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町へ

繋ぎ回

「あ~疲れた。やっぱ猫被るのは疲れるな~」


質素な法衣に身を包んで変装し、先ほどまでアゲハと呼ばれていた男――――――神田千秋は、晴れた天気の教会の日の当たる回廊を歩きながら、う~ん、と両腕を上げて気持ちよさそうに背伸びをする。


 男としては長い肩にかかる髪が風に揺れ、彼の目にかかる。それをヒョイッとつまみ、どのくらい短くするかを思案する様子で、う~ん、と先ほどとは違う意味のうめき声を上げる。

 その姿はたった今高位聖職者と研究員を皆殺しにしたとは思えないほど軽いものだった。


「この髪も呪術とかに使えそうなもんだけどなあ。ここまでいたんでると霊毛としての機能も果たさないな」


 そう呟き、日の光に髪の毛を透かす。三日三晩かかった魔王との死闘ころしあいの果てになんとか打ち勝った直後に封印されてしまったため、先ほどまでの自分は恐ろしく消耗した状態であった。一応、周りから見て、悟られないほどには誤魔化しておいたが、衣服に仕込んでおいた術式や、装備自体の耐久性は本来の状態からは程遠い。


 同時に、身体のあちこちの損傷もひどいものであり、結界は彼を閉じ込めるものであったので、周りから魔力を吸収しようにもできず、戦闘直後のひたすらに消耗して疲労困憊なまま千年間を過ごしたのだ。


 ゆえに、身体の機能はほとんど回復していない。

 この状態では多少質は悪くとも、大量の追っ手をかけられれば、長時間は持たないだろう


「まあ、誤魔化しはしておいたし多分結界の方からばれるまでは大丈夫だろう」


 そう呟いて、10メートルに及ぶ教会の内塀をヒョイッと飛び越える。

 一番中央の一の郭といったところは、無機質な石の城と、それに合わせた城壁のみの無味乾燥な場所であったが、二の郭はその反動か、どこからか川が引かれ、その周辺に自然が多く見られ、そこいらに木々が自生している。


 いくつか、食べ物になりそうな木の実や果実もある。

 それを見て、さっそく近づき一つもいで口に運ぶ。千年間何も食べていない、どこにも行くことのできないまさに灰色な封印生活から、いきなり様々な色を取り戻した自由な世界に戻れた。今食べた実は、まさにその象徴と言えた。


「ん! 美味い!!」


 口から果汁をしたたらせ、桃のような柔らかさと、甘みを持った実にむしゃぶりつく。

 今までの禁欲生活から一転、病みつきになりそうなほどの味でクラクラしたが、何も食べていない状態から、急に物を食べるのは体に良くないことくらい知っていたので、一つを食べ終わると、他にいくつか実をもいで、川の方に歩いて行く。


そして、もいだ実を小川のそばの盛り上がった芝生の上に置いて、自らを川の中に飛び込ませた。


「うおお!!! つめてえ!」


 水滴を飛ばし、体にこびりついていた血を落とす。千年物の血の跡も残っていたので、髪についていた乾いた血液くらいしか落とせなかったし、匂いも落ちなかったが、久しぶりの爽快感に童心にかえったような歓声を上げる。


「やっぱり、偽装工作しといて正解だったな」


 そう上機嫌で呟く千秋。


 何故、先ほど千秋は、偽名を名乗り、わざとらしい態度で相手を挑発し、敢えてわざわざ彼らに魔術を使わせて、それを反射して相手を倒すなどといった回りくどい方法をとったのか?


