなっているのは、その魔物独自の固有攻撃などが顕著になってくるからである。そのためどんな相手でも遅れを取らないようにパーティが推奨されているのである。


そして、俺が倒したオークモドキはBランク。種族の中で一番弱い人族では絶対に一人では倒せない強さである。エルフでもパーティで倒さねばならないくらいの強敵だ。それを一人で、しかも一撃で倒したのだから、いくら魔王の息子といえどシェーラは勝てると思っていなかったのだろう。俺もそうだが………。


あ、そうだった。魔物を倒したんだから"ポイント"が溜まっているはず。ついでにレベルも上がっていると思うからステータスを確認してみよう。


ステータス!




2021/7/17

共有についての説明を簡単にしました。

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