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名も無き物語  作者: 惟賢
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プロローグ

初めまして、私は惟賢と言います

小説を書くのは初めてなのでなにとぞ生暖かい目で見守ってください

あとこの小説はファンタジー(予定)です



ミーンミンミンミンミンミンミンミン…




 今日も蝉が元気に鳴いている。

 そう感じながら墓石に水をかけ掃除を進める。



 ふと、ママが逝ってから三年が立った事を思い出す。

 掃除もほどほどにし、模造花を飾り線香に火を付ける為に新聞紙に火を付けたところで線香入れにまで水がかかっていることに気づき失敗したなこりゃ、と思い新聞紙の火を消す。

 しょうがないので線香入れを傾け中に溜まっていた水を吐き出させ日が当たるようにしておく。

 ああ、腰が痛いなぁと痛くも無い腰を叩き空を仰ぐ。



 今日も空が嫌になるぐらいに蒼く済んでいた…。




名も無き物語






 ママが死んでから俺は大学に通うことにした。

 お金を貯めるのに一年、受験するも失敗して浪人一年、ようやく今年になって工業系の大学に入れたが墓参りをするのをすっかり忘れていて夏になった今、ようやく報告することになった。

 南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏、念仏を三回ほど心の中で唱え大学に通い始めたこと、サークルは決めていないが友達ができたこと、三年もお墓ほったらかしにしてごめんなさい祟らないでえええええと本気で思っていることを報告する。

 ふと、タバコを吸おうか悩んだものの吸殻入れを持ってきていなかったのを思い出し、墓に生えていた三年分の草を捨てに焼却場に向かう。




 そう、これが俺が運命の分かれ道だったのかもしれない。




 焼却場へ二往復ほどして全てのゴミを捨てたところで気づいた。

 焼却炉の前にひびのような何かがあることに。

 メガネに髪の毛でも引っかかったのか?と思いふき取ろうとした瞬間、ひびは大きく割れたのだ。



 は? その異様すぎる光景に思わず思考停止しかけたが更にひびは広がり続け何かやばい気配が漂い始めたところで俺は気づく。



 あ、これはやばい…と。



 そしてひびは穴になりその穴から足が生え、手が生え、そして人が出てきた。

 穴から出てきた人はいかにも怪しい人物で黒いローブを羽織っていた。

 普段なら真っ先に逃げるのだがあまりにも非常識かつ非現実的な光景であったため俺は逃げることが出来なかった。



 ここで逃げていれば、と俺は後悔することになった。



 穴から出てきた怪人物はこちらに気づくや否や右手が歪み始めた。

 そこで俺はようやく逃げ出すことにした。

 しかし、余りにも遅すぎた、何もかもが遅かった。

 背中を向けたところでとてつもない熱量の何かが背中に当たったところで俺は意識を手放した。


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