 それは単純な偽装工作にあった。

 異世界間召喚魔法という彼の運命を狂わせた、憎むべき魔法を使う人間は、それが例え、子供であろうと、脅されてやらされた魔術師であろうと、魔術をつかった召喚主、とそれに付随する害悪を彼が許す気はさらさらない。たとえ結果が失敗するしかないということが世界に定義されていることを知っていてもいても、である。


 なので、八つ当たりの意味も込めて、召喚を行おうとした実験者と、そいつを支援した聖職者共々抹殺することにした。


 そうなると問題が一つ。

 自分が結界から逃げ出したことがかつて結界を張った術者にばれてしまうのだ。

 有り体にいってしまえば、この世界の名だたる強者であり、何人かは未だに生きながらえている竜王、精霊王、海王、鋼鉄王、天空王等々によってつくられた結界から逃げ出すのは簡単だ。目を瞑ってもできる。多分。いや無理かも。


 ただメンドイ。ひたすらに。


 当時の種族二十。数百五十人の強者による直接的な封印と当時の人口3000万人の間接封印は解析も解除もめちゃめちゃにだるいのだ。というか、まともにやろうと思えない。思う奴の気がしれない。


 正直言ってそんな世界の総戦力と争う気にはならない。自分の封印の理由も目星が付くし、仮に今後逃げ出したことが分かれば、言うことを聞かない体を引きずって戦い、敗北するのも見えている。勝算もないし、何より自分の自由時間をそんなことに使わ無いといけないというのには理解も納得もできなかった。


 なのでこそこそと誤魔化すことにした。


 敢えて、相手を怒らせ、相手の魔力を利用し、自身の魔力の痕跡をつけずに相手を殺害、残った一人も魔力を使わず、愛剣で殺しておく。

 残っているであろう聖職者たちの魂の残滓などは、呪術を使って魂から情報を直接知られないように、残らずかき消して昇華させておく。

 こうしておけば、実験の失敗で高位の悪魔やらなんやらを召喚し、機嫌を損ねて殺され、魂を食われたとでも判断されるだろう。魂に干渉できるほどの連中ならプライドの無駄に高いやつも多いし、そういう輩は召喚されることを恥と感じる感性を持つ。なので調査してもどこの悪魔も名乗り出ないことに不信を抱かれることもないあろう。

 ミスリードのために魔力自体を変化させ、悪魔の使う魔力もばら撒いておいたし、調査はそこで終わるはず。


 そんな目算を立てて、最初に着ていた服を洗い終え、川から上がる。

 髪も、多少先の方を風の魔術で切り落とした。まだ日本男児として長い部類にはいるが残ったところには魔力を貯めて、術の媒体にするのでこのくらいがちょうどいい。

 先ほどもいでいた食べ物の傍らに座り込み、ゆっくりと日向ぼっこしながら、しばらくうつらうつらとする。余裕だった。


 封印からばれたりして追いかけてくるかもしれないという心配は、封印の術式が複雑すぎて、内部の状況を外側から知るには、太陽の光が地球に届く時差なんて目じゃないほどの時間がかかってやっと気づくようなタイムラグがあるという欠陥を知っていたので、あんまり気にしない。

 大体、そのころには隠れておけばいいのだ。などと呑気なことを考える千秋だが、実際は世界を敵に回したとしても、周りへの被害とか、戦闘方法とかを考えたりする余裕を出さなければ、千秋単体で勝てる実力があるので、ぶっちゃけ回復すれば、隠れる必要も無い。

 うつらうつら、食べながらそんなことを考えていた千秋だが、もいだ実を全て食べ終わり、一段落したので、流石にここで眠るのは不味いだろうと、眠る前にもう一つある外塀の方へ歩く。

 もうここで寝ていいんじゃないかな? ゴールしようぜ? そんな柔らかそうな芝生の誘惑と戦うといった変なことを始める千秋。大物だ。

 フラフラそんな調子で歩いていると千秋はいつの間にやら目の前に総本山の最後の外に繋がる高い壁に到着し、そこも隣のお宅にお邪魔するような軽い感じで越えてしまい、総本山の外に出る。


