飛べないペンギン
空を飛びたい。
ふと、一羽のペンギンはそう思った。
その日から、他の鳥の真似事をはじめた。
バタバタッ!
バタバタッ!
バタバタバタッ!
飛ぶように出来てない羽を一生懸命羽ばたかせはじめた。
バタバタッ!
バタバタッ!
バタバタバタッ!
何度も、何度も血が滲むまで繰り返した。
飛べるわけがないと、他のペンギンに嘲笑されながらもそのペンギンは諦めなかった。
だが、そのペンギンは志半ばで生き絶えてしまった。
最後まで空を飛べなかったペンギンは果たして幸せだっただろうか?
その答えは、本人しか分からない。