7話
《なに!?なぜ、二つ目の丹田が解放されている!》
腸に値する下丹田。
《ありえない!》
「できました。3つの丹田の開放。」
ヒカルの発言を聞いていないのか、マーリンが続く。
《いや!丹田は一人につき一つしか使用できない!それが、なんということだ!!》
「そ、そんなにすごいんですか?3つの丹田って。」
ヒカルは、すこし動揺していた。
マーリンがこんなにも慌てることってなんだ?
マーリンは、大魔導士とよばれるのは、単に魔術にすぐれているからではない。
マーリンは、アーサー王の誕生前からブリテン王国にいた魔導士で、功績をあげたのはほとんど予言によるものだとされている。
赤と白の竜の出現を預言したり、アーサー王の率いる円卓の騎士を予言したなど、その功績は予言によることが多かった。
しかし、そんなマーリンがこんなにも慌てることとは?
それはつまり、マーリンが知らない。
マーリンでも予言できなかったということです。
《すばらしい!》
へ?
《こんな人物に会える日が来るなんて!ああ!実にいい!》
「あ、あの。マーリン先生?」
《これから、毎日わたしを呼びたまえ!君を最強の戦士にしてあげよう!》
マーリンが体をプルルと、震わせます。
《いやほーーい!最高の実験体じゃあ!》
。
。
。
マーリンはこのような人物でしたか?
時に、興奮は人から自我をわすれさせるといいます。
しかし、それが大魔導士マーリンですらいえることだったとは。
まあ、そのようなものなのでしょう。
《それじゃあ、ひとまず今日のトレーニングはここまでにしよう。》
マーリンがそういうと、ヒカルはまた家に帰ってきました。
「うーん、どうやってお金を稼ごうか?」
家に戻ってきたヒカルは、少し冷静でした。
自分の身に置かれた状況を振り返ると、かなりピンチなのです。
仕事は明日から復帰すればいいとして、来月の家賃は確実に間に合いません。
家賃を滞納することは許されていないので、いますぐに稼げるなにかが必要でした。
「あ!ジムがあるじゃないか!」
俺自身がトレーナーになってしまえば、稼げるじゃないか!
それなら、ネットでトレーナーの仕事を探してしまえばいい。
ヒカルが見つけたのは、実に簡単な仕事でした。
『オーラが発言しない娘を救ってほしい。』
これなら、簡単そうだ。
なんせ、覚醒していない俺でさえオーラを身に着けたんだから、きっと大丈夫。
ヒカルは、何の考えもなく、その仕事に応募した。