 そこは一面の銀世界であった。


「なんとまあ・・・」


 千秋は思わず、といったように口を開き、驚きを隠せない。それは目の前の四大陸の接合時につくられたとされている銀世界の美しさを見たことで感動したからではなく、かつて自分が封印される前の戦いのときに見た、千年前からその光景が全く変わっていなかったからだ。


 自分と魔王の死闘の最中、魔王の放ったなんてことない一撃一撃が、大地を抉り、空を割るにとどまらず、その地帯の魔力場自体を変質させた非常識な力を思い出す。 

 一応、千秋は勇者として、千年前に魔王を打ち取ってはいるが、純粋な力勝負では、魔王と比べて数段とは言わず桁で劣ることは自覚している。自分には結果をまねた同じことは出来ても、その過程を純粋に力のみでやる魔王の力の凄まじさを千年ぶりに再体感した。


 と、同時に


「ウルとかサラとかいったい千年何やってたんだよ! 世界の聖女様も均衡を保つ仙女様もこの惨状を変えようとか思わなかったのか! こんなん手抜きじゃねえか!!」


 異常な魔力にあてられて生物の住めないように変質された土地の浄化は行われている様子もなく、周りの景色はどこまで行っても銀しかない。この総本山の近くには町の一つや二つがすぐにあり、早くそこに行きたいと思っていた千秋はその落胆を隠せずに叫んで項垂れる。


「ちくしょおおおおおおお!!!」


 お蔭で彼はその後、最寄りの町の方向も分からず、徒歩で街を探しに行くことになった。その背中に哀愁が漂っていたのは言うまでもない。


















 聖都への旅人と商人が集まるゴルスの町。古くより聖都に最も近い町として人族に限らずあらゆる人種のるつぼとして発展を続けてきた。その町の歴史は、聖都に旅立つのに際し、魔物や魔獣を警戒して、旅人たちがともにテントを張ったという相互扶助から始まり、その習慣が、やがて、その時期に村のような集合体を作り、今ではちょっとした市場のような町が出来上がっている。

 通りの隣にはいくつかの石造りの家々や壁もあり、聖都とは比べ物にならないとはいえ、一メートルほどの塀も町の周囲に存在し、門の付近には衛兵らしき二人の鎧を着た人影も見える。



 そんな街の南方向入口、南門の中心でさっきから町に入っていく商人や旅人の流れに乗らず、目を輝かせて街を見ている、立ちすくむ人影が一つ。


 神田千秋だった。


 彼は、聖都のある所から数日かけて歩き、千年ぶりのに見た、千年前になかった新しい町をようやくみれて、深く感動していた。

周りを行く人々からは、きちんと見る人が見れば卒倒するほどの価値を持つとはいえ、どこかすり切れた様子の黒の上下と、千年間の封印生活で真っ白の肌に黒目黒髪コントラストをもった人物が、町の真ん前で何故か立ち止まっているのを見て奇異の視線を浴びせているが、彼はまったく気にしない。

 浴びせている視線の中にはどこか中性的にも見える、千秋の線の細い体と顔に注がれているものもあったが、そんなものは千年前に勇者してた時も、熱狂的なものから、怨嗟の念まで浴びせられていたので、全く彼の意識の端にも上がらなかった。

 そんなことよりも彼の脳裏を占めているのは、漂ってくる美味しそうな食べ物を料理する、お腹を暴力的なまでに刺激するいい匂い。

 串焼き、魚の炙り、肉のしょうが焼き、焼きそばらしき匂い。

 千年間一人で封印されていたことで、著しく表情筋の退化した無表情の裏で、その外見をいろいろ台無しにするようなことを考えている千秋。

 ちなみに、口元を歪める皮肉気な笑みは封印中に何度か復讐したりといった妄想で繰り返したため、それだけは自然と不気味に出来るという残念さ。

 そうしていると肉の匂いを嗅いだ時にお腹がぐう、となったので、これぞ天啓としてまず一番初めは肉の屋台を見に行くことにした。














「なあなあ、オッチャン。これは何の肉なんだ?」 


 魔術による炎を中心に、串で刺した一口サイズの肉をいくつか一緒に焼いている屋台に近づく。日本の祭りなどでも見かけるその光景はされど、その焼いている肉がどこか青い色に近い感じの状態に燃えており、いい匂いがしても、少し手を出すのをためらわれた。


