04
村において最も重要な物体は、動くことも、語ることも、輝くこともなかった。それは広場の中央、石造りの台座に半分埋もれるように鎮座していた。風化が進み、部外者のほとんどはそれをただの記念碑と見間違えるほどだった。
それは「賢者の時計」と呼ばれていた。
一見すると、それは平凡なものだった。浅い溝が刻まれた円形の石の面に、長さの異なる三本の金属の針。それらは歳月を経て黒ずんでいた。ルーン文字はひどく摩耗し、偶然ついた傷跡のようにしか見えなかった。音もしない。カチカチという刻みも、鐘の音もなかった。それでもカユカザの誰もが、それが変化した瞬間を察知した。
農夫たちが常に最初に気づいた。最も長い針が動けば、鍬を止める。最も短い針がじりりと進めば、籠を脇に置く。なぜかと問う者はいない。ただ「あとどのくらいか」だけを問うた。
ガズが支えなしで座れるようになったばかりの頃、カエレンはその時計について説明してくれた。 「魔物は無秩序にやってくるわけではない」父は、研ぎ石を刃に走らせる音を響かせながら、石の面を指さした。「大地が動くとき、奴らも動くのだ」
賢者の時計は時間を刻むものではなかった。それは「圧力」を追跡していた。土や根を流れるマナの奔流、生き物たちを引き寄せる匂いや音の蓄積、そして荒野が「奪い返せる」と思い出す不可視の閾値を測定していた。時計が特定の目盛りを指せば、村は備えを固める。別の場所を過ぎれば、門が閉じられる。
司祭は、その時計は神聖なもの――啓蒙された賢者の遺物であると主張していた。「神聖なる調整」や「精神的調和」といった言葉を並べた。誰も彼の話を遮りはしなかったが、後でその言葉を口にする者もいなかった。村にとって、時計は聖なるものではなく、実用的なものだった。二番目の針が東の切り欠きに合えば、子供たちは家の中に呼び戻される。三番目の針が下の三日月に触れれば、狩人たちは早めに帰還する。
もし針が特定の、忌まわしいパターンで交差すれば、鐘が鳴る。教会の鐘ではなく、監視塔の近くにある鉄の鐘だ。それは「総員防衛」を意味した。
ガズは大人たちがこれらの変化に応じる様子を観察した。彼らはパニックではなく、ルーチン(日課)として動いた。槍が棚から下ろされ、松明に火が灯されるが、振り回されることはない。バリケードが点検される。すべてはすでに測定済みだった。時計は恐怖を煽るのではなく、それを軽減させていた。
ある午後、司祭が台座の近くで小さな儀式を行った。シナモンの香りがわずかに漂い、金属の針が揺らめいた。あまりに微かだったので、ガズの空想だったかもしれない。司祭は満足げに一歩下がった。 「賢者の業は、今なお健在である」彼は宣言した。
膝をつく者は誰もいなかった。一人の農夫が作業の手を止めて顔を上げ、「で、三番目の目盛りは日没まで保つのか?」とだけ尋ねた。 司祭は一瞬躊躇した後、頷いた。「……ああ、日没までだ」 農夫はただ畑仕事に戻った。それだけのことだった。
ガズはその時、あることを理解した。時計が魔力を持った品であることは否定しようがない。マナに反応し、儀式的なメンテナンスを必要とし、とうの昔に死んだ者の手によって造られた。それにもかかわらず、誰もそれを「魔法」として扱っていなかった。彼らはそれを鍬や槍、あるいは火と同じように「道具」として扱っていた。それは力を与えるものではなく、力を組織化するものだった。
広場を眺める息子の隣で、カエレンが腰を下ろした。「魔法なんてのはな、行儀よくしている時だけ役に立つんだ」彼はぶっきらぼうに言った。「予想外の動きをすれば、人が死ぬ」
ガズは針がじりじりと進むのを見守った。遅く、確実で、予測可能だった。それが常に一貫した動きをしていたからこそ、誰もそれを恐れなかった。
その夜、暖炉のそばで横になりながら、少年はシナモンの香りを思い返した。それは漂うだけで、決して定着しようとしなかった。時計はシナモンの匂いはせず、石と油と労働の匂いがした。成長を続ける少年の、言葉にならない論理の中で、彼は結論を出した。魔法は特別なものではない。人々がそれを特別だと思い込もうとする時だけ、それは危険になるのだ。
もし測定でき、繰り返すことができ、無視することさえできるのなら、それは他のすべてのものと同じ世界に属している。そして、この世界に属するものであれば、何だって学ぶことができるはずだ。
