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強欲よ旅に出ろ

目の前のウルフは距離を取る。ファルに向かっていたウルフも俺の方を向く。

「ハァ〜じゃやるか。」子分のウルフが二匹同時に飛び掛かってきた。

「ふっ」ただ普通にパンチを打った。が当たった方とかなりの勢いで飛んでいった。あと木刀も

もう一匹は風圧で吹き飛び体制が崩れているようだ。

…何故か魔力がみなぎっているようで肉体強化が効いているみたいだ。少し試すことにした。

手のひらをウルフに向け、魔力を飛ばそうとしてみた。…ウルフは体勢を立て直した。


「まあ〜そんな便利じゃないか〜」リーダーのウルフが吠えると二匹とも高速で木と木を飛び回る。


「…木刀が”欲しい”」無意識だった。ただ飛んでいったのを回収が面倒くさいと思っただけだったが、

口に出てしまった。が不思議なことと遠くからこちらに向かって木刀が飛んできた。


子分のウルフはこれにあたり動かなくなった。申し訳なさを感じつつ、木刀をキャッチし、


最後のリーダーに集中する。飛びついてきたが、余裕でガードし、木に吹き飛ばし叩きつけた。


「ヴう…」とウルフが呻き声を出し、立とうとしているが立てぬようだ。

試したくなった。『…木が"欲しい"」


すると木は音を立てながらこちらに倒れてきた。


途中で木への意識をやめて、回避した。木はそのまま倒れ、ウルフは下敷きになった。


「…あ、勝ったのか…っファル!」岩陰に行き、安否を確認する。


「よかった。ファル。今度こそ帰ろう。」

しばらく歩いていると。明かりが見えてきた。松明を持ってファルを捜索中の父だった。

「黒髪?お前は誰だ。それに背負っているのは…ファル!?」

「…とう、…ギルさんファルを頼みました。」ファルを預け、立ち去ろうとする。

「待て、まさかお前アルか?」

「…」

「いやアルだろう。何があった?」沈黙した。

何も話したくないから。父さんは知っているはず。

大罪たる”紋章”について

ファルを守るためにこんな力を宿したことをどう思うだろうか。

よくやったと褒める?


仕方なかったと慰める?


俺の責任だと自分を責める?


それとも失望…だろうか。


「なあ…兄さんは来月で見習い騎士だよな?」

「あ、ああ」


父は困惑しているようだ


「…父さん、兄さんにアルが謝っていたと告げてくれ。約束…破るって」

覚悟を決めたわけではなかった。ただ早くここから立ち去りたかった。

父に左手の甲を…”紋章”を見せた。


父は目を見開き、驚いた表情を見せた、すぐに何かを考えている表情になった。

「…行くのか?」

「うん」

「みんなにはなんて言えば」


「ファルを守り死んだ。そして父さんが戦い音を聞きつけ、ファルを見つけ、帰った。」


父は沈黙した。わかっているのだ"大罪"とともに過ごす事も、庇うことも、家族を危険に晒すことになる。


「父さん…もう…家には帰れないや。」涙が落ちた。何故だろう。欲しがっていた力も手にした。


愛する家族も守った。されど彼は酷く、苦しい感情に心臓を押し潰されていた。


「…この剣をやる。俺の予備の剣だが、そこら辺の剣より、いいぞ。」


「はは、これが、僕の、最後の誕生日プレゼントかな」


「…ああ、そうなるかもな。」


「ありがとうございます。頂戴いたします。」


「最後ぐらい普通に話したらどうだ?」


長い闇の間が続く


「…父さん、ファル元気でね。」

父は何も言わなかった。

ただ1人の少年が闇夜の森に消えていった。

読んで頂き、ありがとうございました。あらすじまで来るのにかなり長くなってしまいました。

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