「お。嬢ちゃんこの肉に目をつけるとは中々だな。こいつはビッグボアの肉をスノーハニーの蜜をつけて焼いた肉だ。一本銀貨一枚だな」


 頭に白い鉢巻らしき布を巻いたオッチャンは額に流れる汗を拭きながら、質問に気前のいい声で答えた。


「そういうオッチャンの目は節穴だな。俺は男だぞ。そんなオッチャンの鑑定眼の価格は信じられないな。10本銀貨6枚」


 しかし、そんな気前のいいオッチャンであるにも関わらず、いきなり値切りを始める千秋。その動機には多分に八つ当たりが含まれているも、オッチャンは知る由もない。


「何ぃ!! お前さんみたいな細っこいもやしが男だと!! 嘘つくんならもっとましなのにしろよ。銀貨9枚」


 オッチャンは間違ったことに驚きを感じながらも、間違えた分の値切りに乗ってくる。


「いや、この装備みりゃ一目瞭然だろ。どこにも女の要素はねーぞ。銀貨7枚」

   

 多少不機嫌になり、声を低くしながらも、値段の値切りを続ける。


「この町に来るやつは男女問わず、みんなそんな格好だぜ? ハイハイ。一人旅はなめられたら不味いんだろ? ”坊ちゃん”も大変だな。銀貨8枚半」

 

 ニヤニヤとこちらをからかうような雰囲気で、そんな皮肉を言ってくるオッチャン。千秋の額に青筋が浮かぶ。


「だから違うというのに。古銀貨でいいか。価値はこっちの方が高いから、後で、どっかに言って両替してくれ」


 努めて冷静に、言葉をつづける千秋。聞いたオッチャンの顔が少し青ざめていたが。

「おや、珍しいな。そんなもんどこからとってきたんだ」


オッチャンも流石に命の危険を感じてか、話題の変更にすぐに乗ってきた。


「家の蔵に埋まってたのをちょっと借りてきた。ちゃんと枚数分払う。ほらよ」


そう言うと千秋は銀貨を9枚渡し、オッチャンの差し出してきた、肉串十本と銅貨を5枚受け取る。


「まいどあり~」


オッチャンの気の抜けた声を背中に受けて、口に肉を頬張りながら、そのまま人の流れに逆らわず町の中央へ流れていく。


「まったく人の話を聞かないオッチャンだったな・・・おっ、この肉は食感がなかなか・・」















「お~いここは防具店であってるか?」


 大通りの終わりあたりの門、北門あたりのところにあったこじんまりした店の中を訪れる。内部は木材で作られているようで、落ち着いた雰囲気と、クラシック風な音楽を奏でる魔道具が、その店によく合っていた。