外では、賢者の時計が再び、ほんのわずかな角度だけ回転した。誰も気づかなかった。それは、時計が正常に機能していることを意味していた。村において最も重要な物体は、動くことも、語ることも、輝くこともなかった。それは広場の中央、石造りの台座に半分埋もれるように鎮座していた。風化が進み、部外者のほとんどはそれをただの記念碑と見間違えるほどだった。
それは「賢者の時計」と呼ばれていた。
一見すると、それは平凡なものだった。浅い溝が刻まれた円形の石の面に、長さの異なる三本の金属の針。それらは歳月を経て黒ずんでいた。ルーン文字はひどく摩耗し、偶然ついた傷跡のようにしか見えなかった。音もしない。カチカチという刻みも、鐘の音もなかった。それでもカユカザの誰もが、それが変化した瞬間を察知した。
農夫たちが常に最初に気づいた。最も長い針が動けば、鍬を止める。最も短い針がじりりと進めば、籠を脇に置く。なぜかと問う者はいない。ただ「あとどのくらいか」だけを問うた。
ガズが支えなしで座れるようになったばかりの頃、カエレンはその時計について説明してくれた。 「魔物は無秩序にやってくるわけではない」父は、研ぎ石を刃に走らせる音を響かせながら、石の面を指さした。「大地が動くとき、奴らも動くのだ」
賢者の時計は時間を刻むものではなかった。それは「圧力」を追跡していた。土や根を流れるマナの奔流、生き物たちを引き寄せる匂いや音の蓄積、そして荒野が「奪い返せる」と思い出す不可視の閾値を測定していた。時計が特定の目盛りを指せば、村は備えを固める。別の場所を過ぎれば、門が閉じられる。
司祭は、その時計は神聖なもの――啓蒙された賢者の遺物であると主張していた。「神聖なる調整」や「精神的調和」といった言葉を並べた。誰も彼の話を遮りはしなかったが、後でその言葉を口にする者もいなかった。村にとって、時計は聖なるものではなく、実用的なものだった。二番目の針が東の切り欠きに合えば、子供たちは家の中に呼び戻される。三番目の針が下の三日月に触れれば、狩人たちは早めに帰還する。
もし針が特定の、忌まわしいパターンで交差すれば、鐘が鳴る。教会の鐘ではなく、監視塔の近くにある鉄の鐘だ。それは「総員防衛」を意味した。
ガズは大人たちがこれらの変化に応じる様子を観察した。彼らはパニックではなく、ルーチン(日課)として動いた。槍が棚から下ろされ、松明に火が灯されるが、振り回されることはない。バリケードが点検される。すべてはすでに測定済みだった。時計は恐怖を煽るのではなく、それを軽減させていた。
ある午後、司祭が台座の近くで小さな儀式を行った。シナモンの香りがわずかに漂い、金属の針が揺らめいた。あまりに微かだったので、ガズの空想だったかもしれない。司祭は満足げに一歩下がった。 「賢者の業は、今なお健在である」彼は宣言した。
膝をつく者は誰もいなかった。一人の農夫が作業の手を止めて顔を上げ、「で、三番目の目盛りは日没まで保つのか?」とだけ尋ねた。 司祭は一瞬躊躇した後、頷いた。「……ああ、日没までだ」 農夫はただ畑仕事に戻った。それだけのことだった。
ガズはその時、あることを理解した。時計が魔力を持った品であることは否定しようがない。マナに反応し、儀式的なメンテナンスを必要とし、とうの昔に死んだ者の手によって造られた。それにもかかわらず、誰もそれを「魔法」として扱っていなかった。彼らはそれを鍬や槍、あるいは火と同じように「道具」として扱っていた。それは力を与えるものではなく、力を組織化するものだった。
広場を眺める息子の隣で、カエレンが腰を下ろした。「魔法なんてのはな、行儀よくしている時だけ役に立つんだ」彼はぶっきらぼうに言った。「予想外の動きをすれば、人が死ぬ」
ガズは針がじりじりと進むのを見守った。遅く、確実で、予測可能だった。それが常に一貫した動きをしていたからこそ、誰もそれを恐れなかった。
その夜、暖炉のそばで横になりながら、少年はシナモンの香りを思い返した。それは漂うだけで、決して定着しようとしなかった。時計はシナモンの匂いはせず、石と油と労働の匂いがした。成長を続ける少年の、言葉にならない論理の中で、彼は結論を出した。魔法は特別なものではない。人々がそれを特別だと思い込もうとする時だけ、それは危険になるのだ。
もし測定でき、繰り返すことができ、無視することさえできるのなら、それは他のすべてのものと同じ世界に属している。そして、この世界に属するものであれば、何だって学ぶことができるはずだ。
外では、賢者の時計が再び、ほんのわずかな角度だけ回転した。誰も気づかなかった。それは、時計が正常に機能していることを意味していた。