 店の奥から一人の年配の女性が出てくる。


「はいよ。確かに防具も取り扱っちゃいるけどそんな言い方されたのなんて初めてだよ」


 出てきたのは彼女一人で他に人の気配は感じない。千秋の問いに答えたのは、どうやらこの店の店主のようだった。


「今は呼び方は違うのか?てっきり防具店、武具店というものだと思っていたけれど」


さっそくできた疑問をぶつけてみると、おいおい、と言わんばかりの表情で店主は首を振る。


「冗談はよしとくれよ。専門店なんて王都とかの一流の都市にしかないことくらい常識だろう?」


 続けられた言葉は千年前の、日常的に武器防具の必要だったころには考えられないような言葉だった。


「へ~そうなのか」


「知らないなんてあんたどんな田舎から来たんだい。まあいいさ。ここでは一応防具も取り扱っているよ。欲しいものがあるんならいいな。」


 うった相槌をそこまで深く追及されずにせかされた千秋。こちらとしても都合がいいので、自分が失くした装備について頼むことにする。


「そうだなあ・・黒いつばの広い帽子と羽織るタイプの黒い外套ってある?」


「その位なら一応あることはあるよ。魔力糸を編んでいる品なら高くなるけどどうするね?」


こいつとこいつだね、と出された、商品を見て、特に迷うそぶりもなく普通の帽子を手に取る。


「いや、別に付与されてなくても構わないよ」


そう告げると、「そうかい。じゃあ金貨7枚だね」と言われたので、「ほいよ」と貯めこんでおいた金貨を渡す。


「まいど。ありがとうよ」


その声とともに渡された商品を受け取って、さっそく身に着ける。


「黒一色だね。あんた」

「似合うだろ?」

「ハイハイお似合いだよ」

「ありがとな」


そんな感じのやり取りを楽しんでから、人の流れる店外へ出る。


「ふう、次はひやかしにでも行こうかな」

 

 一通りやりたいことを終えた千秋は、そのまま、町の大通りから外れた方に向かうのだった。















「むむ、この短剣は・・」


 とある露天商においてあった一本の短剣に目をつけ、持ち上げる。握りも重さもまあまあの一品だ。

 それを見た、七十は超えているであろう老人店主が声をかけてくる。


「そいつに目をつけるのはお前さんが初めてだな。そんな出来損ない見て楽しいもんでもあるまいに」

「出来損ない?」


 全くの本音の口調で語られるしみじみとした声に疑念の声を上げた。

 千秋は手元の短剣を観る。

 材料はありふれた鉄製。質としては粗悪ではなく形もまあまあ、特に粗悪のあるようには感じられない。


「そいつは使用用途がはっきりしないんだよ。万能ナイフを目指した失敗作といったところだな」


 少ししわがれた声でいわれてみてみるとようやく納得だ。どの用途でも大体必要なスペックに一段か二段足りないくらいのレベル。魔獣と戦うのなら、威力が心もとないし、護身用に使うのなら、少し大きく重すぎる。単品としてみるのならそこそこなのだが、値段の割に効果がはっきりしないため売れ残ったといったところか。

 だが、


「うん。まあ使えないわけじゃないし。爺さん、これもらっていい?」


 千秋にとってはそんなもの障害にもならない。

 使えないといっても切れないわけでも刺さらないわけでもないし、リーチなんてものは相手の攻撃に当たりさえすればよい。投擲用のナイフも無かったし、いろいろ包丁代わりの刃物も欲しかった。最悪、魔術、魔法のエンチャントもある。


「正気か?物好きもいたもんだな。銅貨3枚だよ」

「ほい」


 そんな感じで何とも中途半端な、と称されたナイフを買った。

 他にもビンや糸、果ては折り紙まで買っていく無節操な千秋。普通、冒険に必要ないようなものを買い集めていくようなものだが、半分くらい、やっと封印から抜け出せたことのよる衝動買いに近い形で買っていく。

 そうやってブラブラいろんなところを渡り歩いていると、何やら前方に小規模な人だまりができていた。

 

 何か店があるといった雰囲気もなく、周囲に人だかりができていることに疑問を持つ。

 百聞は一見に如かずだろうと思い、考えるよりも中を覗くことにすると、そこには、


「返せよ!それは俺のだ!」


 そうやって叫び、転がされている見かけ小学一年生ほどの子供と 


「くははは。孤児のお前がこんな高価なもん持ってるわけないだろう」


その子供を蹴り飛ばしたであろう少年を中心とした三人の中学生ほどのガキ三人がいた。


「なんだこれ?」


 あまりに分かりやすすぎる光景に千秋は思わず声を上げるのだった。


次回は多分明日できるといいな・・・・

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